友達からスタートしているので長続きしている

――前身グループ「むすめん。」は2012年結成で、MeseMoa.に改名したのが2017年ですが、いつ頃からグループを長く続けていこうという意識しましたか。

とみたけ 2015年に中野サンプラザの単独公演が決まって、みんなで話し合ったときだと思います。

気まぐれプリンス 初めはお遊びで、みんなで集まって踊るのが楽しいからとノリで「ライブやってみる?」から始まって、活動を続けていくうちに、「いつかハロプロの聖地・中野サンプラザを目指してやってみよう」と言っていたら、本当に立つことができて。そのときに今後どうすると。そのときは、一般の仕事をしながら活動している子もいれば、学業と両立している子もいて、みんな掛け持ちだったんです。それで「真剣にやる?」という話し合いを重ねて、中野サンプラザあたりでアイドルとしてやっていきますと公言して。そこが大きなターニングポイントでした。

――不安はなかったんですか。

気まぐれプリンス 不安しかなかったです(笑)。

とみたけ ぷんちゃん(気まぐれプリンス)のように不安を抱えていたメンバーもいたんですが、僕は面白そうという気持ちのほうが強かったので、あんまり不安はなくて。この人たちと一緒だったら大丈夫だろうという謎の自信がありました。

ノックソ 僕も不安よりはワクワク感が強かったです。みんなと一緒にいるのが楽しかったんですよね。大きな喧嘩もせず、一生うるさい楽屋で、この関係が続けばいいなと思っていましたから。

野崎弁当 それまで僕は地元の北海道で別の仕事をしていて、最初の頃は通いで活動をしていたんです。仕事に就いている人が、趣味で週末にバンド活動をするみたいな感覚でした。僕は今38歳で、この活動に専念しようと上京したのが30歳になる年。そのときにやっていた仕事と、これからのアイドル活動を天秤にかけて、どっちが楽しい人生を送れるか、自分が幸せなのはどっちかと考えたときに、迷わずアイドルだったんですよね。とはいえ、すぐに会社を辞める訳にはいかないので、万全の引き継ぎをして(笑)。辞める準備をしている間に決心も固まって、自分の中で大きく意識が変わりました。

あおい 僕は活動を始めたときは子ども過ぎて、あまり記憶がないんですが(笑)。みんなが言っている通り、楽しいからずっと続けています。

とみたけ この子は学業があったので、傍から見ていて心配だったんですよね。ライブが終わった後も、次の日は学校だから、すぐに帰らなきゃいけないとかハードなスケジュールで。それでも文句一つ言ったことがなくて、偉いなと思いました。

あおい アイドル活動も楽しいですし、学校も好きだったので、そこまで両立が大変という記憶がなくて、充実した日々でした。

――社会人経験があって良かった部分はありますか。

気まぐれプリンス めちゃめちゃあります。もちろんデメリットもあるんです。たとえば早くから歌とダンスを本格的にやっていれば、よりパワフルなパフォーマンスができていたと思うんです。でも世間に一度出ているからこそ、お金を出して会いに来てくれる方がいることのありがたさが分かるんですよね。毎日、満員電車に乗って、嫌な上司にペコペコ頭を下げながら頑張ってくれたお金で、僕たちに会いに来てくれる訳ですから。それに大人になってから集まったからこそ、仲良くなるスピードも早かった気がします。思春期の時期に同年代で集まると、上手く言葉が伝わらなくて、余計な喧嘩をしていたと思うんです。メンバーそれぞれが人の痛みも分かる状態で集まったからこそ、楽しい雰囲気を作ることができたのかなと思います。

とみたけ 僕の場合は結構やんちゃなときに加入させてもらっていたので、ちょっと荒れていたんですよ。社会人経験が浅かったのもあって、みんなを困らせちゃうことも多くて。ぷんちゃんや野崎さんには何度も怒られてきたんですが、そんなときにのっくん(ノックソ)は支えになってくれて。僕をかばうというよりかは、いろいろ諭してくれたんです。本当に実りのある時間で、それが成長に繋がったのかなと思います。

ノックソ これがオーディションで集まっていたら、また違っていたんだろうね。友達からスタートしているので、誰々がこういう性格ですというのも知っているし、人となりが分かるからこその楽しさもある。おそらくバチバチのところからスタートしていたら、こんなに上手いこといってなかったでしょうね。

気まぐれプリンス 身長もバラバラやし、出身地もバラバラやし、キャラクターもバラバラやし、いい意味でアンバランスなグループなんです。

Information

ニューシングル『愛してる体感BABY』
好評発売中!

価格:¥1,200 (税込)
販売元:コロムビア・マーケティング株式会社
発売元:株式会社ロックフィールド

収録曲
01.愛してる体感BABY
02.New Journey

MeseMoa.

2012年に結成された動画投稿サイト発の5人組ボーイズグループ。素人男子が集まったカバーダンス動画で注目を集め、オリジナル曲でのライブ活動を行うようになった「自称アイドル」。2015年には目標としていた中野サンプラザ単独公演が即完売。2016年に全国47都道府県ツアーを敢行し、2017年1月、旧称のむすめん。からMeseMoa.(めせもあ。)へ改名。2019年にはパシフィコ横浜での単独公演を完売させ、2022年5月にグループ結成10周年を迎える。そして2023年3月、遂に日本武道館での単独公演を成し遂げる。2023年12月にはMeseMoa.単独公演では史上最大キャパである横浜アリーナ公演を開催した。2024年8月リリースのキャリア初となる全国流通盤「愛してる体感BABY」で、つんく♂が表題曲の作詞作曲を担当した。2024年12月には全国ツアーが行われる。

PHOTOGRAPHER:TOMO TAMURA,INTERVIEWER:TAKAHIRO IGUCHI