前作「バケツを被れ!」から一変“自信がないならそのままでいい”と寄り添う最新表題曲

――バケツを手にしてのパフォーマンスも特徴だった前作「バケツを被れ!」から一変、今作「僕はやっと君を心配できる」はシリアスな曲になった印象があります。

石橋 前作は“大丈夫!”と背中を押してくれる印象でしたけど、今作は“自信がないならそのままでいい”と寄り添ってくれる印象で、違ったかたちでみなさんの背中を押す曲になればいいなと思います。

龍頭 1つひとつのフレーズに身近にある不安だったり、たくさんの思いが込められていて。人それぞれの捉え方は違うかもしれないんですけど、勇気が出るし“1人じゃない、みんながいる”と気づかせてくれる素敵な曲だと思いました。

――インタビュー時点では未公開のMVについても、伺えれば。

竹本 廃墟で暮らす16人の少女たちが、1人ひとりの目標を叶えるために壁を破って飛び出していくのがテーマです。ソロシーンの撮影もあって、例えば、阿紀さんは手にしていたカメラを置いて飛び出したり、私はドライフラワーを叩きつけて飛び出したりと、メンバーそれぞれの決意を感じさせるシーンもあります。

石橋 廃墟スタジオでの撮影だったので涼む手段が限られていて、現場がサウナのように暑かったんです(苦笑)。全員のダンスシーンではみんな、頬が赤くなった状態で汗をめいっぱいかいていたんですけど、かえって必死さや一生懸命さを表せたのかなって。私たちの力強さが伝わってほしいです。

竹本 MV撮影は冬が多く、真夏の暑い時期は初めてだったので新鮮でした。メンバー1人ひとりが「とりあえず叫んでください」と言われて、それぞれ「ウワーッ!」と叫んでいるシーンもみどころなので、カットされていなければいいなぁ…(笑)。

――楽しみです(笑)。レコーディング、ジャケット撮影、MVの撮影と、初選抜となった江浦さんと龍頭さんにとっては、初めての経験ばかりだったと思います。

江浦 ジャケット撮影の前に(Team KIVのキャプテンでドラフト2期生の松岡)はなさんに「カッコいい表情って、どうやるんですか?」と聞いたんです。「真剣な表情」になるための秘けつを教わって、安心して撮影に臨めました。

龍頭 今作は感情が大事になってくると思ったので、感情の乗せ方、体での表現の仕方を事前に研究したんです。歌詞を印刷して「このフレーズにはこんな思いがある…」と書き込み、自分なりに考えながら表情や動きを練習して、頑張りました。

――石橋さんと竹本さんはうなずきながら、笑顔でじっくりとお話を聴いていましたね。

竹本 加入当時、妹のように見ていた颯をまた見てる感じがするなって。でも、颯は最年少としておちゃらけている感じでしたけど、時代なのか、2人がだいぶしっかりして見えます(笑)。

石橋 特に綺音ちゃんは似ているらしく、別のインタビューでも言われたんです。客観的に見ると「加入当時の自分ってこんな感じだったのか」と思いますし、2人のようにかわいい子たちが7期生としてたくさん入ったし、HKT48の未来は明るいです。