最新リリース曲「First Love Story」の原点にあった思い「恋の歌は書いてなかった」

――最新の3rdデジタルシングル「First Love Story」のMVでは、広い草原でのびのびと踊る姿が印象に残りました。撮影時は何を意識していたのでしょう?

Neil 腕をめいっぱい伸ばしたり、動きが大きく見えるようにと意識していました。ドローンでの撮影で、だいぶ上空から撮られていたので「この距離なら細かい動きは見えないかな」と思ったんです。撮影中は完成をイメージできなかったんですけど、MVを初めて見たときは「こうなるんだ!」と驚きました。

――メジャーデビューした2024年8月リリースの1stデジタルシングル「Someday」、2024年10月リリースの2ndデジタルシングル「Won’t You Stay」とは、MVの雰囲気が変わりました。

Neil 最初のMV「Someday」は沖縄アクターズスクールの仲間が出演してくれたので、撮影での緊張もなかったし、楽しかったです。1人での撮影が続くようになってからは、緊張感も味わっています。でも、「First Love Story」の撮影では「見てくださる方が飽きないMVってなんだろう?」と、考えられる余裕も生まれました。

――恋心がテーマにある「First Love Story」では、作詞も担当しています。

Neil これまでの「Superstar」とか「君と」は全部恋愛ではないテーマだったので「そういえば、恋の歌は書いてなかった」と思い、同年代だけではなく、多くの世代の方に「初恋ってこうだったな」と思い出してもらえる曲を書いてみたくなったんです。何をどうすればいいのか分からないような、初恋の気持ちに寄り添う言葉を選びました。

――シングルリリースの一方で、2024年12月のミニアルバム『HAPPY BOX』リリースからは約3か月が経ちました。反響はいかがでしたか?

Neil 各地を巡ったリリースイベントでは「沖縄以外の土地でも、自分の曲を聴いてくれる人がいるんだ」と感じられて、励まされました。母の出身地である大阪のリリースイベントでは、お母さんが自分の友だちを誘って応援してくれたんです。たまたま通りがかってCDを買ってくれたお客さんが「歌上手だね」と褒めてくださったり、そんな出会いもあったのがうれしかったです。

――メジャーデビューからの経験を通して、自身の成長も感じていますか?

Neil はい。技術はもちろん、歌声の成長も感じています。声変わりも感じているのでメジャーデビュー曲「Someday」と最新の「First Love Story」では、歌声の質感がだいぶ違うんです。「あれ、こんなに変わったんだ」と自分でも驚くくらい、声に芯ができて、ちょっと大人っぽくなった気がします。

――ミニアルバム『HAPPY BOX』に収録の「君と」では作詞作曲と合わせて、楽器演奏までも手がけていました。

Neil 小学5年生で作った曲ですね。スマホを買ってもらったばかりで、DTMアプリ「GarageBand」を使って「とにかく曲を作ってみたい!」と思い、完成させた曲なんです。最初に歌詞を書いたのは沖縄のビーチで、当時「なんでこう書いたんだろう?」と思う箇所もあったので、音源化するにあたっては意味が分かりづらい箇所を多少は書き直しました。メロディでは、ウクレレパートを自分でアレンジしたんです。ギター、ベース、ドラム、ピアノは、グラミー賞の獲得もされているトラックプロデューサーの宅見将典さんにアレンジしていただいたものを聴いて、一生懸命に練習してレコーディングしました。完成したときは「本当に全部、自分でやったんだ…」と、信じられないのもあって(笑)。でも、何を聴いても“全部がNeil”の曲を作れたのは、うれしかったです。