黒羽麻璃央くんと松村沙友理さんのおかげで平和で居心地のいい現場になった

――黒羽麻璃央さんの印象はいかがでしたか。

濱 麻璃央くんは『コーヒー&バニラ』以来、約5年ぶりの共演だったんですが、そのときは麻璃央くんがオラオラな社長役で、僕は違う会社のクールな秘書役でした。そこまで共演シーンはなくて、芝居以外で話す機会もなかったので、麻璃央くんには役そのままに怖いイメージがあったんです、でも今回、接してみたらめちゃくちゃフレンドリーで、積極的に話しかけてくれるんです。お互いにサウナという共通の趣味があったので、その話題で盛り上がって。麻璃央くんのやっているサウナの連載に出してよってお願いまでしました(笑)。そうやって待ち時間にお弁当を食べながら、たくさん世間話もできたので、付き合いの長い健太と戸田の空気感を出すのに活きたと思います。

――黒羽さんは健太に近い部分があるなと感じました。

濱 柔らかい雰囲気が似ていますよね。麻璃央くんは現場でみんなと話していて、楽しんでお芝居をしている姿は刺激にもなりました。

――松村さんはいかがですか。

濱 初めましてだったんですが、クールな性格の千尋さんとは対照的に明るくて、急にテンションが高くなるなど、天然な部分もたくさんある方という印象です。本番が始まると、すーっと千尋さんに入り込むのがすごかったですし、北川監督と何度もお仕事をされているので、お互いの信頼感みたいなものが垣間見えて良かったです。松村さんは普段からサービス精神が旺盛な方で、麻璃央くんと同じく、いろんな方に話しかけて関係性を作っていました。そんな二人が主演だからこそ、平和で居心地のいい現場になったんでしょうね。

――紺野さんと共演経験はあったんですか?

濱 紺野さんも初めましてでした。ただ、いろんな作品で拝見していて、尊敬する俳優さんなので、緊張するんじゃないかとか、軽はずみな発言はできないなとか考えていたんです。しかも初めて顔を合わせた本読みのときに、みなさんが集まる部屋に入ったら、紺野さんしかいなかったんです。これは試されているのかなと思ったんですが(笑)、ものすごく気さくな方だったので、すぐに打ち解けることができました。伏見さんとのシーンで、紺野さんの芝居は僕の想像を超えてくるものもあったので楽しかったですし、紺野さんに委ねたほうがいいものができるという確信もあったんですよね。

――タイトル通り毎回、肉を焼くシーンがありますが、ドラマに出て来る料理のお味はいかがでしたか。

濱 本当に美味しかったです!焼きたてで味付けも最高で、紺野さんが「このレシピで作りたい」というお話をしていたぐらい、みんなが感動していました。

――特に印象的だった料理は何ですか。

濱 3話で、千尋の家に集まってホームパーティーを開くシーンで、健太がホットプレートで焼いたジャークチキンは、ブルーチーズの入ったクリーミーなソースも含めて美味しかったです。ホームパーティーに参加したのは6人で、お腹いっぱいになりすぎないように気をつけながら、普通に食べることを楽しんでいました(笑)。