こんばんは。GANG PARADEのキャ・ノンです。今日は楽屋でこの序文をぽちぽちと打っています。わたしは騒がしいところや、情報量の多いところだと、頭がごちゃごちゃしてしまうのですが、時々なぜかものすごい集中力が発揮できることがあります。文章を書くときは、なるべく静かな場所や、自分の家で籠もってやりたいのですが、レポート制作の時期は、リリースイベントの楽屋で、イヤホンしてノイズキャンセリングして、一部と二部の間で1時間以内に2000字書くぞという目標を立てて頑張っていました。なぜかその時間が一番集中できたりするんですよね。レポート制作は40000字書かなきゃいけないのですが、後期になって一文字も書いていない状態で、毎日2000字書けば間に合うのでは?(本当に真似しないでね)と目論んで、無事に達成することができました。リリース時期も近くてイベントも多かったので、本当にリリイベの合間時間に感謝です。楽屋はわたしのスターバックスです。

今は、FCラジオの収録に参加しながら書いて、頭を真っ二つにする練習をしてます。本文は、おうちに帰ってから書きますね。あ、今ナルハ王優勝しました。やったー!

というわけで、今日はFCツアー仙台公演の日のことを書いていこうと思います。

 

一番暑かったライブはいつですか?と聞かれても、はっきりと答えられない気がする。トレード時期のGO TO THE BEDSのときに行った、名古屋のDAYTRIVEもものすごく暑かった気がするし、この間のAVANTGARDE PARADE TOURの滋賀公演も、死ぬほど暑かった気がする。でも、ファイナルのLIQUIDROOMも暑かったし、写真フォルダを見返してみれば、Zepp Sapporoでライブ後に雪の中で整ってる姿もあった。この質問にはっきりと答えられないのはきっと、暑すぎて頭が馬鹿になってしまっているからなのだろう。記憶のファイルにしっかりと保存できない。更新もうまくできない、自分のバグみたいな部分で気に入っている。今日も過去一暑いのでは?と先日の仙台でもまた思うのだった。

 

宮城に台風が直撃するとニュースで流れた。それはちょうど、わたしたちがライブをする日で、前日は金沢でライブをしてそこから移動するのか否か、本当に開催できるのかどうか、ギリギリまでスタッフさんが調整してくれていた。早い時間の学生限定ライブは、大事をとって中止になり、発表されて胸がすごく痛かった。

 

金沢でのライブを終えて、わたしたちはとりあえず仙台に向かうことになった。コースターに揺られ、本当に明日台風が来るのだろうかと疑ってしまうほど静かな夜だった。最終判断は明日の朝に出されることになり、ホテルに着くなりそのままの格好でベッドに寝転び、気付けば気を失っていた。

 

朝、目が覚めて外を見ると、それもまた静かに小雨が降っていた。家にテレビがないのと、あっても普段からテレビを見る習慣がないので、ホテルでも同様、Xで情報を集める。寝ぼけ眼でタイムラインを眺めると、台風は逸れたみたいだった。「よかった」と、ひと息つきつつ、やっぱり大丈夫だったと心のどこかで思ってしまう。GANG PARADEは晴れ女集団(実績あり)なので、なんだかんだでいつも、どうにかなってしまうんじゃないかと期待している自分がいる。それはメンバーとの無意識の中にある共通認識で、そういうものがあるってうれしいのだ。

 

新幹線は本数を減らして運行していたり、いろんな移動手段が狭まってしまっている中、たくさんの遊び人が仙台darwinの会場に足を運んでくれた。みんなの中にはきっと、ライブに行くのをやめておこうと決めた人もいて、自分の安全が何よりも大切なのでそれでいい、それがいいと思っていた。だし、そういう人が多いものだともすっかり思っていたせいで、ステージに上がった瞬間びっくりしたのだ。会場の熱量と、来てくれたみんなの姿を見て、遊び人はわたしが思っているよりこわいもの知らずな人ばかりだった。そして、そんなみんなの熱に応えるべく、容赦せずにぶつかりあえば、最後の方にはへろへろになってしまった。しかし、会場にいた遊び人は最後まで元気で、それどころか力が有り余っていて、恐ろしささえ覚えた。

 

ライブを終えて特典会がはじまる。ライブ前の特典会も時々あるが、やっぱり感想を話し合えるライブ終わりの特典会が好きだと思った。さっきまでフロアで暴れ回ってた人も、じっくりと見てくれていた人も、各々の熱を持ってここに来てくれる。それがいつも、愛おしくて仕方ないのだ。

 

きっと宮城や、東北から来てくれたみんなは、開催されるかどうかひやひやしながら、この日を待っていてくれたのだろうし、遠征してきてくれたみんなも意を決してここに集まってくれたのだろう。ハプニングはないに越したことはないけれど、どうなるかわからない時間を過ごして、改めて遊び人に対して、形の違う愛が生まれたのだ。繰り返しのようで、同じ日はひとつもなくて、でも時々忘れてしまうから、こんな日があってもいいのかもしれない(よくないけどね)。

過去の連載記事はこちら
https://strmweb.jp/tag/ca_non_regular/

キャ・ノン

「「みんなの遊び場」をコンセプトに活動する12人組アイドルグループGANG PARADEのメンバー。また、「KiSSをあなたにお届けchu!♡」をキャッチコピーに活動するWACK初の王道5人組アイドルグループ『KiSS KiSS』のメンバーの一人でもある。ライブ好きで、苦手なことや、できないことは出来るようになればいいというタフでロックな精神の持ち主。2024年5月31日より自分自身のライブレポートなどを綴った『アイドルリアル備忘録』をSTREAMにて連載中。