今まで自然にやっていたことを言語化して、ロジカルに表現できるように

――2月15日からは韓国発のミュージカル『伝説のリトルバスケットボール団』にサンテ役で出演されていますが、役を演じる上で意識したことはありますか?

太田 人に興味がない、感情の起伏が少ない人物だと脚本では描かれているんですけど、あまり機械的な人間にはしたくないと、演出家さんやプロデューサーさんともお話しして。僕としても血をちゃんと通わせたいなと思ったんです。サンテは第三者からはロボットみたいな人間に見えるけれど、その背景には母親への反動から現実逃避をしたことで、人に興味を持っているのにそうでないふりをして、壁を作ってしまうという……とても複雑な人間。その多面的な部分を含めて表現ができたらと考えています。

――昨年のプレビュー公演を経て、さらに進化した部分が見られるのかどうかも楽しみです。

太田 プレビュー公演から日も経って、よりクオリティの高いものを目指さなきゃいけない。有難いことに舞台に向けて個人で歌唱レッスンなどもやらせていただいているんです。そこで最初にどういうレッスンをしたいか聞いてくださったので、基礎を改めて学びなおしたいとお伝えしたら、「今まで自然にやっていたことを言語化してロジカルに表現できるようになるとより良いんじゃないか」とアドバイスをもらいました。なんとなく偶発的にできていたものをきちんと細分化する、それを続けることでよりレベルの高いパフォーマンスができるかなと思っています。

――共演者の皆さんの印象はどうでしょうか?

太田 みんな和やかです。だからといって馴れ合うということでもなく、それぞれやるべきことをちゃんとやる。大人だなって印象で、もちろんチームワークもいいです。

――3月には「Amuse Presents SUPER HANDSOME LIVE 2024 “WE AHHHHH!”」というアミューズ所属俳優による恒例のファン感謝祭イベントが控えていますが、太田さんにとってチームハンサムでのご活動はどのような位置づけになるんですか?

太田 僕自身は2012年にアミューズに入る直前に初めてライブを見たんですけど、佐藤健さん、三浦春馬さん、神木隆之介さん、吉沢亮さんと、挙げたらきりがないくらい錚々たるスターの方々が歌って踊っているのを見て、「なんてかっこいいんだ!」と衝撃が凄くて。だから僕にとってこのイベントに出演させていただけるっていうのは凄く名誉なことですし、所属していても必ず出られるわけでもないので、出演できることに改めて感謝したいです。そもそも一役者が、あの大きなステージでマイクを持たせてもらって、しかも曲まで作ってもらうことって、普通じゃありえないことだと思うんです。その点も意識しながら、この数年は有難いことにコンスタントに出演させてもらっているので、メンバー全員で楽しみながらも、ファンの方に感謝の気持ちをしっかり伝えられるよう臨んでいます。

――太田さんご自身はハンサムライブのどういったところに魅力があると思いますか?

太田 毎年、新しいハンサムメンバー……いわゆる新人ハンサムが入ってきたり、僕と同世代や先輩方もいたりと様々な出演者がいるので、ライブを観ることでその人たちの新しい魅力に気づいたりして。楽曲を知らなくても絶対に楽しめるので、新規の方にも間口が広く、いろんな楽しみ方ができるところだと思います。