自分たちを大きく見せるための演出は削った
――2月11日に控えた自身初となるアリーナ単独公演「”BRAIN LAND” at K-Arena Yokohama」は“遊園地”がテーマということですが、ネタバレしない範囲で内容を教えていただけますか。
Novel Core コンセプチュアルなタイトルなので、かなり凝った演出を想像するかもしれません。実際、僕も当初は足し算をしまくって、たとえばLEDも含めてド派手なステージセットを組んで、バンドメンバー、22名のダンサーズ全員に遊園地らしい衣装を着せて、楽器も装飾して、みたいな。そうやってアイディアはたくさん出るんですが、それじゃないなって早めのタイミングで気付いたんです。ツアーでライブハウスを回らせてもらっているので、演出を増やせば増やすだけ、あのライブの熱量みたいなものが薄れる気がしたんですよね。僕としては、大規模な会場のライブと普段のライブハウスでやるライブで、あんまり差が生まれるのは違うなと。
――そこに気付いたきっかけみたいなものはあったんですか?
Novel Core 昨年9月14日にワンオク(ONE OK ROCK)の味の素スタジアム公演を見に行ったときに、デカい規模でもシンプルに普段通りやっていたんですよ。それでいて、ちゃんと本人たちの熱量が遠くのスタンド席のお客さんまで届くようにというホスピタリティから生まれる演出が僕的に刺さったんです。それをきっかけに演出の考え方を変えたほうがいいなと思って、今回は自分たちを大きく見せるための演出を削りました。等身大でありのまま、普段通りのライブをするんだけど、いかに万遍なくみんなに届くようにするかを演出でカバーしていくという方向性に切り替えました。普段通りだけど、ちょっとやり過ぎています(笑)。
――公式サイトにはKアリーナ公演について、「一夜限り、横浜・Kアリーナがカオスなアミューズメントパークと化し、複数のジャンルやカルチャー、様々なアート表現が複雑に交差し、急上昇&急降下&急旋回を繰り返す約2時間のパレードが繰り広げられる」と書かれています。
Novel Core 約2時間と謳っていますが、2時間半ぐらい、もっと言うと、その時間内で終わるの?みたいな(笑)。セットリストも、最初にマネージャーさんからふわっと聞かれたとき、「25曲から多くて30曲ぐらいかな」みたいなことを言ってたんです。武道館も27曲ぐらいだったし。ところが結果的に30曲を優に超えて、曲数は当日のお楽しみですが、このままではライブが終わらないってことで曲数も削りました。それでも、とてつもないボリュームです。