EXILEのサポートダンサーからアイドルへの転身

―― 世界大会で準優勝されるほどダンスを熱心にやられていたと語られています。元々、人前で目立ちたい子どもでしたか?

上谷 小学校の頃は目立ちたいとか、そういうのはいっさいなかった。ダンスは踊っているのが純粋に楽しかったし、言葉にして人に伝えることが苦手だったので、踊って体で表現して伝える手段としてのダンスっていうものにのめり込んでいたな。

――著書では、高校でダンス熱が引いていかれたことが書かれています。

上谷 中学生の頃に世界大会に出たりして、ダンスだけみたいな生活をずっとしてきた。でも、高校生になって、色んな人に出会ったり、学校生活の楽しさを知り、それらがダンスより上回ってしまったんだと思う。それで、自分からダンスとちょっと離れていったのがあったな。

―― それでも高校生の頃にEXILEのサポートダンサーもやられ、大きなステージも経験されていますね。それがきっかけでアイドルを目指されたんですね。

上谷 ヒップホップダンスや結構激しめのいろんなジャンルのダンスをずっとやっていたよ。最初からアイドルになろうっていう気持ちは正直なかった。EXILEさんのサポートダンサーとして出演させていただくようになって、トップアーティストの方々を近くで見て、オーラもあり、すごく輝いていた。それで私もスポットライトを浴びたい、前に出るような輝く存在になりたいって直感的に思った。ダンサーっていうと、当時はバックダンサーや振り付け師など、どちらかと言ったら支える側が多かったので。私は別の方向性として、大人気だったAKB48さんみたいになりたいと思ったんだ。

―― その後、バイトAKBに合格しますが、活動終了後、2015、16年とオーディションの日々になっていったわけですね。

上谷 ダンスでは世界大会に行ったり、EXILEさんのサポートダンサーも経験したり、バイトAKBにもなれたりと順風満帆で、願ったら割と叶ってきた人生だった。だから、なんかうまくいくだろうって思って、大学も進学しないことにして、オーディション受け続ける日々を選んだんだ。でも現実は、全然うまくいかなくて…。オーディションに受からずストレスも溜まり、一番大事な体型管理もできなくて、どんどん太っていった。ちょうどInstagramとかSNSが世の中の主流になってきて、それを見ると同年代の子たちがすごい楽しそうに大学生活を送っている。それを見て「自分は何やってるんだろう」みたいな気持ちにもなって落ち込んだな。バイトAKBで活躍していた子はその後、別のグループでセンターをやっていたり、比べると自分は何をやっても全然うまくいかなかったので、本当にどん底だった。

―― そんなどん底の中で、ご自身を支えてたものはなんですか?

上谷 自分自身、頑固なところがあって、決めたらこうっていうのがあるので、アイドルになりたいっていうその一心、絶対になるんだっていう、その強い思いだけだった。でも、次第にオーディションにも行かなくなったので、当時は完全に心が折れていたと思う。