フロア全体に魔法がかかる

「品川プリンスホテル ステラボール」に入ると、ホールへと続く廊下でメンバーの全身パネルやのぼりがお出迎え。ファイナル公演にふさわしい高揚した雰囲気のなか、いよいよライブがスタート。舞台を覆い隠すほどの白幕に映し出されたのは、メンバーそれぞれが思い思いの魔法をとなえていくオープニングムービー。そして7人のビッグなシルエットが投影されると、ツアー衣装を纏ったパレパレがいよいよステージに顕現した。

全国ツアーのファイナル公演、約束されたサイコーの時間は「gemmy day 」で幕開け。比嘉ゆめのが「パレパレの魔法に全身でかかっちゃえ!」と叫ぶと、観客がまるで空を飛んでいるかと思えるほどの大ジャンプを見せていた。早くもエンジン全開の彼女たちは、ツアーでも大活躍した自己紹介ソング「パレパレコーシンちゅう!」、2023年の全国ツアーで初披露された夏曲「UKIYO-YO ONDO」を連続で歌い上げる。

そして間髪入れずにスタートした「ときしゅわ!」でおこなわれたのは、上段ステージまでフルに使った贅沢なパフォーマンス。大型ホールならではの特別感を得られる演出に、品川が一足早く真夏のような熱気に包まれていく。

続けて披露された「スプラッシュアンカー」でも、会場全体を魅了するスペシャルな仕掛けが。「みんなの近くに行っちゃうよ!」の掛け声とともに、メンバー全員が一斉に観客席まで降りたと思えば、フロア全体をバラバラに練り歩き始めたのだ。

Palette Paradeのライブは、写真・動画撮影はいつでもオーケー。超至近距離の推しをメモリーに残すファンたちが続出した。なかには中野小陽からの投げキッスを真正面で受け、完全にノックダウンしている者も。

その後も「フレフレ」「Bad Genius」とパレパレの行進は続く。冒頭から感じていたのだが、バックスクリーンに映し出される歌詞のテロップとアニメーションのこだわりがとてつもない。確実にツアーの盛り上がりに一役買っていた。

そして2025年3月におこなわれた「パレちゃレ!4 FINAL」で初披露されて以降、早くもパレパレの代表曲になりつつある「あくび」は、イントロアレンジバージョンでスタート。

個別のダンスパートが波状のように連なり、フォーメーションダンスへと収束するその姿には、涙腺を直接刺激してくるものがあった。