コロナ禍が大きなターニングポイントに
――そして、6曲目の「カプチーノ(Original Artist:ともさかりえ)」。こちらはまた意外な選曲だなと感じました。
生田 もともと、私は椎名林檎さんや東京事変さんの楽曲が大好きで、カラオケでもよく歌っていましたし、ライブでは一度「丸の内サディスティック」をカバーさせてもらいました。今回のEPにカバーを1曲入れようという話になった時に、林檎さんの楽曲を歌いたいと思って色々考えたんですけど、レーベルの方が「カプチーノ」が合うんじゃないかと提案してくださったんです。曲を聴き込んだらとても好きになったので、今の自分で是非この曲を歌いたいと思って選びました。レコーディングの前に、ライブで一度披露はしているんですけど、その時はともさかりえさんのバージョンに近い形だったので、今回はアレンジも変わった新しいバージョンの「カプチーノ」を楽しんでもらえると思います。
――続いて、7曲目「黄昏マジックアワー」。この曲もとても沁みますが、聴きどころなどポイントを教えてください。
生田 マジックアワーは魔法がかかったようにとても美しい情景が見られる時間帯ですけど、でも、それは長くは続かない…というそんな儚さを歌った楽曲です。「上出来」や「無視」は感情面のことを歌っているのに対して、情景が浮かぶ楽曲だと思いますので、夕焼けの帰り道や黄昏れる時間帯に聴いてもらえたら心に響くと思います。
――後半はダイジェスト的になってしまいましたが、最後8曲目の「モンブラン」についても教えてください。
生田 とてもいい曲だからいつか歌えたらいいなと思って温めていた1曲です。最初はクリスマスソングとして存在していたわけじゃないんですけど、曲の切なさや温かみのある輝きみたいなものがクリスマスとマッチするんじゃないかなと思って、作詞のカトウリョータさんにクリスマスを題材に書いていただきました。
――ありがとうございます。8曲全曲について聞けて良かったです。現在、生田さんはアーティスト以外にも役者、MC、ラジオなど幅広く活動されていますが、それぞれの活動がバラバラではなく繋がっているような感覚はあるものですか?
生田 歌番組のMCを担当していたことで今回の楽曲提供が実現したり、ドラマに出演したことで主題歌を歌っていた竹内まりやさんとの対談の機会をいただいたり…(アーティスト活動にも)繋がっていますね。新しくお仕事の幅を広げると、気付いたらアーティストとしての幅も広がっていたり、ここで繋がったりもするんだ…ということをよく感じています。
――そんな生田さんのこれまでのキャリアの中では、いくつものターニングポイントがあったかと思うのですが、大きなポイントをひとつ挙げるとしたらいつになりますか?
生田 ターニングポイントという意味では、コロナ禍が一番大きかったと思います。もちろん良いことだったとは言えないですけど、あの時に急に時間がたくさんできて、自分は何をやりたいのか、自分自身と向き合って考えた結果、始めたのが作詞作曲だったんです。いつかこの時期が終わったら、披露できるような曲を作りたいなと思うようになりましたし、その時はまだグループにいたので、卒業した後も自分で曲を作って歌っていく活動ができたらいいなという目標もできたので、あの時期がなかったら今の自分はいなかっただろうなと思っています。
――それでは、最後の質問です。アーティスト生田絵梨花としての今後の夢や目標を是非教えてください。
生田 (少し考え込んでから…)やっぱり、一番は長く歌い続けていきたいということですね。続けるということが一番難しいことだとも思っています。長い人生とともに音楽がある活動が理想的だなと思っています。私も時代や自分の成長、考え方の変化を音楽にも反映しながら、音楽と一緒に歩んでいけたらいいなと考えています。
Information
<RELEASE>
2nd EP『bitter candy』
2025.3.5 release
初回生産限定盤A(CD+BD+アートワークフォトブック)
7,700円(税込)
SRCL-13192~13194
【BD映像内容】
◆Erika Ikuta Premium Billboard Live 2025
01.かくれんぼ
02.Laundry
03.I’m gonna beat you!!
04.モンブラン
05.白い恋人達
06.カプチーノ
07.ウィッシュ~この願い~
08.無視
09.上出来
10.黄昏マジックアワー
11.シンフォニー
12.No one compares
13.だからね
◆「bitter candy」ジャケット撮影メイキング映像
初回生産限定盤B(CD+BD+ライブフォトブック)
7,700円(税込)
SRCL-13195~13197
【BD映像内容】
◆Erika Ikuta Tour 2024 “capriccioso” at PACIFICO YOKOHAMA
01.Laundry
02.Iʼm gonna beat you!!
03.ガーデン
04.花
05.ビートDEトーヒ
06.WELCOME TO ROSAS(ようこそ!ロサス王国へ)
07.I’M A STAR(誰もがスター)
08.THIS WISH(ウィッシュ~この願い~)
09.HIP -Japanese ver.
10.ELEVEN -Japanese ver.
11.渚のシンドバッド
12.め組のひと
13.勝手にシンドバッド
14.アイドル
15.だからね
16.歌を贈ろう
17.シンフォニー
18.No one compares
通常盤(CD only)
3,000円(税込)
SRCL-13198
【CD ※全携帯共通】
01.上出来
02.アンサンブル・シャングリラ
03.Clap & Clap!
04.無視
05.かくれんぼ
06.カプチーノ
07.黄昏マジックアワー
08.モンブラン
09.上出来 Instrumental
10.アンサンブル・シャングリラ Instrumental
11.Clap & Clap! Instrumental
12.無視 Instrumental
13.かくれんぼ Instrumental
14.カプチーノ Instrumental
15.黄昏マジックアワー Instrumental
16.モンブラン Instrumental
生田絵梨花
歌とピアノでリスナーの日常に寄り添う音楽を紡ぐソロアーティスト。2021年に乃木坂46を卒業し、現在はミュージカルをはじめT Vドラマ・映画など女優としても様々な作品に出演。2023年12月にはディズニー100周年記念作『ウィッシュ』の主人公アーシャ役の日本版声優を務めた。数々の歌番組やミュージカルへの出演を果たす確かな歌唱力、そして幼少期から磨き上げたピアノの実力は各方面から高い評価を得ている。ソロアーティストとしては2022年からライブ活動を始め、2023年秋には全国5か所9公演の全国ツアーを開催。すべての公演がSOLD OUTし、10月には東京国際フォーラムホールAでツアーファイナルを行った。2024年4月10日、ソロアーティストとしてのデビュー作となる1st EP『capriccioso』をリリース。そして、2025年3月5日、2nd EP『bitter candy』をリリースする。
PHOTOGRAPHER:TOSHIMASA TAKEDA,INTERVIEWER:ATSUSHI OINUMA