30枚目シングル「がんばらぬわい」はNMB48流の応援ソング

――ここからは、野音のライブで初披露された新曲について聞いていきます。インパクトのあるタイトルですが、まずは、タイトルの意味などから教えてください。

小嶋 タイトルの「がんばらぬわい」というのは、“がんばらない”という言葉を少しずつ崩した造語です。歌詞を見ると、本当にがんばることを否定するような言葉が並んでいるんですけど、“がんばるな”ということではなくて、がんばっている方達に対して、“気を張り過ぎなくてもいいよ”、“もう少し休みながらでいいんだよ”と優しく後押しするような楽曲になっています。“がんばる”と“がんばらない”という言葉の間を取ったような意味を持つタイトルになっているのかなと思います。

――タイトルからは想像できないようなダンスナンバーというか、パーティーチューンで、そのギャップにもびっくりしたんですが、最初に聴いた時の印象はいかがでしたか?

小嶋 自分がセンターの楽曲で、しかも、30枚目のシングルで、まさか“がんばらなくてもいい”という曲がくるとは思っていなかったので驚いたんですけど、歌っていくうちに、NMB48がグループとしてさらにがんばっていこうという15周年イヤーのタイミングだからこそ、「がんばらぬわい」を歌う意味があるのかなと思うようになりました。

――皆さん、ライブでは小嶋さんの背中を見て歌ったわけですけど、坂田さんはいかがでしたか?

坂田 前作29枚目シングルの期間は、私達の後ろに花梨さんがいてくださって、後ろからの安心感があったんですけど、花梨さんの後ろでステージに立たせていただいた時に、改めてこの背中についていきたいと強く感じました。花梨さんのいつも全力なパフォーマンスを一番近くで感じられるポジションに立たせていただいたので、この期間は、花梨さんから得られるものをたくさん吸収して、どんどん盗んで勉強してがんばりた…、(一瞬考えて)いや、前に進みたいと思います。

一同 (笑)。

――タイトルが「がんばらぬわい」だから、どうしても、“がんばりたいです”と答えたいところを、答えづらい感じになってしまいますよね。

小嶋 そうなんです(笑)。

――塩月さん、曲の聴きどころやおすすめのポイントも教えてください。

塩月 私は、全体的にこの曲のメロディの感じがとても好きです。応援ソングではあるんですけど、ノリノリなのに「がんばらぬわい」と歌う応援ソングが新鮮だなと感じています。最初、「30枚目のシングルだから気合入れていきます」とスタッフさんから聞いていたので、勝手にかっこいい曲調とか、きっちりとした感じの歌詞とかがくるんだろうなと想像していたんです。でも、この曲を聴いた瞬間にすごく考え方を柔軟にしてもらったというか、本当にかしこまり過ぎず、考え込み過ぎずに、もっと気楽に頭を柔らかくしていこうと思いました。

――改めて、聴けば聴くほどNMB48らしい曲だなと感じています。三鴨さん、ダンスや振り付けの見所はどんなところでしょうか?

三鴨 この曲は、本当にNMB48らしいキャッチーな振り付けが特徴なんですけど、私のおすすめのポイントとしては、大阪を象徴するビリケンさんだったり、通天閣だったり、阪神タイガースだったり…、あとは、2番でメンバーが一列になって背中をゴシゴシ磨いているような振りがあるんですけど、その振り付けにも是非注目していただきたいです。

――髙橋さんは、いかがでしょうか?

髙橋 やっぱり、「がんばらぬわい」なので、現代風に変えた励ましの言葉なのかなと私的には思っています。あまり力を入れ過ぎず、皆さんも色々考えてしまうことが多いと思うので、頭を柔らかくして心もリラックスして聴いていただきたいような楽曲です。

――皆さん、ありがとうございます。小嶋さんが初センターというのは少し意外だったのですが、センターというポジションには、どんな思いがあったのでしょうか?

小嶋 キャプテンとしては、グループ全体の見え方というのが常に気になるところなんですけど、でも、センターというポジションにもいつかは立ってみたいと思っていました。時間はかかりましたけど、8年間ずっと応援してくださったファンの皆さんにも恩返しができたかなという思いです。8年前、私は埼玉から1人で大阪に出てきたんですけど、数年間ずっと何の結果も出せなくて…。心が折れそうになっても、「結果を出すまでは埼玉に帰ることはできない」というのが口癖だったんですよね。あれから8年経って、今では自信を持って埼玉にも家族の元にも帰れるようになったなと感じていたので、このタイミングでセンターに立たせていただけて本当に良かったなと思っています。

――実際に、センターから見た景色はいかがでしたか?

小嶋 前作のWセンターだったけいととさかたんが両脇で支えてくれていますし、上西怜ちゃんやセンター経験のあるメンバーがたくさん周りにいてくれるので、とても心強いです。そんな地盤が固まったこのタイミングで任せてもらえたので、安心してセンターに立たせていただいています。