関水渚と3度目の共演で晴れて友達になった

――現在放送中の「彼女と彼氏の明るい未来」にも出演していますが、どんな内容のドラマでしょうか。

山谷 小学校教師の青山一郎(末澤誠也)の親友・西野洋平(中川大輔)が、過去を見られるVRマシーンを発明して、それを試した一郎が、恋人・佐々木雪歌(関水渚)の奔放な過去の姿を見てしまう。その後、一郎は現在に戻って、どう雪歌と接していくのか……葛藤を描いたブラック・ラブコメディーです。私は一郎や洋平が通う小料理屋の店員・秋を演じるのですが、一郎の話を客観的に聞いて、助言をしていくというポジションです。

――秋はどんなキャラクターですか。

山谷 サバサバした姉御肌です。物語では描かれないんですが、監督から言われたドラマの裏設定では大学時代に洋服をデザインする勉強をしていて。それが上手くいかなくて、今は学生時代にバイトしていた小料理屋で、メインで働いているんです。わりと複雑な人生を歩んできて、心の中に抱えているものがあるからこその出てくる言葉に注目してください。

――現場の雰囲気はいかがでしたか。

山谷 私は一日で全シーンを撮影したんですが、すごくアットホームな現場でした。カメラマンさん、照明さんを始め、映画を主軸にしているスタッフさんが多くて、ドラマというより映画っぽい現場だなという印象でした。

――ドラマと映画だと、どういうところが違うんですか?

山谷 ドラマはスケジュールがタイトなことが多いので、ある程度、事務的に進めていかなければいけないんです。もちろん現場にもよるんですが、比較的に映画は役者ファーストで向き合ってくださるので、居心地が良いんですよね。そんな空気感が、このドラマの現場にはありました。

――ヒロインの関水渚さんとは過去にも共演経験があるんですよね。

山谷 過去に「アノニマス〜警視庁“指殺人”対策室〜」(21)と「シガテラ」(23)というドラマで共演しています。ただ今回もそうなんですけど、がっつり共演するシーンってないんですよね。でも今回すごく仲良くなって、今も連絡を取り合っています。

――どうやって仲を深めたんですか。

山谷 出番の入れ違いが多かったんですが、休憩時間にお話をして、「今回で共演も3回目だし、もう友達ってことでいいよね」って(笑)。

――関水さんはどういうキャラクターなんですか。

山谷 「アノニマス」のときの渚ちゃんはお芝居に集中していて、現場の隅っこに一人でポツンといることが多くて。「シガテラ」のときは同じシーンがなかったので、ほとんど接点もなかったんです。ただ今回は、どっしりと現場で構えていた印象で、すごくかっこよかったんですよね。ところが普段は「いつ息を吸ってるの?」ってぐらいマシンガントークなんです(笑)。撮影が終わった後に、みんなで集まる会があったんですけど、「こんなに喋る子だったんだ」ってびっくりしました。裏表がなくて、人と会話をするのが好きで、気持ちのいい子ですね。

――末澤さんの印象はいかがでしたか。

山谷 普段はキラキラと輝いている方ですが、今回は原作コミックのイメージそのままというぐらい地味で冴えない男子になりきっていました。あと気遣いが素晴らしくて、良い座長だなって思いました。

――中川さんはいかがでしょうか。

山谷 小料理屋に来る設定なので、ご飯を食べシーンが多かったんですけど、喋りながらご飯を食べるのが苦手なのか、よく口からポロポロこぼしていて天然な方だなって思いました(笑)。