新しい試みの作品に携わることができてうれしかった

――『ワンダーハッチ -空飛ぶ竜の島-』のオファーがあったときのお気持ちはいかがでしたか。

中島セナ(以下、中島) 私自身ちっちゃい頃からディズニー作品を見ていましたし、アニメと実写で一つの世界を描くという、新しい試みの作品に携わることができるのはうれしかったです。主演が初めてだったので、不安やプレッシャーもあったんですけど、楽しみという気持ちのほうが大きかったです。

――初めて脚本を読んだときの感想をお聞かせください。

中島 複雑な設定でしたし、実写パートとアニメパートが入れ替わるので、どう繋がっていくのか、実際に撮影してみないと分からないなというのが正直な感想でした。

――ご自身が演じた空想好きな女子高生・ナギには、どんな印象を受けましたか。

中島 ナギはどこか人生を諦めているところがあって、夢を持てない、人を信じられない、自分自身も信じられない女の子。それがタイムと一緒に冒険することで成長していきます。ちょうど撮影しているとき、私はナギと同じ年で、自分にも似ているところがあるなと感じました。

――似ているところというと?

中島 ナギほどではないんですけど、人から理解されづらいなと感じているところが少なからず共感できたので、そういう部分は似ているのかなと思います。だから演じる上でもやりやすさがありました。

――撮影は約4か月と長期間に渡ったそうですね。

中島 これだけ長い時間をかけて撮影をすることも初めての経験だったので、体調を崩さずに最後までやり切れるのか不安もありましたが、無事に乗り切れたのでホッとしました。

――セットや衣装も豪華でした。

中島 村を一つ作るというセットの規模感もすごかったですし、各キャラクターの衣装も一から作っていて、ディズニーらしい贅沢さと独創性を感じました。

――タイムの相棒であるドラゴン「ガフィン」と行動を共にしますが、映像でのガフィンはCGです。どのように撮影をしたんですか?

中島 ガフィン役の方がいらっしゃって、事前に目線の合わせ方や一緒に歩く動作などをリハーサルしたんですが、最初は慣れなかったというか、不思議な感覚でした。本番でもガフィン役の方は頭にシリコンでできたものを被って、しゃがんだ状態で演じてくださったので、徐々に慣れることができました。

――ゴミで覆われた要塞のような屋敷も登場しますがCGですか?

中島 あれは実際のセットで、ちゃんと大きいし、迷路みたいに作られていて、本当に冒険しているみたいなダンジョン感がありました。