年齢や経験を重ねて“やりたい漫才”を実現するための「技術がようやく追いついてきた」
――大学卒業後、吉本の養成所「NSC大阪」へと入学されたんですね。
橋本 賞レース「M-1グランプリ」が初開催された翌年、2002年の入学でした。テレビではダウンタウンさんの「ごっええ感じ」で育った世代だし、ジャリズムさんや千原兄弟さんの影響で、最初はコントがやりたかったんですよ。でも、漫才かコントかを問わず、いざやってみたらお客さんが笑ってくれるのが、だんだんと楽しくなってきました。
――相方の鰻さんとはいつ、コンビを結成したんでしょう?
橋本 養成所に入学して、3年ほど経ってからです。元々、別のコンビやったんですけど、一つ前に組んでいたコンビの相方が鰻さんと仲がよくて、解散後に「橋本と合うと思う」と紹介してくれたんです。鰻さんが「漫才をやりたい」と言ってくれて、オーディションに受かりはじめた頃から、漫才一本になりました。そのときからツッコミで、コントに必要な演技力がなかったし、周りから「ツッコミいいね」とも言われ出して、向いてるんかなと自分でも思えるようになりました。そこから、2007年の「第28回ABCお笑い新人グランプリ 新人賞」であったり、賞レースに引っかかりはじめたのをきっかけに手ごたえを感じられるようになって、どこかで大きくブレイクスルーがあったわけではなく、一つひとつの課題をクリアしてきた感覚です。
――2005年8月の結成から現在までを振り返り、お笑い芸人として、仕事へのやりがいも感じますか?
橋本 自分らのやりたい漫才に、技術がようやく追いついてきた感じがするんですよ。経歴はもちろん、年齢も重ねていろいろありましたが、コンビを続けてきてほんまによかったなと思います。コロナ禍で昔やったネタの映像を見たら、恥ずかしくなるほど下手だし、小手先のテクニックで必死にこねくり回している自分が嫌になってしまって(苦笑)。今はもう、いい意味で力を抜いて舞台へと立てるので、漫才やっててもやっぱり楽しいです。
――最後に、お笑い芸人としての目標もあれば伺いたいです。
橋本 足るを知るで、今の環境が十分にありがたいと思っているんですよ。当たり前のことを丁寧にやっていきたいのはあって、毎年の単独ライブはライフワークにあって、来年の結成20周年でもまた、自分たちの地盤として大事にしたいです。やっぱり、僕らは漫才師なので。単独ライブとは別に、全国ツアー「銀シャリの産地直送漫才~47都道府県巡り~」もやっていて、各地方で「生で見た初めての漫才師は銀シャリだった」と言っていただけるのならうれしいし、全国行脚に耐えうるネタをしっかり作っていきたいです。
Information
書籍『細かいところが気になりすぎて』(新潮社)
2024年10月30日(水)発売
1,650円(税込)
https://www.shinchosha.co.jp/book/355851/
●銀シャリ単独ライブツアー「シャリとキリギンス」
前売:4500円 当日5000円
計10000人を動員する銀シャリ史上最大の単独ツアー
11/3(日祝)東京
11/23(土祝)大阪
詳しくはFANYチケットをご覧ください
https://yoshimoto.funity.jp/
●銀シャリ産地直送漫才~47都道府県巡り~
銀シャリが全国47都道府県を周るライブ!
全国ご当地漫才や、トーク・コーナー盛りだくさん!
鰻特製、ご当地ステッカーなどグッズもあります!
11/24(日) 熊本
2/2(日) 愛媛
詳しくはFANYチケットをご覧ください
https://yoshimoto.funity.jp/
PHOTOGRAPHER:TOMO TAMURA,INTERVIEWER:SYUHEI KANEKO