二人がルーティンにしていることとは?

――演じていくうちに、よりキャラクターのことも好きになりましたか?

松村 そうですね。正直、原作を読んだときは、自分と妻さんはそんなに似ている感じがしなくて、それもあって、どういうふうに演じたらいいのか悩んでいたんです。でも演じていくうちに、妻さんの行動や発言が理解できるようになって、どんどん愛おしくなって、夫目線の妻さんも感じられるようになりました。最初は夫に対して冷たい態度を取ることもあって、「そんな冷たくしなくていいやん」と思っていたんですが、夫が妻さんのことを好きで、妻さんが夫のことを好きだからこその絆があるんだなと理解したんです。

白洲 この作品は、妻から見た大好きな夫の話だと思うんですよね。だから夫は、より良い人に描かれているんです。そこまで僕は良い人じゃないから、仏のような悟りを持っている夫を尊敬しましたし、ちょいちょい夫は相田みつをさんみたいな名言をさらっと言うんですよ。だから僕は、「こんな人になれたらいいよな」って思いながら演じました。優しさの塊というか、人の良い面を見つけることができて、そこを面白がれるし、幸せがれる人なんです。夫を演じたことで、普段の僕も人に優しくできているなと感じます(笑)。

松村 今、「そこまで僕は良い人じゃない」と聞いてびっくりしました。私は白洲さんがすごく優しいので、マジで仏様だと思っていましたからね。

――今回のドラマは新居も重要な役割を果たしていますが、あの空間はいかがでしたか?

松村 すごく居心地が良かったです。部屋の中には、夫は動物好きだから動物のもの、妻さんが旅行先で買ってきたであろうものなど、夫婦それぞれの好きなものが詰まっているんです。ちょっとした小物で二人の個性が出ているところも面白かったです。

――着心地が良すぎて取り合いになるロックマンのトレーナーもユニークでした。

松村 小さい頃からロックマンは身近にありましたし、今見てもかわいいし、懐かしかったですね。実際にスタッフさんが着て育ててくれたみたいで着心地も最高でした。

――それぞれ日々の暮らしで大切にしていることや、ルーティンにしていることはありますか?

松村 ワンコを飼っているので、ワンコと一緒にいる時間を大切にしています。仕事で家を空けることが多いので、どんなに忙しくても朝早めに起きて、ワンコと戯れる時間を作るようにしているんです。

――ワンコがいると部屋のお掃除も大変じゃないですか?

松村 私の場合はワンコがいるからこそ、部屋をきれいに保てている気がします。お世話をするために、常にきれいにしておかないとっていう意識が働くんですよね。

白洲 僕のルーティンはもずくを食べることです。そのままポン酢をかけて食べるんですが、単純に美味しいというのと、最初に食物繊維から取ると血糖値が上がりにくいという血糖値管理の面もあります。もう2ヶ月くらい食べ続けていますが、全く飽きないですね。あと一カ月ぐらい前から、2年くらいサボっていた筋トレを再開しました。筋トレを始めると摂取栄養素が気になって、一日で摂るべき炭水化物やタンパク質の量などを計算しているんですが、その面倒な作業すらも楽しいんです。

――松村さんは久しぶりに白洲さんに会って、変化を感じましたか?

松村 感じました!撮影のときは今よりも痩せていましたよね。

白洲 あのときはガリガリだったもんね。ただ、そのか細さが夫の雰囲気に合っていたので、ちょうど良かったのかなと思います。

Information

Leminoオリジナルドラマ
『今日もふたり、スキップで』
2025年10月4日(土)よりLeminoにて独占配信中

松村沙友理 白洲迅
山下リオ 葵揚 岩田奏 実熊瑠琉
六角慎司 上原奈美 世志男 福澤重文
筒井真理子

原案:ものすごい愛「今日もふたり、スキップで~結婚って”なんかいい”」(大和書房刊)
監督・脚本:近藤啓介
主題歌:くるり「ワンダリング」(NOISE McCARTNEY)
音楽:坂本秀一

結婚して3年。ドラッグストアで働く妻(松村沙友理)と、WEBエンジニアとして働く夫(白洲迅)の日常は、今日もサイコーにハッピー!着心地が良すぎるロックマンのトレーナーの取り合い、寝相の悪い妻と一緒に寝るために最高のマットレスを探し求める夫、妻のことが大好きすぎる義理の両親からの大歓迎、アイスを食べながら深夜の街をあてもなく散歩する時間。うまくいく日もいかない日も、愛する人との暮らしの中でふいに生まれる「なんかいい」瞬間を大切に生きる夫婦の物語。

公式サイト

松村沙友理

1992年8月27日生まれ。大阪府出身。乃木坂46の1期生として約10年間活動後、2021年卒業。卒業後も多くのドラマや映画、バラエティ番組など幅広く活躍。ドラマ『やぶさかではございません』(テレビ東京)では主演を務め、映画『推しが武道館いってくれたら死ぬ』映画『賭ケグルイ』など話題作にも多数出演。

白洲迅

1992年11月生まれ、東京都出身。10年、「第22回ジュノン・スーパーボーイ・コンテスト」でベスト30入りを果たし、芸能界入り。以降、ドラマ・映画・舞台など多彩なジャンルでキャリアを重ねる。17年、日本テレビ系ドラマ『愛してたって、秘密はある。』で演じた役柄が大きな話題となり注目を集め、以降『僕はまだ君を愛さないことができる』(19)などで主演を務め、繊細かつ等身大の演技で共感を呼ぶ存在に。『大病院占拠』『どうする家康』『君が心をくれたから』『恋は闇』などの話題作に出演するほか、Leminoオリジナルドラマやショートコンテンツまで幅広く活躍中。10月期テレビ朝日『パパと親父のウチご飯』、10月12日スタートのABCテレビ『すべての恋が終わるとしても』にも出演中。

PHOTOGRAPHER:YUTA KONO,INTERVIEWER:TAKAHIRO IGUCHI