完成した映画を見たときに面白くて鳥肌が立った
――映画化のお話しはいつぐらいにあったんですか。
加賀 シーズン2の打ち上げのときに、「もしかしたら映画化するかもしれません。そのために動いています」とお聞きしたので一年以上前ですね。
――映画は何日ぐらいで撮影したのでしょうか。
賀屋 僕らは4日間だったんですが、映画とは思えないほどタイトでした。
加賀 あべこうじさんや福井夏さんが出演するシーンは、めっちゃ前に撮影していて、確か去年12月ぐらい。その1、2か月後に、僕らの撮影があって。めちゃめちゃ手間がかかったと仰っていました。
賀屋 作中劇と作中ロケがありますからね。
加賀 それだけ複雑な構成なのに、9月に公開されているんですから、すごいですよね。
――初めて映画の脚本を読んだときの印象はいかがでしたか。
加賀 「現場に行けば分かります」ということだったんですが、脚本を読んだだけでは意味が分からなかったです。
賀屋 編集室だけじゃないんだ、外のシーンもあるんだというのが第一印象です。鬼頭が外にいるシーンは、めっちゃ面倒くさいだろうなと(笑)。ドラマは編集室という限られた空間だったから成立していたけど、絶対に外は相性が悪いだろうなと思いました。
――なかなかプロジェクターに映像が映らず、江尻が四苦八苦する中、鬼頭がツッコミを入れるシーンは、まさにかが屋のコントのようでしたが、かなり尺がありましたよね。どれぐらい脚本に書かれていたんですか。
加賀 脚本の時点で手間取るボケを入れてくれていたんですが、現場で「もっと長くしていいですよ」と言われたんです。幾つかテイクを撮ったんですが、なかなかあべさんが入って来ないテイクが採用されていたので、信じられない長さになっていました。1個のボケとしてはめっちゃ長くて、監督はお笑いが大好きなんだろうなというのが伝わってきて感動しました。
――これまで、あべさんとの共演経験は?
加賀 共演ではないんですが、あべさんはずっと「キングオブコント」の予選のMCをされているんです。あべさんに会うと、脳内で「キングオブコント」の出囃子が聞こえてくるので、めちゃくちゃ怖いんですよ。
賀屋 思わず反応しちゃいますね。
加賀 あべさん自身は優しいんですが、僕たちが一番緊張する瞬間に(舞台)袖で見ている人ですからね。予選であべさんが笑ってくれたらうれしいというのがあるんですけど、それを今回思い出しました。
――最後に完成した作品を見た印象をお聞かせください。
賀屋 オープニングからドラマとは違うテイストで、『名探偵コナン』の映画が始まるんじゃないかというぐらいかっこ良くて。これは本当に『この動画は再生できません THE MOVIE』なのかという戸惑いもあるんですが、ちゃんと、いつもの味わいもあって不思議な体験でした。
加賀 これまで経験したことのないテンポ感というか、完全にブロックが分かれていて。Aが進んで、Bが進んで、Cに僕たちがいるという感じなので、今どのパートなのかややこしくなりそうなんですが、ちゃんと収束していくところが本当に面白かったです。たとえば桃月なしこさんとアキラ100%さんのロケパートに出てきたものが、別のあるパートにかかってくるときの興奮。鳥肌が立ちましたね。
Information
『この動画は再生できません THE MOVIE』
シネマート新宿ほか全国ロードショー中
加賀翔(かが屋) 賀屋壮也(かが屋)
和田雅成 平野良 世古口凌 桃月なしこ アキラ100% 福井夏 あべこうじ
監督:谷口恒平
脚本:河口芳佳、谷口恒平
ホラーDVD「本当にあったガチ恐投稿映像」シリーズを制作する編集マンの江尻(加賀翔)とオカルトライター鬼頭(賀屋壮也)の元に様々ないわくつきの映像が届く。倒産した映画会社の倉庫で発見されたいわくつきのDVD。自称世直し系動画が迷惑者を懲らしめるという名目で廃ビルを探索する生配信。お笑い芸人とグラビアアイドルによるどこか奇妙な街歩き番組。編集マンとしての知識や持ち前の洞察力で動画の裏に隠された秘密を推理していく江尻とそれを見守る鬼頭だったが……。
【緊急決定】大ヒット御礼舞台挨拶
登壇:かが屋 谷口恒平監督
場所:シネマート新宿
日時:10月13日(日)20:15の回(上映前)
※上映前ですがネタバレ前提のトーク内容となりますのでご了承ください。
10/11(金)午前0:00より劇場HPにて発売
https://cinemart.co.jp/theater/shinjuku/movie/002140.html
PHOTOGRAPHER:YASUKAZU NISHIMURA,INTERVIEWER:TAKAHIRO IGUCHI