ショースケーターを目指してフィギュアスケートに打ち込んだ学生時代
――キャリアについてお伺いします。この世界に入ったきっかけは?
松川 高校1年生のときにスカウトしていただいて、高校2年生で芸能の世界に入りました。その前から興味はあったんですが、そこまで自信がなかったですし、自分にはできないんだろうと思い込んでいました。
――周りで芸能活動をしている方はいらっしゃいましたか?
松川 私の通っていた高校は芸能の方が多かったので身近な存在でした。だから余計に憧れがあったんです。
――芸能活動を始めるまで打ち込んでいたことはありましたか。
松川 小学4年生からフィギュアスケートを始めて、中学3年生まで週5で教室に通っていました。学校を早退する日もありましたし、朝練をしてから学校に行くみたいなことも多かったです。
――なぜフィギュアを始めようと思ったんですか。
松川 ちょうどキム・ヨナ選手が活躍していた時期で、憧れて始めました。
――フィギュアを始めるには、遅めの年齢ですよね。
松川 そうなんです。強化選手になるには3歳ぐらいから始めないと難しいんですが、私は選手よりも、「ディズニー・オン・アイス」が大好きなので、ショースケーターを目指していました。でも、すごくお金もかかりますし、ショースケーターになれる人も一握りだったので、途中からは「フィギュアのバッチテストで〇級を取ったら辞めよう」と自分の中で目標を決めていました。
――もともと人前に出て表現することは好きだったんですか?
松川 好きでしたね。母が新体操をやっていたので、フィギュアの前は新体操やチアダンスをやっていて、ちっちゃい頃から人前に出ていました。その延長線上でフィギュアを始めたんですが、表現するというところでは共通していますし、その経験はお芝居にも活かされているので、ありがたかったなと思います。
――芸能活動を始めようと決断した理由は?
松川 事務所に憧れている方がいらっしゃって、イベントに呼んでいただいて、実際に会わせていただいたんです。それで「入ります!」と(笑)。まだ十代半ばだったので単純だったんです。
――高校で部活などはやっていたんですか?
松川 ダンス部でヒップホップを踊っていました。ただ週3だったので緩くやっていました。
――事務所に入ると決めた時点で、俳優でやっていこうと決めていたのでしょうか。
松川 特に何も考えていなくて、事務所の方に何をやりたいか聞かれたときに、「モデルとかですかね」と答えたんですけど、最終的には「あなたはお芝居をやってください」と言っていただき、演技レッスンに参加することになりました。最初は「え?お芝居ですか……」と思ったんですが、ずっと表現する活動をしてきたのもあって、徐々にお芝居も楽しいな、女優として頑張ろうと思うようになって、今に至ります。
――最初から女優を目指していたわけではなかったんですね。
松川 最初はお仕事という自覚もなくて、軽い気持ちでやっていて、現場に行くのも楽しかったです。今は生き残っていかなきゃ、良い結果を出さなきゃと意気込んでしまうのですが、当時はラフな気持ちでやっていましたね。