カンヌ国際映画祭のレッドカーペットは今でも夢のよう
――グループ卒業後も、主演ドラマの出演が続いていますが、お芝居に対する意識に変化はありますか。
齊藤 最近、少しだけ自信を持てるようになったら、本当にお芝居が楽しくて。以前よりも自由にラフに、そしてナチュラルにというのを意識して演じています。何事も自分が下手だと楽しくないじゃないですか。でも「今上手くできたかも」って思うと、ポジティブな気持ちになれて、少しずつ成長できているのかなという実感があります。

――来年1月公開の主演映画『恋愛裁判』は、今年5月に開催された第78回カンヌ国際映画祭のカンヌ・プレミア部門に正式出品。さらには9月開催の第30回釜山国際映画祭「アジア映画の窓部門」にも出品されました。
齊藤 2年前に初めてドラマの主演を務めさせていただいた時は、「こんな経験をさせていただいていいんだ」と感謝の気持ちでいっぱいで、その後も作品に出演させていただくたびに「まだ夢みたい」と思っていたら、今度は主演映画が伝統のある映画祭にも出品されて。それぞれの作品の監督・プロデューサーを始め、スタッフさんや共演者の方々に人生を変えていただいたという思いが強くて、本当にありがたいです。
――カンヌ国際映画祭のレッドカーペットはいかがでしたか。
齊藤 もう5ヶ月ほど経つんですが、いまだに当日の写真を何日かに一回は見返すんです。当日は雰囲気に圧倒されているうちにあっという間に終わったのですが、写真を見返すと「こんなにすごい場所に立っていたんだ」と、本当に自分が経験したことなのかという気持ちになります。友人などから「すごいね!」と連絡をもらった時などに、みんなから注目されるような場所にいたんだと、ようやく実感が湧くんです。

――最後に『(LOVE SONG)』の見どころをお聞かせください。
齊藤 ソウタとカイの恋愛模様がとにかく素敵で、心が晴れて、真っ白な気持ちになれる映画です。二人の純粋な恋心が、そうさせてくれるんですよね。あと映画を観終えた後に「タイに行きたい」と思いました。まだ私はタイに行った経験はないのですが、パッタイやトムヤムクンなどタイ料理が大好きなんです。特に麺料理が大好きなので、劇中にタイの麺料理が映った時はお腹が空いて大変でした(笑)。
Information

『(LOVE SONG)』
絶賛公開中!
出演:森崎ウィン 向井康⼆(Snow Man)
ミーン・ピーラウィット・アッタチットサターポーン 藤原⼤祐 ⿑藤京⼦
ファースト・チャローンラット・ノープサムローン ミュージック・プレーワー・スタムポン 逢⾒亮太
夏⽬透⽻ ⽔橋研⼆ 宮本裕⼦ / 筒井真理⼦ / 及川光博
監督・脚本:チャンプ・ウィーラチット・トンジラー(「2gether」)
脚本:吉野 主 阿久根知昭
⾳楽:近⾕直之
劇中曲プロデュース:The TOYS
主題歌:Omoinotake「Gravity」(Sony Music Labels)
制作プロダクション:KINEMA STUDIO
制作協⼒:h8 Studio アークエンタテインメント
制作幹事・配給:KADOKAWA
©2025『(LOVE SONG)』製作委員会
バンコク勤務を命じられた化学メーカーの研究員・ソウタ(森崎ウィン)は、渡航初⽇、⼤学時代に突然姿を消した初恋の⼈・カイ(向井康⼆)と偶然の再会を果たす。あの頃、カイが奏でていたメロディは、今もソウタの⼼の奥で繰り返し響いていた。カメラマンとして活躍し、⾳楽も続けていたカイは、思いがけない再会に⼼を揺らす。喧騒と静寂が交錯するバンコクの街で過ごすうちに、6年という空⽩の時間が埋まっていくが、何事にも慎重なソウタは、かつてのカイへの叶わぬ⽚想いの痛みから、「きっと叶わない」と⼼に蓋をする。以前と変わらず接しようとするが、異国で⾃⽴し、逞しくなったカイの姿に思わぬ距離を感じてしまう。そんな中、カイが学⽣時代から作り続けていた、“好きな⼈に最初に聴かせたい“未完成の曲を初めてライブで披露するという噂を聞き、ソウタの胸に⾏き場のない想いが押し寄せる。お互いを想いながらも、すれ違ってしまう⼆⼈。その両⽚想いの恋は、やがて……。
PHOTOGRAPHER:HIROKAZU NISHIMURA,INTERVIEWER:TAKAHIRO IGUCHI,HAIR&MAKE:栢木真弓,STYLIST:川﨑加織
