北海道から沖縄まで回る全国ツアー、沖縄ではパワースポットでライブ

――11曲目は先行配信されていたアンジェラ・アキさんによる「名前」。この曲はどういった経緯で生まれたのですか?

大原 昨年、『この世界の片隅に』というミュージカルでアンジェラさんとご一緒した際に、相談させていただきました。打ち合わせやボイスレコーダーを使った会話など、色々なコミュニケーションを取らせていただいて、完成したのがこの曲です。実は、最初にアンジェラさんと対面して、スタッフさんも交えてどんな曲にしようかと話し合った際に、日本を代表する某アーティストさんをこの曲の軸にして考えようという話になったんです。実際にこの曲を聴いて、そのアーティストさんを彷彿させると言ってくれたファンの方もいたので、ちゃんと伝わって良かったなと思いました。生きていて毎日名乗っている名前の根源を考えた時、当たり前のことに気付かせてくれるようなハッとさせられるような曲です。先行配信してから、歌詞が突き刺さるという反応や自分と重なり過ぎて震えたと言ってくれる感想もありました。私のことをたくさんアンジェラさんに話して、この曲を書いていただいたんですけど、みんなが感じていたことを曲にしてくださったんだなと感じています。

――そして、12曲目が「風の冒険者」。アルバム最後の曲ですが、ここからまた新たな旅が始まるような感覚も受けました。

大原 以前「Fanfare」という曲を出した時は、先頭で旗を振って、みんなが拳を上げてくれるようなイメージだったんですけど、この曲はそれに加えて、“僕ら”というふうに歌っているので、より一体感が増しているなと感じています。まさに僕ら、私1人じゃなくてみんなで11年目12年目もその先も一緒に未来を見ていこうというメッセージが込められています。この曲もライブで歌うのがとても楽しみです。

――ありがとうございます。では、是非この流れでライブツアーのお話にいきましょう。冒頭にもありましたが、今回の全国ツアーのタイトルは『Trip To rakko Traveler』。まさにこのアルバムを体現するのに相応しいタイトルですが、どんなツアーにしたいですか?

大原 今回は全国5カ所、北海道から沖縄まで回ります。先日、一人旅で沖縄に下見に行ってきたんですけど、会場のガンガラーの谷は本当にエネルギーに溢れた素晴らしい場所で、いわゆるパワースポットと言われているところです。私はライブの空間自体もパワースポットだと思っているので、こんな贅沢なことはないですし、特別な1日にしたいという思いが強いです。しかも、こんなにも新曲を披露できるツアーというのは久しぶりなんですよね。アルバム発売日が6月11日、ツアー初日が17日なので、みんなの体に馴染みかけてきたかな?くらいのタイミングでライブできるのでとても楽しみです。みんなで歌える曲もたくさんあるので、マイクを向けた時には一緒に歌ってほしいなと思います。

――ちなみに、ツアー中の楽しみはどんなことでしょうか?

大原 やっぱり…、グルメですよね(笑)。最近グルメに興味がないという人もいてびっくりしています。観光名所に行くのももちろん楽しいですけど、ありがたいことに各地の主要なスポットは色々行かせていただいたので、そうなるとグルメ開拓がツアーの楽しみのひとつになってきますね。

――今回は特に、北海道から沖縄まで回るので楽しみですよね。さて、そろそろまとめに入っていきますが、10周年イヤーを駆け抜けてみて、何か再発見・再認識したようなことはありましたか?

大原 昨年、『大原櫻子 10th Anniversary tour 2024「ハイッ︕10ション︕」』と『大原櫻子10周年スペシャルコンサート -10(天)空の歌-』という10周年ライブをやらせていただいたんですけど、「ハイッ︕10ション︕」最終日の東京公演には、プロデューサーでベーシストの亀田誠治さんが、「-10(天)空の歌-」には佐藤健さんがスペシャルゲストとして来てくださったんです。知り合ったのは12年前とかになるので、その人達とまた一緒にステージに立てるということは、原点に戻ったような感慨深いものがありましたし、本当に奇跡だなと感じました。「出ていただけますか?」と聞いたら、「飛んでいくよ!」と言って本当に来てくださるような素晴らしい人達との出会いにも本当に感謝しなきゃなと改めて思いました。

――これから全国ツアーが始まるわけですが、大原さんが歌い続ける原動力になっているもの、そして、デビューからブレずに変わらないことは何でしょうか?

大原 やっぱりファンの方からの手紙は嬉しいですよね。自分がいざ手紙を書くとなった時には、手紙ってこんなに大変だったっけ?と思ったりもします。でも、ファンの方からの手書きのファンレターは、何度も清書してくれているんだろうなと思いますし、気持ちが伝わってきて本当に元気が出ます。そして、デビューから変わらないことは…、(少し考えてから)明日どうなるかは分からないから、何事も全力でやるということですね。うん、それしかないかな。明日もし災害が起こったりしたら、二度と歌えなくなるかもしれないと考えると、ステージに立てていることが当たり前ではないですし、日々感謝しないといけないなと思います。これがデビュー当時から変わらず思っていることです。

Information

<RELEASE>
オリジナルニューアルバム『Traveling』
2025.6.11 RELEASE

通常盤<CD>
アルバム / VICL-66068
¥3,600(税込)

(収録曲)
1.ベイビートラベラー
2.Speechless Love
3.Collection
4.Deep Blue
5.櫻
6.Sound of Music
7.Hero
8.Fighter
9.I am you
10.伸ばしかけ
11.名前
12.風の冒険者

初回限定盤A<CD+PHOTO BOOK>
CD+PHOTO BOOK / VIZL-2442
¥6,600(税込)

初回限定盤B<CD+Blu-ray>
CD+Blu-ray / VIZL-2443
¥5,500(税込)

※初回限定盤B Blu-ray収録内容
Collection(Music Video)
櫻(Music Video)
名前(Music Video)
OFF SHOT

<LIVE>
大原櫻子全国ツアー2025『Trip To rakko Traveler』

6月17日(火)愛知 名古屋・岡谷鋼機名古屋公会堂
6月20日(金)北海道 札幌・共済ホール
6月29日(日)大阪 東大阪市文化創造館 大ホール
7月4日(金)東京 オペラシティ コンサートホール
〈サポートメンバー〉
佐山こうた(Pf,Key) 大月文太(Gt) 目純一郎(Ba) 上原俊亮(Dr 名古屋・東京) 大津資盛(Dr 札幌・大阪) 吉田優示(Mp) 高松亜衣カルテット(東京のみ)
チケット代 S席: 9,900円、A席: 7,700円

共催:タクティカートアーティスツ/大原櫻子事務所/北海道新聞社(札幌)/HTB北海道テレビ(札幌)/道新文化事業社(札幌)
制作:株式会社タクティカート

7月12日(土)沖縄・ガンガラーの谷
〈サポートメンバー〉
佐山こうた(Key.) 大月文太(Gt.) 目純一郎(Ba.) 上原俊亮(Dr: ) 吉田優示(Mp.)
チケット代 特別席: 35,000円

【沖縄公演特典】
・メインビジュアルポストカード
・終演後ツーショット撮影

※チケットご購入の際は、必ず公式サイトの注意事項をご覧ください
https://www.tacticart-artists.com/trip-to-rakko-traveler

共催: タクティカートアーティスツ/大原櫻子事務所
制作: 株式会社タクティカート

【公演に関するお問い合わせ】
株式会社タクティカート
tel: 03-5579-6704
mail: concert@tacticart.co.jp

大原櫻子

1996年1月10日、東京都生まれ。日本大学藝術学部映画学科卒業。2013年、映画『カノジョは嘘を愛しすぎてる』全国ヒロインオーディションで5,000人の中から抜擢され、スクリーン&CD同時デビューを果たす。2015年『第66回NHK紅白歌合戦』に初出場。2023年第30回読売演劇大賞 杉村春子賞、受賞。

PHOTOGRAPHER:HIROKAZU NISHIMURA,INTERVIEWER:ATSUSHI OINUMA