事務所退所後、まわりの人の支えや助けを実感して涙
――今回は、三田さんのストーリーに迫っていますので、是非小さい頃のお話も聞かせてください。三田さんはスカウトなどではなく、自らオーディションを受けて、この世界に入られたわけですが、小さい頃は何になりたいと思っていたのですか?
三田 小さい頃の夢はモデルさんでした。ファッションが大好きで、小学生の頃から大人向けのファッション雑誌を全部読んでいるような子どもでした。川口春奈さんのように、モデルからデビューしていった方をたくさん見ていたので、いずれはモデルから女優さんになりたいなとは思っていました。

――モデルから女優という道に憧れていたのですね。アイドルや歌手への憧れはいかがでしたか?
三田 歌がとにかく下手だったんです(笑)。昔はもっとハスキーで低い声だったので、裏声の使い方が分からなかった小学生の頃は、合唱がしんどかったりもして…。だから、歌手になるということはまったく想像もしていなかったですね。でも、アイドルは大好きだったので、ちょっとした夢として、一緒に踊ってみたいなと思ったりはしていましたし、実際にクラブや部活などで、友達と衣装を用意してダンスしたりするということはやっていました。
――アイドル自体は好きだったんですね?
三田 アイドルになりたい!とかではなくて、曲に合わせて口パクで踊ったりすることが好きでした。自分がアイドルになるということは思い描いてはいなかったですね。真逆と言いますか、小さい頃から大人びているとか、大人っぽい見た目だとか言われ続けてきたので、ツインテールとかはまったくしてこなかったですね(笑)。
――芸能活動を始めた当初は、どのような夢を描いていたのですか?
三田 「ピチレモン」に受かって雑誌のお仕事を始めてからは、オーディションに受かることも多かったので、当時は、CMやカタログモデル、着物のお仕事などをやりながら、このままモデルとしてやっていくぞ!もっともっと身長を伸ばすぞ!TGCにも出るぞ!といったことを考えていたと思います。
――ありがとうございます。グループ結成前の貴重なお話も聞けて良かったです。冒頭でも今年は「挑戦」の1年だったと言っていましたが、今年5月に事務所を退所されてからの半年間というのはいかがでしたか?
三田 自分が思っていた以上に、まわりの人に助けられています。共演者や舞台の制作の方達、ファンの皆さんの声や家族の支えももちろんそうですけど、自分1人じゃないんだなといつも感じています。退所していざ1人になった時には、本当にたくさんの方が声をかけてくださって、安心感からばーっと涙が溢れてきたことを覚えています。今は、舞台を見てオファーをくださったり、今までの私の活動を見て声をかけてくださったり…そういう形で何とかお仕事を進めていますけれど、ここからまた大きな壁を越えなきゃいけない時が来ると思うので、そういう部分ではとても不安な気持ちでいっぱいです。でも、たくさんの方が支えてくださっているおかげで、最近では、将来こうなりたいと考えられるようにもなってきました。

――そんな新たな環境の中で、今年は本当にたくさんの作品に出演されて、難しい役にも挑戦してきたと思いますが、作品にはどのように向き合ってきましたか?
三田 今はとても楽しくお芝居に向き合えています。毎回躓いたりもしますが、本番が終わった時にはいつも達成感を感じることができています。もちろん、映像を見て振り返ったりすると、もっとこうすれば良かったなとか、こういう風にできたのかもしれないなとか思うんですけど、とてもありがたいことに、次々と難しい作品や役柄に出会えているので、今年はそのひとつひとつに立ち向かっていくのに必死で、あっという間に過ぎ去っていったという感覚です。
