悔しさを糧に歩んだ3B junior時代
ーー芸能界には何歳ごろ入りましたか?
愛来 小学校3年生の夏なので8歳のときです。

ーー当時はどんな子どもでした?
愛来 外で遊ぶのが好きな元気な子どもでした。木登りをしたり、鬼ごっこをして走り回ったりしていました。
ーー身体を動かすのが好きだったんですね。
愛来 そうですね。 当時は足も速くて、朝から晩まで遊んでいました。
ーーどんなきっかけで芸能界に入られましたか?
愛来 知り合いに芸能関係で仕事をされている方がいて、その方経由でスターダストプロモーションと面談することになりました。私自身はよくわかっていなかったので、面談中も落書きをして遊んでいました(笑)。
ーー芸能界に入る前に、憧れのアーティストとかアイドルはいましたか?
愛来 あまりいませんでした。テレビもあまり見ていなくて、強いて言うならバラエティ番組は少し見ていたくらいです。音楽や映画でいえば、ミュージカル映画「ハイスクール・ミュージカル」は好きでしたが、芸能活動そのものに強い興味があったわけではありませんでした。
ーー入所して最初に所属されたグループが「みにちあ☆ベアーズ」ですが、活動してみていかがでしたか?
愛来 最初の面談で「みにちあ☆ベアーズ」に入ることを伝えられました。「ハイスクール・ミュージカル」の影響もあって、チアリーディングに興味があったので、やってみたいと思いました。でも、小学生のチアリーディングだからアクロバティックなことはできなかったので、少しギャップがありました。あとは社会を知るというか、お仕事だったり、上下関係だったり、これまでとは知らない世界をたくさん経験することができました。
ーー活動を始めてから憧れの人はできましたか?
愛来 はい。当時から今までずっと憧れているのはももいろクローバーZさんです。初めてお会いした時のことは今でも鮮明に覚えています。ももクロさんのライブ映像で、高城れにさんの幼少期役をやらせていただいた時に、初めてメンバーさんとお会いできて号泣しました。芸能活動を始める前は、芸能界に興味がなかったのですが、ももクロさんを知って、調べていくうちにどんどん好きになりました。初めて自分で買ったCDも、ももクロさんの「バトル アンド ロマンス」でした。 何度も繰り返して聴いていたし、私にとってずっと憧れの存在です。
ーーどんなところに惹かれたのでしょうか?
愛来 元気で、優しくて、温かくて。存在するだけで、その場がパッと明るくなって。そんな存在にとても憧れています。
ーーももクロさんみたいになりたいって思っていました?
愛来 ももクロさんに入りたかったです。家でももクロさんの振りコピをしたり、それぞれのパートを歌いながら踊っていました。
ーー当時から推しは百田夏菜子さん?
愛来 そうです。家で振りコピしている時は、百田さんと佐々木彩夏さんのパートを歌っていることが多かったです。

ーーみにちあ☆ベアーズでステージデビューされますが、お客さんの前に初めて立った時のことは覚えていますか?
愛来 はっきり覚えています。緊張しすぎて、舞台裏まで家族について来てもらいました。
ーーみにちあ☆ベアーズでの経験を経て、3B juniorとしての活動が始まります。初ステージまでのレッスンは結構厳しかったという話も聞きましたが、いかがでしたか?
愛来 当時は辛いと感じていました。ボイトレではスキルによってクラス分けがされていて、私はいいクラスに入ることはほとんどなくて、歌うこともあまり好きではなかったです。
ーー覚えているレッスンはありますか?
愛来 毎回、課題が大変でした。リズム感が無くて、ウォーキングしながら手拍子をすることができなかったのを覚えています。ダンスも基礎が全くできていなかったので、ゼロから練習している状態でした。 レッスンの意味をわかっていなかったこともあって辛く感じましたが、今思えば、必要なことばかりですし、普通のことかなと思います。
ーー愛来さんは3B junior以前からお客さんの前に立たれていたと思いますが、2014年3月の「ももクロ春の一大事2014 国立競技場大会 〜NEVER ENDING ADVENTURE 夢の向こうへ〜」での景色はいかがでしたか?
愛来 旗を振る振り付けがあって、かなり細かいところまでしっかり揃えられるようにレッスンをしていました。あとは、ステージ上を走る演出があって、まだ小さかったので、それはかなり大変でした。自分たちのライブではなかったですが、国立で見たカラフルな景色は忘れられないです。
ーー3B juniorのパフォーマンスという意味では2014年11月に国際フォーラムホールAで開催された「ももいろクローバーZ 女祭り2014 ~Ristorante da MCZ~」のライブ・ビューイング「女祭り2014 メンズ限定非公式のぞき見大会『サンクチュアリ』」が初になりますが、いかがでしたか?
愛来 私は選抜に入れず、後列の端っこの方で、マイクも持っていませんでした。当時から負けず嫌いだったので、悔しかったのを覚えています。 どうやったら選抜に入れるんだろうって。
ーー2015年になると3B juniorとしての活動が本格化。ワンマン、定例公演、ツアーなどが始まりました。
愛来 この時期は、言われたことをやることに必死でした。やるべきことが細かく決められていて、それが息苦しく感じる時もありましたが、可愛い衣装を着れることも、ファンの皆さんがついてきてくれたことも、当時の私は純粋に嬉しかったです。
ーーみにちあ☆ベアーズでの経験もあって、3B junior活動もスムーズに進みましたか?
愛来 活動自体には順応できていたと思います。ぼんやりとですが、いつかももクロさんみたいになりたいとか、大きなステージに立ってみたいとは思っていましたが、具体的に何かしていたわけでもなかったです。人数も多かったので、あまりスポットも当たらなかったですし、グループの中での存在意義も見つけられていなかったです。

ーー2016年になると、さいたまスーパーアリーナで「俺の藤井2016 in さいたまスーパーアリーナ~Tynamite!!~」、「3B junior セカンドツアー 関東平野」の開催、「3B junior ファースト・アルバム 2016」のリリース、12月にはロッカジャポニカが無期限武者修行入りとなりました。
愛来 「俺の藤井2016 in さいたまスーパーアリーナ~Tynamite!!~」はすごいイベントでした。スターダスト所属のアイドルがパフォーマンスで勝負をするイベントで、3B juniorは後輩の方でしたが、勝負にも勝つこともできました。 舞台裏では、負けて泣いてる子たちもたくさんいたり、出演者全員が本気でぶつかっているイベントでした。さいたまスーパーアリーナの大きなステージで、いろんな方々に3B juniorを知ってもらえる機会にもなったのですごく嬉しかったです。
ーー年末のロッカジャポニカの武者修行はどう受け止めましたか?
愛来 すごく悔しかったですね。3B juniorの全体曲でも、ロッカジャポニカのメンバーのほうが歌い分けが多かったこともあって、もどかしさがあったのを覚えています。
ーー2017年からは3B juniorが新体制になりますが、愛来さんのグループ内のポジションも大きく変わります。特に意識していたことはありますか?
愛来 大きく変わりました。やっぱり任せていただけることは嬉しかったですし、歌やダンスへの取り組み方も変わりました。いきなりいいポジションを任せていただいたので、他のメンバーにも納得してもらえるようなパフォーマンスをしなきゃと思っていました。
ーーそして2017年末にはちみつロケットが武者修行へ。ロッカジャポニカとの違いはありましたか?
愛来 はちみつロケットの時のほうが悔しかったです。でもロッカジャポニカもはちみつロケットもファンの方が多かったですし、心のどこかでやっぱりそうだよねという思いもありました。はちみつロケットが武者修行に出る最後公演で、3B juniorの新曲「まけずぎらい」を披露させていただきました。歌詞のとおりの気持ちで、はちみつロケットが3B juniorから抜けたくないと思えるくらいのグループにしたいと思いました。
ーー2018年の新体制以降はどのような日々でしたか?
愛来 新体制でも責任あるポジションを任せていただいていて、気持ちの作り方などもしっかり考えるようになりました。特に3B juniorと奥澤村は気持ちの作り方が全然違っていました。奥澤村は熱さだったり、魂の叫びだったり、荒々しさだったりが大事で。私も昔から湘南乃風さんが好きで自分に近い感覚でした。ライブ中はとにかく自分自身が熱くなってパフォーマンスしてました。
ーー逆に3B juniorの全体曲では?
愛来 3B juniorは、表には出さないけど、内側がすごく熱くなってるイメージを持っていました。自分がもつ熱さを外に解放するのが奥澤村で、それを内側に秘めて表現するのが3B juniorという感覚でした。
ーー熱さは昔から持っていたんですね。
愛来 そうですね。湘南乃風さん以外だと、AKB48さんが出演されていた「マジすか学園」や「私立バカレア高校」がすごく好きでした。昔からヤンキーものが好きで、奥澤村でライブしてる時にも共通する熱さを感じて、やっぱり好きなんだなと徐々に気がついていきました。
ーー振れ幅が大きい2つのグループでパフォーマンスされていたわけですが、さらに俳優としても活躍されています。「マッスルファンタジー オズの魔法使い」でももいろクローバーZの玉井詩織さん、当時ロッカジャポニカとしても活動していた高井千帆さんと共にドロシー役を務められました。難しい舞台だったと思いますが、印象的だったことはありますか?
愛来 雲の上の存在だった玉井さんと、同じ3B juniorでロッカジャポニカの高井さんと一緒にドロシーができたことは嬉しかったです。お芝居もそんなにやったこともなかったし、この舞台はアクロバットがあったり、セリフがほとんど無くて、全て身体で表現する舞台だったので、たくさんの挑戦がありました。
ーーエンタメとしては面白さはあるものの、演者の皆さんは大変だったと思います。
愛来 見えない努力もたくさんされていると思いますが、玉井さんは本当に器用で、身体の使い方もしなやかで素敵でした。人柄も魅力的で、たくさん勉強させていただきました。一方で、自分との差も痛感したし、3B juniorの活動とは全く異なる経験だったので、自分にとって大きな財産になりました。
ーードロシーで愛来さんの新たな魅力が見つかりましたよね。
愛来 そう言っていただけると大変嬉しいです。難しい舞台だったからこそ、できるようになるまでとことん向き合えましたし、3B juniorのリハが終わった後に、苦手だった側転をずっと練習していました。
