メンバーそれぞれの個性を強く出した歌い方に挑戦した
――シンガポール発のロボットバトル超大作映画『メカバース:少年とロボット』のグローバル主題歌「Sora」を担当しましたが、お話があったときのお気持ちはいかがでしたか。
坂井仁香(以下、坂井) お話を聞いたのがリハーサル中だったんですが、「シンガポール発の映画のグローバル主題歌を担当することになったから」と言われても、「え……」と理解が追い付かなくて(笑)。ただ私たちは「すきっ!〜超ver〜」をきっかけに、海外の方にも興味を持っていただいて。この曲の英語バージョンや韓国語バージョンをレコーディングしたり、この夏はインドネシアでライブをさせていただいたり。さらに世界で活躍したいと思っていたので、本当にうれしかったです!
――初めて「Sora」を聴いたときの印象はいかがでしたか。
小泉遥香(以下、小泉) サウンドに生演奏が取り入れられていて、スケールの大きな迫力のある楽曲だなと思いました。作曲がグラミー賞を受賞した宅見将典さんで、レコーディングのディレクションもしていただいたんですけど、初めての経験ばかりで。普段のとき宣は、しゃくりやこぶし、アクセントを入れてレコーディングをするんですが、「Sora」は真っ直ぐ素直に歌うというご指導をいただきました。『メカバース:少年とロボット』は各々のキャラクターの個性が強い映画ですが、それに合わせて私たちの歌い方も個性を強く出して、それぞれ自分の思う歌い方で歌わせていただきました。今までのとき宣にはないバラードで、優しい歌声が特徴的な曲になっています。
杏ジュリア(以下、杏) いつものとき宣のレコーディングとは流れが違っていて。普段は一回歌ってから、「もう少しここにアクセントを入れてみようか」みたいなディレクションがあって、それを踏まえて、「もう1回歌ってみます」という感じだったんです。今回は、個々の歌い方を尊重していただいて、それぞれ自分らしく歌うのも新鮮でしたし、だからこそ「このワードを立ててみよう」とか、「もう少し力強く歌ってみよう」とか、自分なりに少しずつ歌い方を変えてみました。
――映画で印象的なシーンを教えてください。
吉川ひより(以下、吉川) 普段あまりロボット系の作品を観ることがないので、入りにくいのかなって先入観で観たら、全くそんなことがなくて。メカのパイロットを育成するアカデミーの仲間たちのキャラが濃かったり、ワードが面白かったり。私が印象的だったのは、「カニとタピオカのパスタ」というワードが出て来るんですけど、聞いたことがない料理名なので耳を疑って(笑)。この映画のコラボカフェがあるなら、絶対に食べたいと思いました。そういう親しみやすいシーンもあるからこそ、私みたいにロボット系の作品に馴染みのない人でも観やすいと思いましたし、気負うことなく観てほしいですね。たくさんの感動も詰まっている素敵な映画です。
辻野かなみ(以下、辻野) アカデミーで主人公のカイを指導してくれる先生が本当に厳しくて。どうして、そこまで厳しくするんだろう、もっと優しくしてくれたらいいのにって思うところもあったんです。でも映画を観終わったときに、その理由が分かって、愛のある指導だったんだとグッときました。
――ちなみにメンバーの中でロボットアニメや特撮作品を観るのが好きな方はいますか?
菅田愛貴(以下、菅田) 私はファンタジー系の作品が好きなんですが、『ガンダム』シリーズや『新世紀エヴァンゲリオン』などのロボットアニメもよく観ます。