喋らなくても分かり合えるけど、もったいないから、ずっと喋っている

――お二人は趣味も合うんですか?

芋生 合いますね。お風呂が好きだし、写真も好きだし、音楽やドラマの趣味も合うし。話が尽きないですね。ずーっと喋っています。

――よく喋らなくても気持ちが通じるって言いますけど、実際に喋るんですね(笑)。

唐田 もちろん喋らなくても分かり合えますけど、もったいないから、ずっと喋っているみたいな(笑)。

芋生 確かに!今のうちに喋っとかなきゃ感が強い。

唐田 タイミングが合わなくて会えないことが多いから、「会えない間に何があった?」って。

――音楽の趣味で言うと、どういうジャンルがお二人は好きなんですか?

唐田 K-POPですね。

芋生 バンドだとindigo la EndとかONE OK ROCKとか20代前半の頃、お互いよく聴いてました。

唐田 世代が一緒だから、リアルタイムで聴いてきた音楽が一緒なんです。

――それぞれ最近ハマっていることを教えてください。

芋生 アニメを観るのと、XGにハマっていて、ずっと曲を聴いて、映像も観ています。XGの子たちを見ていると、泣かせに来ているわけではないのに、楽しそうにしているだけで泣いちゃうんです(笑)。デビューまで何年もかけて頑張って修行してきてというバックボーンを知ると、笑って踊っているだけで泣けてくるんです。メンバーはもちろんプロデューサーも含めて、チームとして大好きです。

――アニメだと最近はどの作品が好きなんですか。

芋生 ずっと「呪術廻戦」が好き過ぎるし、放映中のアニメだと「葬送のフリーレン」を見始めて、めっちゃ好きになりました。「呪術廻戦」は連載中のマンガも読んでいて、日常生活が左右されるぐらい、メンタルにきています(笑)。

――唐田さんはいかがですか?

唐田 まだハマっているってほどではないんですが、最近だとマウンテンバイクを購入したので自転車を趣味にしようと思っています。というのも無になる時間を作りたくて。割と考えちゃうタイプで、考え過ぎかもなと自分自身で感じるときもあって。何かでリセットしていかないと、ちょっとしんどくなっちゃうなと。あと事務所のマネージャーさんに影響されてラジオを聴くようになりました。よく聴くのはオードリーさんの「オールナイトニッポン」ですね。ずっとハマっているのは韓国ドラマ鑑賞で、見た作品をランキング付けしてメモしているので、韓国ドラマは語れるほうかなと。

――最近見た韓国ドラマで良かった作品は何ですか?

唐田 「ムービング」と「D.P. -脱走兵追跡官-」ですね。特に「D.P.」はシーズン2が配信されたばかりですけど、実際に起きた事件を題材にしていて、それを世間に問いかけようというメッセージ性が強く伝わってきて、もの作りの意義や大事さを感じました。「このドラマを作ってくれてありがとう」という感謝の気持ちで泣きました。

――オールタイムですと、どの作品が好きですか?

唐田 1位は個人的に韓国ドラマが好きになったきっかけとなった作品で、思い入れの強い「太陽の末裔 Love Under The Sun」です。2位が「マイ・ディア・ミスター〜私のおじさん〜」。3位以降は気分で変わるので決めるのが難しいです……。基本は余韻があって、「自分だったらどうするかな……」と考えさせられる余白があるような作品が好きです。

Information

『朝がくるとむなしくなる』
渋谷シネクイントほか全国順次公開中

唐田えりか
芋生悠 石橋和磨
安倍乙 中山雄斗 石本径代
森田ガンツ 太志 佐々木伶 小野塚渉悟 宮崎太一
矢柴俊博

監督・脚本:石橋夕帆
主題歌:「PHEW」ステエションズ 作詞・作曲:CHAN

会社を辞め、コンビニでアルバイトとして働く希(唐田えりか)。何も起こらない毎日。朝起きて、自転車を漕ぎ、バイト先へ向かう。慣れない接客業に困惑しながら、店長の冗談をうまくかわすことができない。実家から送られてきた大量の野菜をよそに、コンビニ弁当とカップ麺で食事を済ませる。親には退社したことをいまだ伝えられていない。そんなある日、中学時代のクラスメイトだった加奈子(芋生悠)がバイト先にやって来る。思わぬ再会に、最初はぎこちなく振る舞う希だったが、何度か顔をあわせるうちに少しずつ距離を縮めていく二人。希の日常は、少しずつ動き出していく。働くこと、学校へ行くこと、生活していくこと。私たちは日常の様々な場面で心を消耗して生きている。立ち止まっても、ゆっくり進もう。きっと明日こそは――。

公式サイト

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唐田えりか

1997年9月19日生まれ。千葉県出身。2015年にドラマ『恋仲』(CX系)でデビューし、『こえ恋』(16/TX系)『トドメの接吻』(18/NTV系)『凪のお暇』(19/TBS系)などのテレビドラマに出演ほか、韓国Netflixドラマ『アスダル年代記』(19)にも出演。映画では、ヒロインを演じた『寝ても覚めても』(18/濱口竜介監督)が第71回カンヌ国際映画祭のコンペティション部門の参加作品に選ばれた。2022年には主演映画『の方へ、流れる』(竹馬靖具監督)、2023年にはヒロインとして出演した映画『死体の人』(草苅勲監督)が公開となった。24年にはNetflixシリーズ『極悪女王』の配信が控えている。

芋生悠

1997年12月18日生まれ、熊本県出身。2015年デビュー。主演映画『ソワレ』(20/外山文治監督)で注目され、映画やドラマ、舞台、CM と幅広く活躍。映画『37セカンズ』(20/HIKARI監督)『ひらいて』(21/首藤凛監督)『左様なら』(19/石橋夕帆監督)などに出演。

PHOTOGRAPHER:YUTA KONO,INTERVIEWER:TAKAHIRO IGUCHI