ツアーとEPのタイトル「Bluem」に込めた思い

――では、ここからは、1月29日に配信リリースされたEP「Bluem」について聞いていきます。まずは、タイトルがツアータイトルと同じく「Bluem」となっていますが、ここに込めた思いを教えてください。

Soala 「Bluem」は、「咲く」を意味する「Bloom」という言葉の綴りを青の「Blue」に変えて作った造語です。今回は、青い薔薇をコンセプトにしたかったので、このようなタイトルにしました。実は、私が成人式の時に青い薔薇をいただいたことがあって、その時は花言葉や意味を知らなかったんですけど、それから青い薔薇が好きになって、後から調べてみたら「夢が叶う」とか「幸福」といった意味が込められていることを知り、20歳の私にぴったりなお花をいただいたんだなと感じました。それで、今回のツアーでは、夢がある子もない子も、夢ややりたいことがまだ見つかっていない子も、自分の好きなことやワクワクすることに一歩踏み出すきっかけになるようなライブにしたいと思っていたので、ツアータイトルも「Bluem」にしたんです。

――EPのジャケットも素敵ですね。

Soala インパクトがありますよね(笑)。全面に青い薔薇を敷き詰めていただいて、私の青い衣装もゼロから製作していただきました。これからの私の夢とファンのみんなの夢が叶いますように…という思いを込めたジャケット写真になっています。

――では、ここからは収録曲について深掘りさせてください。まずは、1曲目の「カサネアイ」について。

Soala もし違う出会い方をしていたら、もしこの人と恋人じゃなかったら…とか様々な「もし〇〇だったら」というケースがあると思うんですけど、予期せぬ別れというのは本当に一瞬で突然訪れることなので、今、目の前にいる人を大切にしてほしいという思いを込めて曲にしました。

――ファンの皆さんの反応や反響はいかがでしたか?

Soala この「カサネアイ」は先行リリースもしていて、ツアーファイナルで初披露したんですけど、たくさんのファンの方から、「初めて聴いた時に衝撃を受けた」とか、「過去イチの曲」とか言ってもらえて本当に嬉しかったです。歌詞もそうですけど、メロディーも感情が揺さぶられるような低音から高音まで出して歌う楽曲なので、感情を込めて歌っています。「Soalaと言えば表現力だよね」と言っていただくことも多いですし、自分でもそこは強みだと思っているので、これからも歌い続けることで、どんどん深みが増していく楽曲になると思っています。

――特に、絞り出すように歌われている「戻りたいよ」からのラスサビはグッときますね。

Soala ありがとうございます。ただ上手く歌った音源というよりも、ライブのような表現力をレコーディングでも意識しているので、この曲は本当に泣きながら録音していました。だからこそ、「戻りたいよ」の歌詞には感情がこもったと思いますし、そこから転調することによって、さらに感情が爆発するというか、より歌詞の重みやメロディー感が伝わったのかなと思っているので、とても嬉しいです。

――そして、2曲目がEPのタイトルにもなっている「Bluem」。こちらは、Soalaさんの決意表明のような曲にも感じられましたが、いかがでしょうか?

Soala この曲は、本当に私のことや実体験を元に書いています。もしかしたら、私の曲で誰かを救いたいと思うことは、綺麗事なのかもしれないし、ただの独りよがりなのかもしれないけど、それでもみんなの夢が叶いますようにという思いで音楽を作っているんだということを伝えたくてこの曲を作りました。今では、私自身の東京での辛く苦い思い出や色んな経験もいつかは花になると思えるようになったので、そんな思いも込めて作った1曲です。

――続いて、3曲目は「エンドロール」。イントロは切ない感じの始まりですが、歌詞はとても前向きな曲ですね。

Soala これまでSoalaにはあまり前向きなバラード曲がなかったんですけど、この曲ができた時は本当にビビっときて、自分でも感動してしまいました。特にサビができた時には、結婚式で流してほしい!と思うくらいに、自分の中でもグサッと刺さる1曲です。当たり前に長く続いているカップルでも、喧嘩を積み重ねて別れてしまったり、価値観が違うからという理由で別れてしまったりすることって多いと思うんですけど、それでも、本当に愛する人だったら、喧嘩も乗り越えて、価値観の違いも受け入れたり許したりすることで、愛がより強くなるものだと思うので、1人の人を愛し続ける強さをこの曲で伝えられたらいいなと思っています。すごく前向きな歌詞なので、目の前の愛する人を大切にしていこうという思いが伝わればいいなと思っています。