アイドル時代に握手会に来ていた女の子を思い出して演じた
──原作の「つづ井さん」シリーズは知っていましたか?
桜井玲香(以下、桜井) 実際に読んだのはドラマのお話が決まってからなんですが、単行本になる前からSNSで話題になっていたので知っていました。
――原作を読んだ印象はいかがでしたか。
桜井 一つのエピソードだけでもすごく面白いのに、それがずーっと積み重なっていくから、ひたすら面白かったです。今回のドラマ出演が決まって、本物のつづ井さんやMちゃんにお会いしたんですが、これがフィクションではなくて、本当にあった実話だとお聞きして、信じがたいなと(笑)。それぐらいぶっ飛んでいますし、原作は何年もかけて描かれているのにネタが尽きていないところもすごいなと思いました。
──つづ井さんたちに共感する部分はありました?
桜井 突拍子もないことがたくさんありますが、言っていることや、ちょっとしたリアクションがリアルで。しかも同世代なので、どのエピソードも共感できて、懐かしい感覚もあって、身近に思える作品でした。
――ご自身もファンになられる側のアイドル経験があるから、より共感できる面もあったのではないでしょうか。
桜井 握手会に行くというお話がドラマの中に出てくるんですが、握手をしに来てもらう側だった私が、お客さん役をやることになって。「こんな感じだったんだ?」「確かにこういう反応になっちゃうよな」と思いました。なので乃木坂46時代、握手会に来ていた女の子を思い出して演じました。
──ドラマの脚本から受けた印象はいかがでしたか。
桜井 原作から受けるイメージまんまというか、セリフや反応も忠実に描かれているので原作への愛を感じました。
──桜井さんが演じたMちゃんは、つづ井さんたちを引っ張っていく存在です。
桜井 撮影初日が印象に残っていて、もしかしたらMちゃんのピークはそこかもしれないんですが(笑)。みんなで相撲や腹筋をするなど、体を張るようなシーンが詰まっていて。事前に「Mちゃんは率先して行動を起こす役だから」と言われていたんですが、確かにMちゃんが先頭を切ってアクションを起こすことが多かったので、どういうテンションでやったらいいのか分からず、めっちゃ頑張って、超ハイになって、テンションもおかしくなって(笑)。次の日は筋肉痛で階段を降りるのがきついくらい飛ばし過ぎちゃいました。