数字や実績で善し悪しを判断することは絶対にない
――2月13日に更新したインスタで、数字や実績について、かなり踏み込んだことを長文で綴っていました。公演のMCでも触れていましたが、どのような意図があったのでしょうか。
Novel Core 課題という訳ではないんですが、僕たちが今後も大きな会場でやるにあたって、どう向き合っていくのかという意思表示を、ちゃんとこのタイミングでしておかないと、僕たちにとっても、これから増えていくチームのメンバーたちにとっても、OUTER(※ファンの呼称)のみんなにとっても健康的じゃないなと思ったんですよね。僕たちは名誉とか、かっこがつく・つかないのためだけに大きな公演や大きな興行を成功させようっていう気持ちは今後も一切ありません。それ以外に、やるべき理由だったり、僕たちが大きなところで大きなことを成功させることで示せるプレゼンスだったり、僕たちがプレゼンスを示すことで救われる人たちだったりが明確にいることを意識した上で、チャレンジしていきます。数字的にとか、実績として成功したか否かだけで善し悪しを判断することは絶対にないと示しておかないといけないので、文章化させてもらいました。
いろんな都合や事情はどうしても出てくるし、それは大きいことをやるのに必要なことだと思うので考えない訳にはいかない。でも少なくとも会場に来てくれる子たちには何も考えずに手放しで“楽しい”だけを持ち帰ってもらいたい。それがエンターテインメント本来のあるべき姿だと思うので、「売れてないからチケットを買ってあげなきゃ」みたいなところを狙って何かするというのはエンターテインメントを作る人間として絶対に良くないことだし、僕たちもそれだけは忘れちゃいけないなと改めて思っています。
――「“BACK TO AGF” TOUR 2025」で原点回帰をテーマに掲げた理由は?
Novel Core 大きい規模で何かをやると、純粋に勉強になることがいっぱいある。今までやったことのないことをたくさんやって、僕だけじゃなくてメンバーもスタッフチームも会場に来たOUTERも新しく知ることがいっぱいある。それは今後、規模に関係なく新しいことに挑戦するときに絶対に役に立ってくると思います。ただ、このタイミングで改めて昔の気持ちと向き合って、当時の自分だったらどう思ったのか、当時の自分が今の自分を見てダサいと思わないか、そこを意識しながらライブを作ることが必要だと考えたんです。
――初めて行く場所も多いんですよね。
Novel Core 川崎、大阪、岐阜、札幌以外は初めてです。良くも悪くも、毎年ツアーをやっていると場所も固定化されていくんです。めちゃくちゃずるい言い方をしてしまうと、何回もやると集客が実績として見えてくる。この地域は毎年これぐらいの規模でできるなとか、ここは波があるなというのが見えてくることによって、行きづらくなる地域と、毎年行ってる地域で差がどんどん激しくなってしまう。ライブも何となくライブハウスに準じた内容で、「熱いライブにしましょう」だけでやっていると絶対に良くない。マンネリ化するし、僕たちも作っていてワクワクしない。なので今回は今まで行けてなかった地域を中心に回らせてもらって、そこに誰がいるのか、どんなライブがあるのかを、僕たち自身がワクワクしながら見に行くライブにしたいです。
――今回の全国ツアーで特に大切にしたいことは?
Novel Core OUTERも含めてチームですが、全国ツアーはチームにとって大事で、チームワークを見直す良い機会になるんですよね。毎年、規模が大きいところに挑戦していると、チームの人数も増えていきます。そうすると、まだ僕が直接お話したことがない人、自己紹介できてない人が、大事なセクションに携わっているにも関わらず増えていくんです。だからツアーに帯同してもらって、小規模のライブで僕らの熱量と、近い距離感でお客さんたちの顔も見てもらって、僕たちが今相手にしているのは、こういう景色なんだよという共通言語を作る。その状態で打ち上げをして、その土地の名産なんかをみんなで食べながらライブの話をして、今後に対する期待をみんなで膨らませていくのは超大事なことです。それが各地のイベンターさんとのコミュニケーションにもなるので、特に今回のツアーでは強く意識してやっていきたいです。