「今日好き」に出演して人生が一変

――この世界に入る前に打ち込んでいたことはありますか?

植村 中学時代はバスケ部でした。あと年長から始めた「太鼓の達人」は今もやり続けています。

――『THE神業チャレンジSP』(TBS)で太鼓の達人の腕前を披露していますよね。

植村 今はお仕事もあるので行く頻度は減ってしまったんですが、ちゃんと公式のマイバチも持っています。ちなみに中学生の頃は、買ってきた木材を削ってオリジナルのマイバチを作っていました(笑)。趣味でも仕事でも一度ハマると極めるまでやりたくなるんです。今は役者業を極めたいという思いで仕事に取り組んでいますが、今までやってきたことで一番難しくて奥深いです。

――この世界に入る前に「男子高生ミスターコン」を受けたそうですね。

植村 目立ちたがり屋なので、高校2年生のときにノリで受けたら、いいところまで進んだんです。ところが次の審査に進むタイミングで、SNSに「『今日、好きになりました。』のオーディションを受けませんか?」とDMをいただいたんです。大好きな番組だったので受けたら合格して、「今日好き」に集中するために、ミスターコンは辞退させていただきました。

――それまで芸能界に入りたい気持ちがあったんですか。

植村 なかったです。ミスターコンを受けたのも、ちょっと有名になれたらいいなぐらいの軽い気持ちでした。

――「今日好き」で、カメラの前で恋愛している姿を見せることに抵抗はなかったですか?

植村 初めてカメラを向けられたときは素を出せなかったですが、抵抗はなかったです。2泊3日で恋愛するなんて絶対に無理だろうという視聴者の方もいると思いますが、僕は余裕で恋愛しました。ドアを開けた瞬間、目の前にいた女の子に一目惚れしましたからね(笑)。僕は好きになったら真っ直ぐなので、カメラも気にならなかったです。

――反響はいかがでしたか

植村 びっくりするぐらい大きかったです。ありがたいことに知っていただく機会も増えました。地元の反応もすごくて、普通の公立高校に通っていたので、文化祭は僕に会いに他校からたくさんの人が来ました。高校3年生のときに、地元の高校は辞めたんですが、僕がいるからって入学した子がいて、入れ替わりになって申し訳なかったです。

――有名人になった自分に現実味はありましたか?

植村 なかったです。「今日好き」に出たときも、まだ芸能をやるとは考えていなかったですし、上京する気持ちもなかったんです。ただ「今日好き」をきっかけに、いろいろお声がけをいただいたので、東京に来たほうが仕事の幅も広がるし、オーディションも受けられるからと上京しました。

――東京に知り合いはいたんですか?

植村 いなかったんですが、「今日好き」のメンバーと仲良くなったので、一人ぼっちということはありませんでした。一人の時間も好きなので、ホームシックにもならなかったです。