今も理想の歌声は模索中だし、おそらく答えは一生見つからない | 関 哲汰「役作りのために10キロ増量して、筋トレで体を大きくして本番に臨んだ」 INTERVIEW

今も理想の歌声は模索中だし、おそらく答えは一生見つからない

――キャリアについてもお伺いします。芸能界に興味を持ったのは幾つぐらいのときですか。

関　保育園のときはサッカー選手になりたかったんですが、小学生のときはお笑い芸人、中学生のときは俳優、高校生のときはアーティストになりたいと思っていました。小さい頃から人前で目立ちたいタイプだったので、たとえば文化祭の出し物も積極的に参加していました。

――どんな出し物を披露したのでしょうか。

関　青木隆治さんやツートン青木さんのモノマネを観て、自分でもモノマネをするようになったんですが、中学生の文化祭では美空ひばりさんのモノマネをしました。校長先生が一番喜んでいましたね（笑）。高校時代は文化祭でドリカムさんの「未来予想図」を友達と歌いました。

――どうして俳優になりたいと思ったんですか？

関　その当時、映画『デスノート』で夜神月を演じた藤原竜也さんのぶっ飛んだお芝居を観て、すごいなと思ったんです。あとドラマ『ROOKIES』と映画『ROOKIES -卒業-』で安仁屋恵壹を演じた市原隼人さんのお芝居もかっこよくて、自分も演技をしてみたいなと思いました。

――どういうきっかけで、この世界に入ったんですか。

関　高校2年生のときに、今の事務所にスカウトしていただきました。親ともいろいろ話して、「難しい世界だから一握りの人しか成功できない」と言われたんですが、ずっと憧れていた世界だったので、やろうと決断しました。

――憧れの世界に入って、理想と現実のギャップみたいなものはなかったですか。

関　もちろん楽しいことばかりじゃないですし、思い通りにいかないという現実にも直面したんですが、やりがいも大きいし、そのときに思い描いていた夢は今も変わらないし、少しずつ夢を形にしている段階です。

――事務所に入ったばかりの頃は、どういう活動がメインだったんですか。

関　最初は俳優がメインで、ワークショップなどにも参加していたんですが、アーティストになる夢もあったので、自分からスタッフさんに「歌いたいです」と伝えました。それで毎週土曜にやっていた歌のレッスンに通うようになって、気づいたらONE N’ ONLYを組むことになりました（笑）。

――歌のレッスンはいかがでしたか。

関　中学時代は毎日のように友達とカラオケに行くぐらい歌うのが好きだったんですが、自己流で歌うのとは全然違いました。ずっと自己満で歌ってきたので、まず駄目出しから始まって甘くない世界だなと痛感しました。初めて録音した自分の歌声を聴いたときは、思っていた歌声と違っていて驚きました。それからは、ちゃんと自分の歌声に向き合って、改善点を探るようになりました。今も理想の歌声は模索中ですし、おそらく答えは一生見つからないと思います。

――俳優としてターニングポイントになった作品は何ですか？

関　圧倒的に今回の映画です。たくさんのことを学ばせていただきましたし、映画単独初主演なので思い入れも強いです。

――主演のプレッシャーはいかがでしたか。

関　プレッシャーもありましたが、バン仲村さんを始め、皆さんが僕を引っ張ってくれたおかげで成り立った作品なので、主演とはいえ支えられている身でしたね。

――今も体を鍛えていると仰っていましたが、どんなトレーニングをしているんですか。

関　自宅にディップスと３種類のダンベルがあって、動画を参考にトレーニングしています。なるべく筋トレは毎日欠かさないようにしています。なかなかK-1ジムには行けてないんですが、先日行ったときは、ひたすらミット打ちとキック連打などをやって追い込みました。

――そうとう体型も変化したのでは？

関　衣装が入らない問題がありまして……。やり過ぎると体が大きくなってしまうので、ほどほどにやっています（笑）。

PHOTOGRAPHER：TOSHIMASA TAKEDA,INTERVIEWER：TAKAHIRO IGUCHI,HAIR&MAKE：Emiy (Three Gateee LLC.),STYLIST：Masumi Yakuzawa（TRON）
衣装協力：Tシャツ、ジャケット（COACH）／パンツ（VALAADO）／シューズ（THE ONITSUKA）