『青天を衝け』は吸収できることが多かった

――お芝居を本格的に始めようと思ったきっかけを教えてください。

萩原 映画館に通いながら、何か変わったことをやってみたいなとオーディションを受けるようになったんです。もともと負けず嫌いな性格なので、「次は絶対に受かるぞ!」というのを繰り返しているうちに、徐々にお仕事が入るようになって。ただ、結果が出始めたのは、ここ数年です。

――ちなみにダンス経験がお芝居で活かされているところはありますか。

萩原 ありますね。具体的にどう活かされているのか自覚したことはないですけど、同じ体を使うお仕事ですし、お芝居のリズム感などもダンスに通じるものがあると思います。

――ターニングポイントになった作品は何でしょうか。

萩原 個人的にレッスンよりも、現場に行って学ぶことが多くて。特にNHK大河ドラマの『青天を衝け』(21)は勉強になりました。それまで、ほとんどお芝居をしたことがない状態だったのに、錚々たる先輩方がいる現場に行かなきゃいけなくて。同年代の俳優もいなかったので、すごく緊張したんですが、その場で吸収できることが多くて、一皮剝けた気がします。

――以前、STREAMでインタビューさせていただいたときに出演していた『最高の教師 1年後、私は生徒に■された』(23)も今後ターニングポイントになる作品と仰っていました。

萩原 『最高の教師』も大きかったですね。同世代の役者が集まったので刺激的でしたし、役者ファーストの現場だったんですよ。役者がやるお芝居に合わせて、スタッフさんも動いてくれるみたいな。役者のための時間を惜しみなく使うという現場でした。そういう現場はスケジュールがタイトなドラマだと珍しいと思いますし、とても恵まれた環境でした。

――現在は大学に通われていますが、お仕事一本にしようとは考えなかったんですか。

萩原 大学に行かない選択肢はなかったです。芸能以外の友達ができて、いろんな人たちとコミュニケーションを取れる場は貴重ですからね。

――最後に改めて『君が心をくれたから』の、今後の見どころを教えてください。

萩原 どんどん雨の五感が失われていきますが、太陽とともに、苦しいなりに見えてくる幸せを最後まで見届けてください。個人的には、若さを活かして雄星を演じているので、そこにも注目していただけるとうれしいです。

Information

『君が心をくれたから』(フジテレビ)
毎週月曜 夜9時放送

主人公・逢原雨(永野芽郁)が、愛する男性、朝野太陽(山田裕貴)のために自分の“心”を差し出す宿命を背負うことから始まる、過酷な「奇跡」が引き起こすファンタジーラブストーリー。

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萩原護

2003年7月9日生まれ。東京都出身。多数の映画やドラマ、CMに出演するなど俳優として活動中。主な出演作にNHK大河ドラマ『青天を衝け』 (2021)、『最高の教師 1年後、私は生徒に■された』日暮有河役(2023)、映画『マイ・ダディ』(2021)など。

PHOTOGRAPHER:TOSHIMASA TAKEDA,INTERVIEWER:TAKAHIRO IGUCHI
衣装協力:「BAYFLOW」