僕が先陣を切って、リーダーらしいところを見せたかった

——愛子役の秋田さん、紗栄子役の高田さんには、どのような印象をお持ちですか?

影山 秋田さんは大人っぽい方でクールな印象があって、愛子とは違うタイプ。ところがお芝居を見ると、愛子になり切っていますし、そこの切り替えはすごかったです。高田さんは優しくて明るい方なんですが、紗栄子を演じているときの悪女っぷりが凄まじいんです。お二人のスイッチの切り替えは、間近でお芝居をさせてもらって驚くことばかりでした。

――お二人からはなんて呼ばれていたんですか?

影山 秋田さんから、名前を言われたことがないんですよ。「呼んでくれないかな?」と思っていたんですが(笑)。高田さんは僕のことを「リーダー」と呼んでくれました。

――シリアスなシーンが続くドラマですが、現場の雰囲気は良さそうですね。

影山 和やかですね。ただ僕が笑ってもらおうと思ってボケをかましても、誰も笑ってないときが多いので、なかなか難しいんですよね。正直、スタッフさんが一番笑ってくれました(笑)。もはやスベることすら心地良かったですけどね。でも意外と秋田さんが笑ってくれるんですよ。僕がめげずにボケをかましていたら、「あれ?今、我慢してるんじゃない?実は笑ってるんじゃない?」みたいな。

――影山さんは初日から、そのテンションだったんですか?

影山 初日から積極的に行ってました。皆さんとご一緒するなら、楽しい現場にしたい。だったら僕が先陣を切って、リーダーらしいところを見せたいなと思ったんです。

――大半がスベっていた原因を、どう自己分析しますか?

影山 IMP.のメンバーといるときにやった小ボケをやることが多かったのですが、基本的にメンバー内でしかウケないんですよ。メンバーは影山拓也という人物を理解してくれていますからね。でも、やりたくなっちゃうんですよね。勇気を出してやってもスベることはあります。ただ10回やって……いや、100回やって1回ウケたときが、めちゃめちゃうれしいですし、めちゃめちゃ楽しいんです。確率は少なくてもいいんです!

――人見知りはしないのでしょうか。

影山 本当は人見知りなんですよ。なかなか自分から話しかけられないんです。しかも今回のドラマは初めましての方ばかり。だからこそメンバーといるときの雰囲気を出したほうが、現場が明るくなるのかなと思ったんです。まあ僕の勝手なエゴでしかないかもしれないですし、そのテンションで行ったら、「声でかくない?」って注意されたこともありました(笑)。

――家でボケを用意していくんですか。

影山 そうですね。もちろん役のことも考えますよ。ちゃんとセリフを覚えて、「よし!この演技プランで行こう」と決まった後に、「明日どういう現場にしようかな」ということをボケと一緒に考えるんです。

――2回目の連続ドラマですが、お芝居のやりがいはどういうときに感じますか。

影山 お芝居が楽しいと思う瞬間は、自分の演技プランが監督や視聴者の方に刺さったときが、めっちゃうれしいですね。考えてきた甲斐があったなと思います。