結成10周年を控えるだけではない“いくつもの奇跡”が重なった必然の再始動
――「煌めき☆アンフォレント」の再始動を決めた理由から、教えてください。
へなぎ まず、本当はやりたくなかった(笑)。やるつもりがなかったんですよね。別に僕は今仕事もたくさんあるし、幸せなので(笑)。でも、グループ結成(2015年10月)から10周年を控えて、再始動を決めるきっかけとなったできごとが、不思議なことに続いたんです。昨年11月頃、3日間で10人に「キラフォレ、最近どうなってるの?」とか「またやらないの?」と次々と聞かれるできごとがあったんですよ。タイミングが重なるのは不思議で「これはひょっとしたら、神のおぼしめしではないか?」と思いました。
――それが再始動の決定打になったんでしょうか?
へなぎ いえ、その後も驚くことが次々と起こりました。後日、たまたま入った秋葉原のメイド喫茶で、僕が作ったキラフォレのデビュー曲「幻影★ギャラクティカ」が流れていて、キャストの子たちがその曲に合わせて踊っていたんです。あまりに驚いて「これ、キラフォレの曲ですよね?」って聞いたら、「メイド界隈ではすごく人気のある曲なんです」と返されて。普段、自分の作品について話すことはほとんどないんですが「実は僕が作ったんです」とついアピールしてしまいました(笑)。でも、再始動へと至った奇跡はまだまだあって。
――何があったんでしょう?
へなぎ 台湾のプロデューサーから、韓国で「キラフォレの曲を現地のアイドルがカバーしている」と連絡をもらいました。歌っていたのは「奇跡≒スターチューン」で、台湾やタイでは僕のプロデュースするグループが活動しているので、曲が知れ渡っていると知っていましたけど、韓国でも歌われているとは想像していなかったので驚きでした。さらに、僕の弟から突然「地元の岡山にあるスーパーで、お前の曲を歌っている子たちがいるぞ」と連絡があり、国内外で10年も前に作った曲が知れ渡っていると知り「全部のできごとは偶然じゃない。これは、またやれってことなんだ」と確信しました。
――後押しがあったとはいえ、再始動にあたっての不安や葛藤はなかったのでしょうか?
へなぎ 現在はアイドルプロデュースではなく、アニソンアーティストに力をそそいでいて、そこへ至るまではアイドル界でメンタルを削られるほどに疲へいした過去もあったので、やろうかどうしようかは悩んだんです。ただ、それ以上に「今も、キラフォレを期待してくれている人がいる」「グループの曲を愛してくれている人がいる」という思いが原動力になり、再始動を決断できました。