オフの日は朝から一人でゆっくりと過ごすことが多い

――俳優としてターニングポイントとなった作品を挙げていただけますか。

赤名 どの作品も自分の中ではやってよかったと思えるものばかりなんですが、役者として、人として大きく変わったなと感じる作品は、昨年出演した舞台『罠』です。上川隆也さん、藤原紀香さん、渡辺大さん、凰稀かなめさん、今回『アニー』でご一緒させていただいている藤本隆宏さん、そして前回までルースターを演じられていた財木琢磨さんなど、錚々たる方と共演させていただき、それぞれの方々から学ぶことが多かったです。

――たとえば、どのようなことでしょうか。

赤名 皆さんが真摯に舞台に向き合っている姿を見て、自分の甘さに気づかされましたし、たくさん自分の中で課題が見つかりました。それほど僕はセリフがなかったのですが、自分の出演するシーンがない日も含めて、毎日稽古場に通って勉強させていただきました。上川さんは前に別のお仕事が入っていない日は、2時間前に稽古場に入ってストレッチや昨日の復習をされていたんですが、僕も邪魔にならない程度に見学させていただき、どういうことを意識して稽古に臨んでいるのかを学びました。上川さんは丁寧に接してくれて、人として役者として大切なことをたくさん教えていただきましたし、自分にとって幸せな時間でした。

――ベテランの先輩方とお話しするのは緊張しませんでしたか?

赤名 ありがたいことに皆さんが優しく接してくださったので、もちろん最低限の気遣いは必要ですが、気軽にお話させていただける環境を作っていただきました。

――大きな舞台が続く中で、お休みの日はどのように過ごされていますか?

赤名 朝活が好きなので、午前中からカフェに行って、読書をして、時には散歩もします。最近はレコードにハマっていて、家でレコードを聴くなど、一人でゆっくりと過ごすことが多いですね。

――レコードでどんなアーティストを聴かれるんですか?

赤名 まだレコードを買い始めて間もないんですが、テイラー・スウィフトさんや藤井風さんなどを聴いています。今欲しいのは昔から大好きな尾崎豊さんのアルバムで、『十七歳の地図』を狙っています。昨日は RADWIMPSさんのレコードを予約したばかりです。

――最後に改めて『アニー』の見どころをお聞かせください。

赤名 子どもから大人まで楽しめるシンプルで分かりやすい内容ですが、その中にお金では買えないプライスレスな人と人の縁が描かれた、人として大切なものを感じられるミュージカルです。気構えせずに劇場に足を運んでいただけたら、必ず素敵な作品をお届けします。キャストの皆さんも素敵な方ばかりなので、楽しみにしていてください!

Information

丸美屋食品ミュージカル
『アニー』

日程:2025年4月19日(土)~5月7日(水)
会場:新国立劇場 中劇場 ※東京公演の他、上田、大阪、金沢、名古屋公演あり
出演:丸山果里菜、小野希子、藤本隆宏、愛原実花、赤名竜乃介、浜崎香帆、須藤理彩 他
演出:山田和也

舞台は1933年のニューヨーク。世界大恐慌直後の街は、仕事も住む家もない人であふれていました。誰もが希望を失っているなか、11歳の女の子アニーだけは元気いっぱい。11年前、孤児院の前に置き去りにされたというのに、いつか両親が迎えに来ると信じて、逆境にひるむことなく前向きに生きています。そんなある日、大富豪オリバー・ウォーバックスの秘書グレースに気に入られたアニーは、クリスマスの2週間をウォーバックスのもとで過ごすことに。ウォーバックスは、アニーを養女にしたいと思うようになります。しかしアニーは、本当の両親と暮らすという夢をあきらめきれません。その強い気持ちに打たれたウォーバックスは、懸賞金をかけて彼女の両親を捜すことにします。ところが、それを知った孤児院の院長ハニガンと弟ルースター、その恋人のリリーは、懸賞金目当てに悪だくみを始めて……。アニーの夢はかなうのでしょうか?

Annie2025ⒸNTV

公式サイト

赤名竜乃介

2000年8月3日生まれ。大阪府出身。2019年ハイパープロジェクション演劇「ハイキュー!!」“飛翔”でメインキャスト影山飛雄役に抜擢され俳優デビュー。その後、同シリーズ“最強の挑戦者”“ゴミ捨て場の決戦”“頂の景色・2”にも出演。また、ダンス&ボーカルグループ「VOYZ BOY」に所属し、2023年3月に卒業するまで、リーダーとして活動。現在は、ジャンルを問わず多彩な役柄に挑戦し続けている。

INTERVIEWER:TAKAHIRO IGUCHI