人生初の大舞台“SSA公演”も経た念願の1st写真集では母から「ちっちゃい頃にそっくり」と
――1st写真集に関するお話の前に、私立恵比寿中学(以下、えびちゅう)は3月にグループとして3度目、仲村さんにとっては初のさいたまスーパーアリーナ(以下、SSA)公演を開催しました。当日を振り返って、いかがでした?
仲村悠菜(以下、仲村) もう、会場がすごくおっきかったなって。リハーサルではお客さんがいないし、ペンライトの光もないので、どれほどの人が入るのか想像できなかったんです。でも、本番がはじまってライトがパッと付いた瞬間にファミリー(ファンの愛称)のみなさんが見えた感動は、人生で一番の光景でした。9人で無事に終えられて、本当によかったです。
――本編最後に披露した「SCHOOL DAYS」の直前には、仲村さんが曲にかける想いを語っていました。
仲村 語った直後に歌い出しが待っていたので、めちゃくちゃ緊張していました。いつも、大事な言葉はお姉さんメンバーやスタッフさんがアドバイスしてくれたものを、自分なりにまとめるんですけど、今回の内容はすべて自分で考えたんです。「噛んじゃって伝わらなかったらどうしよう」と不安もありながら、冷静に落ち着いて話そうと意識しながら頑張りました。
――大舞台での堂々とした姿はファミリーにとって、強く印象に残ったと思います。それでは、そんな大役も乗り越えて出版した、本題の1st写真集のお話に。出版のお話を受けた当時の心境は、いかがでした?
仲村 めっちゃうれしくて、動画を撮影しながら言われたんですけど、カメラが回っているのにお蔵入りになりかけるほど、その場で走り回っちゃいました(笑)。以前、表紙を任せていただいた『週刊ビッグコミックスピリッツ』のご縁もあって、小学館さんから出版させていただけると知って、さらにうれしかったです。
――元々、写真集への憧れはありましたか?
仲村 めちゃくちゃありました。青春時代に写真集を出すのが目標だったし、17歳の“一番いい時期”に撮影していただけたのが本当にうれしかったです。今回の写真集は“一生の宝物”になるだろうって思います。家族もすごく喜んでくれました。
――このインタビュー時点ではちょうど発売日で、書店にも足を運んだのかなと
仲村 気になってるんですけど、まだ行ってないんです。でも、ファンのみなさんからは発売日になったとたんにたくさんの感想が届いて「待ってくださっていたんだ」とうれしくなりました。家族は出版前にデータで見てもらったんですけど、昔の面影があるカットも多いみたいで、お母さんは「ふざけた顔、ちっちゃい頃にそっくり」とか「大きくなったなぁ」とか、懐かしんでいました。
――1st写真集の造りも、アルバムのような温かさがありますし。ロケ地は北海道の富良野や美瑛で、仲村さん自身が強く希望したそうですね。
仲村 過去にえびちゅうのツアーで行って、北海道が大好きになったんです。私が好きな写真集のロケ地が北海道で「私も撮影してみたい」と、憧れもありました。でも、漠然と北海道とは思っていたのに、富良野や美瑛がどんなところかは知らなかったんです。スタッフさんが考えてくださった場所は、どこも初めての場所ばかりだったんですけど、広々とした景色を前に、当時あった悩みも吹き飛びました。
――撮影当時にあった悩みとは?
仲村 時期がSSA公演の半年ほど前で、グループとして「このままで大丈夫かな」とか「どうしたらもっとよくなるかな」とか、みんな悩んでいたんです。そういう気持ちも抱えながらの撮影だったんですけど、北海道の数日で気持ちがまっさらになって。東京へ帰ってきてからは新鮮な気持ちで取り組めて、自然のパワーって本当にすごいなって思いました。
――やはり、新たな環境で羽根を伸ばすのも大切なんですね。現地では何か「これをやってみたい!」とも、考えていましたか?
仲村 はい、じつは「北海道では絶対にシュークリームを食べる!」と決めていたんです(笑)。コンビニのシュークリームにハマっていたんですけど、撮影が決まってからは気合いを入れるためにシュークリームを禁止していて。北海道は乳製品が有名なので、どこかに絶対あるだろうなと思い、初日に「食べたいです!」と言ったら、スタッフさんが探してくださったんです。そうしたら偶然、撮影した美瑛の青い池のそばで、青いクリームが詰まったシュークリームが売っていて、目標達成できてめちゃくちゃうれしかったです。
――初日で巡り合うとは“持って”ますね(笑)。丸ごと、仲村さんを切り取る1st写真集の撮影にあたっては「こう写りたい」と、想定もしていったのでしょうか?
仲村 準備するほど下手になっちゃうタイプなので、あえて練習はしなかったです。でも、撮影を担当してくださった熊木(優)さんの作品は見て、雰囲気はつかんでいきました。まじめに撮られるのが苦手で、途中でふざけちゃったりもするので(笑)。その場の空気に任せて「自然体でいこう」と、決めていました。
――実際、自然体で臨んだ撮影はいかがでした?
仲村 緊張するかとも思ったんですけど、そのまま自然体で撮影できました。でも、最初に撮影した表紙のカットでは、緊張が出ちゃってるかな…(笑)。笑顔で走り回ったり、鼻にシールを貼って遊んでいたり、ページをめくるごとに緊張が薄れているかなと思います。
――数あるカットの中で、お気に入りのカットも教えていただきたいです。
仲村 どれも愛着があるし、選びづらいですね。でも、シュークリームを食べた青い池のカットは、キレイな景色が印象に残ったし、写真で見るともっと青が濃く見えて幻想的だなって。そこで着た紫の柄モノのワンピースも、自然の中で映えてお気に入りのカットになりました。気球のカットも思い出深くて、実際に火を焚いて、バルーンの上で遊んだし、写真集の撮影でなかったら味わえない貴重な体験でした。
――現地を満喫していたのが、ひしひしと伝わってきます。ちなみに、思いっきり楽しんだ北海道の思い出を分け合うべく、メンバーさんへのお土産も買っていきましたか。例えば、定番の「じゃがポックル」とか…。
仲村 買いました。でも「じゃがポックル」を買うと見せかけて、他のじゃがいもお菓子を買っていったんです(笑)。特に、食べものが好きな(風見)和香ちゃんがすごく喜んでいて、ニコニコしながら「ありがとう!」って言ってくれたのがうれしかったです。みんなには「北海道に行ったよ」としか話していなかったし、(インタビュー時点では)写真集を見せていないので、早く「こんな感じだよ」と見せたいです。