こんにちは。GANG PARADE/KiSS KiSSのキャ・ノンです。ついにこの連載も100回目を迎えました!いつも読んでくださってありがとうございます。これほどに続けてこれたことはあまりないので、なかなかに達成感があります。今後も毎週頭を抱えたりしながら書き続けていきますので、これからも暇つぶしにでも読んでいただけたらうれしいです。今日はせっかく100回目なので何を書こうか迷ったのですが、この連載のタイトルでもある「アイドルリアル備忘録」から取って、”アイドルとは”を考えていこうと思います。

アイドルってなんなの

終わりがあるから美しいのだろうか。アイドルってなんなんだろう。変な仕事だと思いながら、わたしはアイドルという職業を割と長く続けてきた。「アイドルに時間を捧げる」みたいな感覚はわたしにはなくて、気付けばもういい大人になっていて、ステージに立っていることも選択だと思っている。だからグループを辞めることだって選択で、それを否定することもない。けれど責任というものは重く付随してきて、グループを壊すことになるのは可哀想だとも、むかつくことだとも思う。アイドルってはじめることはできるのに、辞めることが本当にむずかしい。

わたしたちは、曲を作ってくれる人、衣装を作ってくれる人、ライブの予定を立ててくれる人、マネージメントしてくれる人など、まわりのたくさんの人に支えてもらって活動している。もう大の大人なのに、まわりの人を「大人」と呼んで、そんな「大人」がいないと何もできない。そしてなにより、自分たちが商品であることを忘れてはいけないのだ。

思い描いていたアイドル像や、理想とする人間がわたしにも存在する。しかし、ちっとも自分はそんなアイドルにはなれなくて、憧れは憧れのままだった。立ちたかったステージだってたくさんあって、叶えたかった夢だってたくさんある。GANG 2の「ずっと諦められない」というパートを歌うたびに、ずっと諦められない自分に気付かされる。

最近は最後のリリースに向けて取材やインタビューをしていただく機会がたくさんある。今後の話を聞かれたり、解散への気持ちを答えることが何度もあって、そのたびにわたしは自分のことがわからなくなる。解散の話を聞かされたときはすんなりと受けて入れられた気がするのに、現実味が増してくるたびにやっぱり嫌だとどこかで思ってしまう。だってきっとこの先、これ以上の日々は訪れない。ライブ中に撃ち殺された方がマシだと本気で考えてしまう。わたしは一生、自分のできないことに落ち込まなくていい日々を過ごしたい気持ちと、それでもライブがしたいという気持ちがせめぎ合っている。

混沌とした感情を抱えたまま、残酷にも時間は刻一刻と過ぎていく。はじめての解散に少しずつ近付いている。わたしはこの変な仕事が好きだ。生まれ変わってもアイドルになりたいかと言われたら、絶対なりたくない。それでも今ここにいる自分が、この場所が好きなのだ。

汚くたって構わないから終わりがなければいいのに。

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キャ・ノン

「みんなの遊び場」をコンセプトに活動する11人組アイドルグループGANG PARADEのメンバー。また、「KiSSをあなたにお届けchu!♡」をキャッチコピーに活動するWACK初の王道5人組アイドルグループ『KiSS KiSS』のメンバーの一人でもある。ライブ好きで、苦手なことや、できないことは出来るようになればいいというタフでロックな精神の持ち主。2024年5月31日より自分自身のライブレポートなどを綴った『アイドルリアル備忘録』をSTREAMにて連載中。