役そのものの声を出せたなと思えた瞬間が楽しい

――お二人はこのお仕事が初めての顔合わせですか?

福崎 初めての共演です。

萩原 僕は個人的に那由他くんのことは前から知っていて、どういう作品に出ているのかも追っていました。それもあってか、僕は心配性なんですけど、顔合わせしたときから安心感があって、上手くやっていけそうだなと思いました。

福崎 うれしいですね(笑)護くんは初対面の頃から全く印象が変わってないです。落ち着いたトーンで喋ってくれるので、どのタイミングでも喋りかけやすいんですよね。一緒にいて居心地がいいですし、これからもずっと同じスタンスでいてくれるんだろうなと思います。

――ここからはキャリアについてお伺いします。福崎さんは小学生の頃に芸能活動を始めたんですよね。

福崎 7歳ぐらいから子ども服のモデルをやっていたんですが、そのブランドのフォトコンテストで賞をいただいて、今の事務所に所属しました。

――自分の意志で芸能活動を始めたんですか?

福崎 子ども服のモデルもそうですけど、親が喜んでいたから事務所に入ったというか。お仕事として意識し出したのは中学生になってからです。お仕事をしていると、どうしても授業や学校行事などに出られないことが多いですし、中学卒業後の進路を考えたときに、本当に自分はこのままお芝居をやっていくのだろうかと悩むことも多くて、その辺りからちゃんとお仕事に取り組まないといけないなという気持ちになっていきました。

――お芝居自体は楽しかったんですか?

福崎 むしろ辛かったです。事務所に入ってレッスンを受け始めた頃は、お芝居の何が良くて何が駄目なのか分からないところから始まっているし、そもそも演じるって何?という状態でした。セリフも覚えて言うだけだと思っていたので、楽しく感じる余裕もなかったです。ただお仕事をいただくうちに、「その役に入れた!」という瞬間があって。役を演じている自分の声ではなく、役そのものの声を出せたなと思えた瞬間が楽しいんです。今もお芝居をしていて辛いことも多いんですけど、その瞬間を求めてやっているところはあります。

――萩原さんも事務所に入ったのは小学生のときなんですよね。

萩原 小学5年生のときにスカウトを受けて入りました。ただ僕は小学3年生から小学校卒業するまでダンスに打ち込んでいたので、あまりお芝居に興味を持てなかったんですよね。小学生の間は事務所に所属していただけで、レッスンに参加したのも1、2回(笑)。お芝居を本格的に始めようと思ったのは中学生になってからです。

――ダンスのジャンルは何だったんですか?

萩原 ヒップホップです。

――どうして小学校卒業後もダンスを続けなかったんですか?

萩原 僕が目標にしていた「ALL JAPAN SUPER KIDS DANCE CONTEST」が小学校の部と中学校の部に分かれているんですけど、それが節目だったというか。チーム戦なんですけど、全国で3位になったことでやりきった感があって。

福崎 すごいじゃん!

萩原 もっとダンスを頑張ることもできたんですけど、周りの人たちが頑張っているのを見て、そこまでの熱量を持って自分はやれないなと思ったんです。一種の挫折ですよね。

――全国レベルのダンサーになると世界を目指す方が多いですからね。

萩原 そうなんですよね。周りの年上の人たちも世界大会に出ていて。その話とかを聞いていると、余計に自分にはできないなと。それで小学校を卒業して、ダンスもやめちゃって、今後どうしようかなと考えたときに、何か変わったことをやってみるかとオーディションを受けたり、一人で映画館に行ってみたりしているうちに、徐々に今の活動に繋がっていきました。ただ僕も那由他くんと同じで、お芝居が楽しいというよりも、たまに訪れる感動的な瞬間を味わいたいからやっているところはありますね。