選抜メンバーやセンターの目標がなくなって「自分が何をしたいのかを大切に」
――かつて在籍していたNGT48では、選抜メンバーやセンターといった活動における明らかな目標がありました。グループ卒業後、俳優として独り立ちしてからは、何を指針にお仕事へ取り組んでいるんでしょうか?
本間 たしかに、アイドル時代は「総選挙の選抜メンバーになりたい」とか「1年以内にセンターに立ちたい」とか、分かりやすい目標を立てていたんです。だから、グループ卒業後には、どうしていいか分からなくなる時期もありました。でも、自分だけではなくグループ全体を考えていた在籍当時とは違って、今は、俳優としてやりたいお芝居と一直線に向き合っています。「いつまでに何を達成する」といった目標ではなく、演技のレッスンや本番で「こんな表現ができるようになりたい」とか「今回できなかったことを次はこうしたい」とか、表現の幅を広げるために追求できる毎日が新鮮ですし面白いです。
――先の「どうしていいか分からなくなる時期」には、何を思っていたんでしょう?
本間 グループ卒業後、自分の軸がなくなった感覚があったんです。振り返ると、人前に立ちながらも自然と「ファンのみなさんに求められる自分」を、意識していたのかなって。アイドル時代は、ファンのみなさんに「どう見られたいのか」と考えて、ピンクでリボンが付いているような洋服を選んでいました。でも、グループ卒業後は自分らしく、人前での見せ方も変わりました。
――グループ卒業後の今、自分の見せ方としては何を意識していますか?
本間 お芝居をしながら、自然体でいられる状態を探しています。自分が何をしたいのかを大切にしていて、思いも素直に伝えられるようになりました。グループ卒業後の貴重な1年間で気が付いたことで、その時間があったからこそ、最新写真集のタイトル『プレパレーション』がより意味を持つのかなと思っています。
Information
本間日陽 3rd写真集『プレパレーション』
好評発売中!
アイドルグループを卒業して、女優業を中心に幅広く活躍する元NGT48本間日陽の3rd写真集。テーマは“ひとり旅”で、撮影はインドネシア・バリ。本人が付けたタイトル『プレパレーション』はバレエの用語でもよく使われる“準備する”という意味の言葉で、グループ卒業後の今、これからを表現している。
PHOTOGRAPHER:TOMO TAMURA,INTERVIEWER:SYUHEI KANEKO