それぞれが芸能活動を志した理由

――皆さんは17歳のとき、どんな日々を過ごしていましたか。

石川 「今日、好きになりました。」に出ていた頃で、ちょうどSNSを始めたタイミングだったんです。なので、どういうものが受けるのか、どういうものが批判を受けてしまうのかが分からず、重めな気持ちでSNSと向き合っていました。

――その年齢でマイナスな意見と向き合うのは辛いですよね。

石川 そうですね。当時はマイナスなものばかり拾って傷ついていましたけど、今となってはその時期があったからこそ、そういうのもありがたい言葉として捉えるようになって。今では自分の成長に繋げようというマインドで見られるようになりました。

高梨 私はひたすらバイトとレッスンの毎日でした。モデルを目指してウォーキングレッスンに通っていたんですが、家から1時間ぐらいかかる場所にあったんです。だから、そこへ行くための交通費とレッスン代、オーディションで東京や大阪に行くための交通費、あと学校までの交通費を自分で払うと親に約束して、レッスンに通っていたので、そのためにバイトをして、飲食店を二つ掛け持ちしていました。

――飲食店というと?

高梨 うどん屋さんとお好み焼き屋さんで働いていました。

石川 どちらも粉ものだ(笑)。

――ものすごいハードスケジュールですよね。

高梨 学校終わりにそのままレッスンに行ったり、学校終わりにバイトに行ってからレッスンに行ったり、忙しい日々を送っていました。

木村 二人ともすごいなぁ。僕は芸能活動を始めたのが高校卒業のタイミングだったので、17歳のときは部活と勉強と学校行事という感じで、普通に青春していました。

――部活は何をやっていたんですか。

木村 サッカー部です。

高梨・石川 っぽい!

木村 っぽいでしょう(笑)。サッカーは小学校からずっとやっていたんです。ある種、サッカーは僕にとって友達を作るためのコミュニティみたいなところが大きかったかもしれないですね。部活帰りに、少ない小遣いの中、みんなでメシを食いに行ったりしていました。

――木村さんはどうして芸能活動に興味を持ったんですか。

木村 高校3年生で自分の将来について考えたときに、このまま大学に行って、やりたいことを見つけるのが一番無難だなという考えを持ちつつも、普通が嫌だったんですよね。それでオーディションを受けて事務所に入りました。だから最初は俳優をやりたいとかではなく、漠然とちやほやされる人に憧れていました(笑)。

――高梨さんは、いつ頃から芸能活動に憧れたんですか?

高梨 中学3年生のときから芸能のお芝居がしたいと思っていました。高校はお芝居が学べる高校に通っていて、並行してモデルのレッスンを受けていたんです。でも、そのときに自分はお芝居に向いていないかもと諦めた時期があって、それでモデルを目指していました。

――どういうきっかけで、この世界に入ったのでしょうか。

高梨 高校の3年間はレッスンとオーディションとバイトざんまいで、高校を卒業して、すぐに受けたオーディションで賞をいただいて事務所から声をかけていただきました。そのときは美容系の専門学生だったんですが、1年生のときに事務所に入って、それから1年後に頑張ってバイトでお金を貯めて上京しました。

――美容系の専門学校に通ったのは、モデル活動を視野に入れてのことですか?

高梨 そうです。発信するときに、美容について学んでいたら、自分の自信にもなるなと思ったんです。だから上京するとき、東京校に転校して、お仕事をしながら専門学校に通っていました。

――またお芝居に力を入れようと思った経緯は?

高梨 事務所でお芝居のレッスンを受けるようになって、こんなにお芝居って楽しかったんだと気づいて。それで女優さんを目指すようになりました。

――石川さんは6歳から子役の活動を始めたんですよね。

石川 地元でエキストラ募集をしているドラマの撮影があって、何となく気になって応募したんです。そしたら現場で自分よりも年下の子が主役級の役をもらっていて。大勢がいる中で、すぐに役に入って涙を流している姿を目の当たりにして、自分よりも年下の子が頑張っている世界があるんだって衝撃を受けたんです。それで私も漠然とテレビの世界に入りたいと思って、親を説得して事務所に所属しました。

――家族は賛成だったんですか。

石川 お母さんからしたら、ちっちゃい頃の興味だけで終わるだろうし、それが将来の夢に繋がるものだと思っていなかったみたいです。それまでの私は物事が続かないタイプで、ピアノ教室は1ヶ月、英会話教室は半年、塾も1年とかで辞めちゃって。でも芸能活動を頑張りたい、女優になりたいという気持ちは6歳から20歳の現在まで、ずっとブレないものです。

――いつ上京したんですか。

石川 中学2年生になるタイミングで、家族全員で上京しました。2個上のお兄ちゃんが高校受験を控えている時期に、「お前が頑張るんだったら、俺も関東の高校を受験するから、俺が受かったみんなで行こう」と言ってくれて。それでお兄ちゃんが合格したおかげで、みんなで上京しました。