夢をあきらめた反動「死ぬこと以外は何でもやれる」が原動力に
――兄妹とソロの双方で活躍するTikTokは当初、兄妹の「暇つぶし」だったそうですね。
しゅん 最初は思いつくままに「アップしよう」みたいなノリで、双子ダンス動画をアップしました(笑)。アップした動画が運よく大バズりして、現在に至っています。
――最初こそ「暇つぶし」でしたが、その後で意識も変わってきたのかと思います。
しゅん 今は「自分がやりたかったことを発信する場所」だと思っています。僕は元々、アイドルになりたかったんですけど、重度の円形脱毛症により一度あきらめているんです。違う形ではあるものの大きくバズったのがターニングポイントとなって、TikTokを介したお仕事もいただけるようになり、うれしいできごとがずっと続いています。
――妹のさくらさんとの活動がある一方、個人では「変顔」から「イケメン」になる「変身動画」が人気です。
しゅん 元々、韓国で流行していた動画を参考にしたものでした。僕はbeforeにあたる「変顔」が好きなんです。撮影前に顔にヒゲやシミを描く時間も楽しく、奇妙な表情や動きを見せる本番では生き生きとしています(笑)。お風呂に入らず髪の毛をわざとベタつかせたり、けっこうこだわっています。
――長く続けていくとマンネリを感じてしまいそうにもなりますが、TikTokでの活動は今も新鮮ですか?
しゅん 自分がやりたいことをやっていますし、新鮮です。僕の場合はたぶん、円形脱毛症でアイドルの夢をあきらめた反動もあり、ブレーキが壊れてるんですよ(笑)。100%の力でやりたいことに取り組めているし、限られた人生で「死ぬこと以外は何でもやれる」という気持ちが原動力です。
――精力的に活動する立場として、やりたいことが見つからない人へのアドバイスも伺いたいです。
しゅん 今はやりたいことがなくても、いつか見つかる日が来るので焦らないでください。転機は必ずやってくるので、普段から「自分は何に心を動かされるのか?」と意識しておくことが大事かなと思います。
――最後に今後、チャレンジしたいことはありますか?
しゅん 一度の人生では足りないほど、たくさんの夢があります。妹のさくらと一緒にモデルのお仕事も頑張ったり、自分の変身動画も突き詰めたい。リリースした曲『絶対プリンセス』が多くの人に届き、街中で流れるようになり、いずれは音楽番組に出演してみたい、などたくさんの夢を叶えるため、すべての物事に向き合い続けていきたいと思っています。
PHOTOGRAPHER:TOSHIMASA TAKEDA,INTERVIEWER:SYUHEI KANEKO