人気舞台に立て続けに出演した2019年はターニングポイント
――お芝居に興味を持ったきっかけは何だったのでしょうか。
田中 中学生のときは洋画を観るのが大好きで、中でもアクション映画にハマっていて、スタントマンになりたかったんです。特に影響を受けたのが『アルティメット』(2004)というフランス映画で、スタントマンやCGを一切使わず、街中を飛び回って、ビルからビルを跳び移るというパルクールを俳優自身がやるんです。それでパルクールの真似事をしていました。
――一人でですか?
田中 同じく『アルティメット』を観て興味を持った友達と二人でやっていました。「一緒にスタントマンになろうぜ!」と(笑)。その友達が団地に住んでいたので、団地の倉庫の上なんかに登って、そこからジャンプして1回転みたいな。そのときもケガをしてやめました(笑)。
――パルクールで挫折してスタントマンの道は諦めたと(笑)。
田中 そうですね。ただ俳優という職業自体に興味を持っていたんですよね。でも周りで芸能活動をしている人もいなかったですし、自分には無理だろうと思い込んで、高校を卒業したら普通に就職をしようと思ったんです。それを父親に伝えたら、「本当にやりたいことは違うだろう」と言われてハッとしました。それで雑誌で見つけたオーディションに応募したら合格して。父親が背中を押してくれていなかったら、おそらく普通に就職していたでしょうね。
――ターニングポイントになった作品は何でしょうか。
田中 一つの作品というよりは、2019年に『A3!』、『黒子のバスケ』、『刀剣乱舞』と立て続けに出演して、自分にとって躍進の年になったんです。勢いがあって、ファンの多い作品に連続で出られたことで注目していただく機会も増えましたし、人気作のキャラクターを背負うということで、より俳優としての責任感も強くなりました。
――最後に改めて「Club ドーシャ」の意気込みをお聞かせください。
田中 前回は「Club キャッテリア」の物語が中心だったんですが、今回は世界観も広がって、よりStray City シリーズの色が確立するんじゃないかと思います。今後にも繋げていけるように、W主演として勢いを加速させたいですし、何よりお客さんに「来て良かった」と思って帰ってもらえるように、みんなで楽しい舞台を作り上げたいです。
Information
Stray City シリーズ「Club ドーシャ」
【東京公演】
日時:2024年8月1日(木)〜8月12日(月・祝)
場所:IMM THEATER
【大阪公演】
日時:2024年8月15日(木)〜8月18日(日)
場所:サンケイホールブリーゼ
田中涼星 廣野凌大
石川凌雅 福澤 侑 泰江和明 持田悠生
立花裕大 荒牧慶彦
脚本:かが屋
脚本・演出:末原拓馬(おぼんろ)
企画・プロデュース:荒牧慶彦
音楽:廣野凌大
振付:福澤 侑
PHOTOGRAPHER:YASUKAZU NISHIMURA,INTERVIEWER:TAKAHIRO IGUCHI,HAIR&MAKE:北崎実莉 櫛引桃奈,STYLIST:柴田拡美