中学は陸上部、高校は硬式テニス部に所属して「ガッツリ体育会系」の青春を謳歌

――本作は、井桁さんが演じる主人公・正実が、3年ぶりに故郷の釜石へ帰ってくるところから物語が展開します。彼女のように、井桁さんも故郷・福岡へ帰るときは?

井桁 けっこう帰っていますし、両親が東京に来ることもあるんです。仕事で福岡へ立ち寄るときは、家族とご飯も食べます。

――劇中では釜石弁のセリフもありますが、福岡の方言が出てしまうときも?

井桁 私が住んでいたのは博多弁の地域で、両親としゃべっていると出ます。東京では、方言が出る機会がめったにないです。敬語だと標準語で、地元の友だちとタメ口で話しているときは、方言になってしまいますね。

――上京してから、故郷・福岡へ帰りたいと思ったことはありますか?

井桁 今のところはないです。故郷の街は大好きですけど、東京はめいっぱい仕事をする場所で、福岡は「ホッとできる場所」として大事にしています。

――そんな故郷での思い出も伺えれば。学生時代に、熱中していたことは?

井桁 部活です。中学時代は陸上部で、週7日で練習していました。筋トレとか走り込みとか、朝練はもちろん土日もガッツリ鍛えて、大会に出場していました。勉強も好きだったので、塾にも通っていたんですけど、その塾が特殊で。毎週の小テストで、一定の点数を超えなかったら、部活は禁止というルールがあったんです(笑)。でも、そのおかげか勉強にも必死に打ち込んで、無事に禁止されずに済みました。スパルタな塾でしたけど、楽しかったです。

――初めて聞いたルールです(笑)。その後、高校生活は?

井桁 硬式テニス部に所属して、朝練で10キロほど走り込んだり、土日も練習していました。行事も活発な学校だったので、体育祭に向けて2〜3ヶ月にわたって練習にも打ち込みました。中学時代と変わらず、ガッツリ体育会系でしたね(笑)。

――意外でした(笑)。中学校や高校での経験は、現在も役立っていますか?

井桁 上下関係を学んだので、芸能界での人付き合いにも役立っています。先輩方もたくさんいらっしゃいますし、後輩としての立ちふるまいを鍛えられてよかったと思います。学生時代は、厳しい人もいたので。あと、高校時代の特殊な経験も役立っているかもしれません。私の通っていた高校では、新入生向けの「応援歌指導」があったんです。放課後、入学してまもない新入生の教室に応援団の人たちが駆け込んできて、罵声を浴びながら校歌や応援歌を練習していたんですけど、そのおかげで、メンタルも鍛えられたと思います(笑)。