もっと自分の領域を広げていきたい

――公開中の映画『WIND BREAKER/ウィンドブレイカー』についてもお聞きします。原作コミックにはどんな印象を持っていましたか。

萩原 今回のお話をいただいて初めて読んだのですが、ニュージェネレーションなヤンキー漫画というか、ジャンルを揺るがす作品じゃないかと感じて面白かったです。

――映画のロケ地は沖縄だったそうですね。

萩原 監督が映像化の際に風の演出を大事にされていたこともあって、沖縄という土地に助けられた感がありました。たとえば劇中で高校生たちが着ている制服なんですが、基本は原作寄りなんですけど、決してコスプレにはならないように意識されたデザインになっていて。それが異国情緒のある沖縄にいることによって、リアリティーが生まれているなと感じました。

――萩原さんの演じた役はどういうキャラクターでしょうか。

萩原 主人公の桜遥が所属する防風鈴と対立する獅子頭連の鹿沼稔で、いわゆるヴィランです。常に爪を噛んでいるのですが、幼児性みたいなところのあるキャラクターです。

――アクションシーンがふんだんに盛り込まれています。

萩原 本格的なアクションは初めてだったんですが、クランクインの1ヶ月前くらいからみんなで基礎的なレッスンを始めて、沖縄に行ってからも、ずっと練習をしていました。相手とタイミングがずれると大きな怪我につながりかねないですし、慎重でありながら激しく、という塩梅が難しかったですね。ただ本番のほうが上手くできました。思い切りが大切なんですよね。

――今年はたくさんの映画・ドラマに出演されていますが、エキセントリックな役柄が多いですよね。

萩原 確かに、意識して選んでいるわけではないのですが、志沢匠にしても、鹿沼稔にしてもそうですが、個性的な役が多いですね。脚本の段階でキャラクター性が強くて、どうやったら人間らしく映るんだろうと考えることが多い一年でした。そんな中で、キャラクターが強い役はやり方を変えたら、めっちゃ人間っぽくなるという発見がありました。

――最後に、来年に向けての抱負をお聞かせください。

萩原 漠然としているかもしれませんが、役もそうだし、生活もそうだし、活動の範囲も含めて、もっと自分の領域を広げていきたいですね。

Information

ドラマプレミア23『シナントロープ』
テレビ東京で月曜 夜11時06分~

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萩原護

2003年7月9日生まれ。東京都出身。多数の映画やドラ(21)、『最高の教師 1年後、私は生徒に■された』(23/日本テレビ)、『ホットスポット』(25/日本テレビ)、『対岸の家事〜これが、私の生きる道!〜』(25/TBS)、『なんで私が神説教』(25/日本テレビ)、『ifの世界で恋がはじまる』(25/毎日放送)、映画『マイ・ダディ』(21)、『彼女はなぜ、猿を逃したか?』(24)、『変な家』(24)、『不死身ラヴァーズ』(24)、『Cloud クラウド』(24)『この夏の星を見る』(25)など。

PHOTOGRAPHER:HIROKAZU NISHIMURA,INTERVIEWER:TAKAHIRO IGUCHI,HAIR&MAKE:TEPPEI