2024年の集大成ライブでもあり、フェスとしての新たな可能性も感じさせた『Luna FESTIVAL 2024』
続いて、ワンマンライブという形で行われた第2部のレポート。引き続き、バックバンドを従えたスタイルでライブは進んでいく。第2部はいきなりのカバーからスタート。しかも、Avril Lavigne「Sk8er Boi」のカバーだ。洋楽好きの内藤らしい選曲、かつ、バンドサウンドが映える楽曲なので、ファンもクラップや拳を高く掲げて盛り上げていく。続いて、内藤がイントロで「みんなで踊るよ！」と煽ると、「More Fantastic」へ。サビのジャンプで会場には早くも一体感が生まれていく。
最初のMCパートで第1部を振り返りつつ、バンドメンバーや新衣装の紹介をすると、次のブロックへ。続いても「D.T.F」、「BY MY SIDE」というコールやクラップが映えるB.O.L.T楽曲で盛り上がっていく。「BY MY SIDE」の後半、シンガロングが巻き起こると、内藤が思わず「最高―！」叫ぶシーンも。
撮影可能なMCタイムを挟み、中盤のブロックでは、スタンドマイクで歌うB.O.L.Tのミディアムテンポのナンバー「未完成呼吸」、激しいダンスを交えながら歌うロッカジャポニカの「ダサくなきゃ信じない」という2曲を続けて披露。古参ファンにはたまらない、かつ、静と動の対照的な2曲が並ぶ第2部のハイライトとも言えるブロックとなった。
しかし、ここからさらなるハイライトとも言える次のブロックへ突入していく。『Luna FESTIVAL』ではおなじみのサンタクロースとゲストの千浜もあなが雪だるま役で登場すると、内藤と千浜の2人でロッカジャポニカの「Saint Mental gift」を披露。続いて、青山菜花がクリスマスツリー役で登場すると、今度は内藤と青山の2人でB.O.L.Tの「まわりみち」をパフォーマンス。まさか、解散後にB.O.L.Tメンバーのうちの2人が再集結して、ライブで楽曲を聴くことができるとは…ファンは夢にも思っていなかったことだろう。そして、さらにスペシャルな展開へ。第1部のアンコールで、TEAM SHACHIとのコラボで盛り上がった「New Day Rising」を内藤、千浜、青山の3人でパフォーマンス。客席に風船を飛ばす演出も加わり、第1部とはまた違った多幸感を生み出していく。また、このブロックでは、終始ステージ上で踊って盛り上げていたサンタの姿も印象的だった。パフォーマンス後、内藤は『Luna FESTIVAL』で最もカオスな時間帯だったと振り返り笑いを誘っていたが、千浜と青山との共演、意外な選曲やクリスマス感溢れる演出は、ファンにとっては最もハッピーでエモーショナルな時間帯だったと言ってもいいだろう。
そして、ゲスト陣を送り出すとライブもいよいよラストスパート。ここで、ある意味反則技！？とも言えるようなカバーを披露する。バンドメンバーに今回のライブでどんな曲を歌ったらよいか？アンケートを取ったところ2票集まったというその曲は、佐々木彩夏の「あーりんは反抗期」だ。♪さーさき！（おい！） さーさき！（おい！） とファンがコールし、佐々木が♪あーりんのこと 佐々木っていうなー！ あーりんだよぉ あーりんだよぉ と答えるやり取りでおなじみの曲を…♪なーいとう（おい！） なーいとう（おい！）、♪るんぱんのこと 内藤っていうなー！ というやりとりで再現。内藤ファンのコールへの順応力やサビで手を振る対応力は流石。カバーとは思えぬほどの一体感を演出すると、最後は、第1部同様にB.O.L.Tの鉄板曲「寝具でSING A SONG」で再び一体感を生み出しエンディングへと向かっていく。♪この続きは夢で 寝具でSING A SONG…という歌い出しからしてもう幸せなエンディングの始まりを感じさせるような1曲だ。そして、この曲では内藤に対するサプライズが待っていた。大サビに向かうところで、内藤が「みんな大好きー！」と叫ぶと、♪HAPPY BIRTHDAYのメロディが流れ出し、ケーキと花束を持った千浜と青山が再びステージに登場。内藤への突然のサプライズに、ファンも思わずほっこり。会場からは「おめでとう」の声が飛び交う。そして、来年の抱負を聞かれた内藤が「みんなと1時間でも長く、最高にハッピーなライブを作り上げたい！」と語ると、再び大サビへと向かい、『Luna FESTIVAL』第2部はフィナーレを迎えた。
続くアンコールは、内藤が作詞作曲を手掛けた「Reverse」でスタート。ソロアイドルとしてだけではなく、ロックバンドのボーカリストとしての可能性をも感じさせるようなパフォーマンスに。そして、最後のMCパートで、内藤がソロアイドルとしての1年間を振り返りつつ、5回目の『Luna FESTIVAL』を開催できたことへの思い、バンドメンバーとファンへの感謝を告げると、ラスト2曲を全力でパフォーマンス。第1部で披露されていなかったB.O.L.T楽曲の「OUR COLOR」と「One Life」というバンド感溢れる2曲を披露。お立ち台に立って身を乗り出しながら、客席を煽り楽しそうに歌う内藤の姿がとても印象に残った。最後に、内藤が今回のライブは今までで一番ファンの歌声が聞こえて来たと振り返ったのだが、第1部第2部共に、ファンの熱量と一体感がビシビシと伝わってくるような本当に熱いライブだった。
まさに、ライブアイドルとして駆け抜けてきたソロアイドル内藤るなの2024年の集大成ライブでもあり、フェスとしての新たな可能性も感じさせた『Luna FESTIVAL 2024』。内藤は来年もまたソロアイドルとしてB.O.L.T楽曲を歌い続け、浪江女子発組合ではグループアイドルの一員としての魅力も発揮し、そして、再び年末に1年間の集大成として『Luna FESTIVAL 2025』を開催してくれることだろう。そんな1年間の成長や変化が感じられるのも『Luna FESTIVAL』の醍醐味なのかもしれない。来年もソロアイドル、そして、ライブアイドル内藤るなのさらなる覚醒に期待してほしい。
