こんにちは。GANG PARADEのキャ・ノンです。今週もインタビュー企画をお届けしたいと思います。今回、わたしがインタビュアーになって、メンバーひとりずつお話を聞いていきます。

前回はキャン・GP・マイカさんに来ていただきました。今回は芯が目視できる人間、月ノウサギさんにお話を伺っていきます。

キャ・ノン 解散発表から今日までどんなことを考えて過ごしてきましたか?

月ノウサギ 最後だからと言って、何かがすごく大きく変わるわけではないかな。最後だから頑張るのかって言ったら、今までもずっと頑張ってきたっていう気持ちがある。何をするにも最後っていう言葉はつくけど、それでもやるべきこととか胸を張ってやってきたことを変わらずに最後までやり遂げたいっていう気持ちが一番強いかな。

ただ、やっぱり今まで以上に、日々を噛みしめたいという気持ちは強くなってきていると思う。でも、基本的には変わってないと思う。

キャ・ノン 最後だからというよりは、今までやってきたものを同じように大事にしたいなって思う。でも実際ライブしていると「今が楽しい!」って思うし、その気持ちを忘れちゃうじゃん。ステージ上では、どうやって噛みしめている?

月ノウサギ 私は人が泣いている姿を見ると自分も感情移入して、その感情にすごく影響を受けてしまうタイプで、遊び人が泣いている姿を見るのが本当は苦手なんだ。どうしても私も悲しい気持ちになっちゃう。今までは、遊び人が泣いている姿をなるべく見ないようにしていて。そうじゃないと自分もステージの上で歌えなくなるから。それでもどうしても見てはしまうんだけど。

だけど今は、泣いている姿にもちゃんと向き合う気持ちができた。泣いている人も楽しんでくれている人も、いろんな遊び人の顔を全部受け止めたいという気持ちが強くなったと思う。自分の中で噛みしめるっていうのは、より遊び人の顔をちゃんと見ようと思うようになったかな。

キャ・ノン 私は今でも泣いている人がいたら、見ないようにしようって思っちゃう。見ちゃうと自分も泣きそうになっちゃう。では次は、ここまでの活動を振り返って、自分にとって大切にしてきたものは何ですか?

月ノウサギ いろいろあるけど、全てのことを当たり前だと思わないことかな。全てにおいてそれが一番大事なことだと思っているよ。

キャ・ノン 何かのきっかけがあってそう思うようになったのか、最初からそう思って活動していた?

月ノウサギ 私は、ギャンパレがすでにいろんなことを乗り越えた後に入ったから、お披露目もZepp DiverCity (TOKYO)だったからこそ、これを当たり前と思っちゃったら良くないなっていう気持ちがあった。活動していく中でうまくいかないことやメンバーの卒業、他のグループが解散していく姿を見ていて、どんどんこの気持ちは上乗せされていった感じ。明日も変わらずいられることが当たり前じゃなかったからこそ、これが一番大事かなって思っています。

キャ・ノン 11人でライブができていることはすごいことだよね。

月ノウサギ 怪我なくやっていることだけでもね。

キャ・ノン 偉そうな言い方にはなっちゃうんだけど、ちゃんと明日を迎えられていることがすごいことじゃん。私もそういうことを大事にしなきゃなって思う。

月ノウサギ 突然、「大切なお知らせ」って発表があって、その日で終わってしまうグループもたくさん見てきて、ファンの人が「あのとき会いに行っとけば良かった」っていう言葉もいっぱい目にしてきたからこそ、当たり前と思わないで生きていくことが後悔なく生きられることなのかなって思う。

キャ・ノン では次は、自分自身が変わったなって思ったところと変わらなかったなって思うところを教えてください。

月ノウサギ 変わったところは、自分のためだけじゃなくて誰かのために頑張ろうって思えるようになったことかな。この活動をして一番変わったところだし、良かったなって思うところ。

キャ・ノン どういう影響でそう思うようになったの?

月ノウサギ 私は、自分の人生を変えたいとか今できることをやってみたいとか夢を叶えてみたいっていう気持ちでこの世界に飛び込んだんだけど、コロナ禍でライブができなくて家からも出られなくなったときに、ギャンパレが分裂してPARADISESになった。

これからだってときに何にもできなくなって、その何もできないことがすごく辛くて。辞めたいというか、今やっていることは何の意味もないんじゃないかなって思ったことがあった。そのとき、一緒にいたメンバーとか遊び人の顔とか、いろんな人の顔が浮かんで、やっぱり辞められないなって思った。

だから、自分のためだけじゃ限界があるんだって感じたし、自分のためだけだったら多分私はとっくに辞めていたと思う。いろんな人の顔が浮かんだから踏ん張って頑張ろうって思えたし、自分の中ですごく変われたところなのかなって思う。

キャ・ノン 分かる。誰かのためになりたいって、最終的にはそれこそが自分のためでもあるじゃん。私もそう思ってやってきたからこそ、すごくよく分かる。

月ノウサギ 自分よりも大事なものができたっていうのが初めてだったと思う。それが一番変わったとこかな。

キャ・ノン では、変わらないところは?

月ノウサギ 頑固なところかな。これはもうやっぱり譲りたくないと思ったら、譲らないところ。昔よりは丸くなったと思うし、グループ活動だからいい意味で諦めることも必要じゃん。だから、少しは変わったかもしれないけど、やっぱり頑固かなって思います。

キャ・ノン どうやって丸くなったの?

月ノウサギ 大人数のグループってこともあるけど、自分の意思を通すことがグループにとっての最善とは限らないし、自分とは違う多数派の意見に、納得いかなくても従うようになったかも。自分の意見じゃなかったけど、すごく良かったなって思うことも経験もたくさんあったから、一回、意見を変えてみて、いいところを見つけてみようとか、そういうことかな。

キャ・ノン 大人になったんだね(笑)。

月ノウサギ 本当にそう(笑)。うちのグループは頑固な人が多いから。頑固じゃないとやっていけないしね。そのなかでも私は、相当頑固な方かなと思います(笑)。

キャ・ノン 絶対に譲りたくないって思ったけど譲らなきゃいけなかったことはある?

月ノウサギ 新宿のフリーライブ(2026年6月20日にKABUKICHO TOWER STAGEで開催したGANG PARADE LAST & BEST ALBUM FREE LIVE “GANGFUL PARADE”)のセトリですかね。MCで解散の話をしたんだけど、その前に「CAN’T STOP」になっていて。「CAN’T STOP」のメッセージ性とMCでこれから話す内容が自分の中でつなげられなくて、歌うことがしんどくなっちゃいそうだなと思った。嫌だっていうか納得がいかないなって気持ちはずっとあったかな。

キャ・ノン ライブ当日までに折り合いはついたの?

月ノウサギ 正直、折り合いはついていなかったけど、私からその後に伝えなきゃいけないこともあったから、やるしかないっていう気持ちだった。でも振り返ると、そのときに見えた景色がすごくいいものだったから、「CAN’T STOP」をやってよかったなと思ったし、納得がいったかどうかで言うと、いってはいなかったけど、結果的に良かったかなって思っている。

キャ・ノン なるほどね。

月ノウサギ あとは頑固なりに変わったなって思うのは、譲りたくないってことを早めに言うようになった。ギャンパレに入ってすぐは自分が後輩だったし、思っていても言えないことも多くて。言うのが遅くなって後悔したってことがたくさんあったからこそ、譲れないなって思ったら早めに言うみたいな。 早めに言ったら、「そうだね」ってなるときもあるし、その意見を汲みつつ「じゃあこうしよう」みたいな意見も周りが出しやすいんだなと思ったから、譲れない意見をちゃんと早めに言うのも頑固なりの誠実さだなって思った(笑)。

キャ・ノン 確かに(笑)。では次、一緒に活動してきた中での一番の思い出は何ですか?

月ノウサギ ノンとの思い出でいうと、ノンが参加した合宿オーディションで「PARADISES RETURN」を一緒にやったこと。

キャ・ノン 私もよく覚えています。本当に。

月ノウサギ ノンと一緒に活動して5年くらい経ったけど、あのときが一番、ノンが追い詰められていたかも。

キャ・ノン そうね。ギャンパレ再始動のライブ(2022年1月2日に渋谷Spotify O-WESTで開催した復活ライブ)もすごく大変だったけど、再始動の日は落とされることはないじゃん。「これであなたは明日からギャンパレやめてください」とか言われることはないから、オーディションとは違うプレッシャーだった。

月ノウサギ 確かに再始動の練習中にも、わかりやすくノンが折れた顔をしていたときがあったね。

キャ・ノン 私は合宿で初めてちゃんと喋ったメンバーが月ノちゃんで、月ノちゃんとマンツーマンでやって、そのとき、すごくイメージ通りの人だなって思った。愚直な人だなって。

月ノウサギ 合宿のことだとコントのこともすごく覚えている。めっちゃ早く内容を考られたよね。みんながてんやわんやしてる中、ずっとノンと喋っていた記憶がある。

キャ・ノン 早く終わってすごく穏やかな時間を一緒に過ごしていて、不思議だった。合宿でこんな時間が生まれるんだって(笑)。

コントの次は月ノちゃんと一緒に「PARADISES RETURN」のパフォーマンスだったんだけど、月ノちゃんだったから信じてやってみようって思ったし、月ノちゃんが先陣切って走ってくれているから、必死に追いつかなきゃみたいな気持ちになった。必死ではあったけど、月ノちゃんで良かったなと思う。私は人のことをあまり信用しないんだけど、この人は信用できるって思った(笑)。

月ノウサギ そう言っていただけて良かった(笑)。いや、大変だったよね。合宿はいつだって大変でした。

担当編集 これまでのギャンパレのライブで、特に思い出に残っている景色やステージってありますか?

月ノウサギ コロナ禍で1年延期になった中野サンプラザ(2021年5月22日に中野サンプラザホールで開催したサキさん(カミヤサキ)の脱退ライブ「FOREVER GANG PARADE FOREVER」)です。自分の中でもターニングポイントだったかなとは思います。そのときはWAggに所属していたんですけど、ノンも入ってきて私もPARADISESに戻る時期で。WAggの練習もPARADISESに戻る練習も並行してやっている中で、ギャンパレの練習も重なって、とてもてんやわんやしていたけど、あのライブは自分の中で一回ギャンパレに区切りをつけられたというか、あのライブがあったからまた再始動ってなったときに頑張ろうって思えたので、すごく記憶に残っています。

一番ギャンパレらしさを活かしているって思ったのが、生バンドのライブ(2025年8月21日にSpotify O-EASTで開催したワンマンライブ「THE GANG PARADE RISES Z」)で、本当に楽しかったし、生バンドでやるギャンパレはめちゃくちゃかっこよくて、最高だと思いました。いろんな人の力を借りて、自分の想像を超えられて嬉しかったです。

あとは、自分がギャンパレに入って初めてのワンマンツアーのファイナル(2018年9月20日にZEPP TOKYOで開催したワンマン・ツアー〈REBUILD TOUR〉)で、アンコールMCを珍しく渡辺(淳之介)さんに褒められたことも印象に残っています。

担当編集 生バンドのライブはどのあたりが特に良かったんですか?

月ノウサギ アルバム『GANG RISE』を生バンドで再現するっていうライブだったんですけど、ギャンパレは昔の曲も強いって言われているなかで、最新曲だけでこんなにかっこいいライブができるんだっていうのが嬉しくて。

最後に「Plastic 2 Mercy」をやったんですけど、それもまた良かったなみたいな。ギャンパレで良かったって思ったライブでした。

キャ・ノン 最後に、私へ聞きたかったけど聞けなかったことや言いたかったけど言えなかったことなどはある?

月ノウサギ はい、実は私、ノンの黒髪ボブの過激派です(笑)。

キャ・ノン 知ってましたよ(笑)。

月ノウサギ 他の髪型になっても嫌だって言わなかったじゃん。本当は他の髪型になったら、「やめろ。違う。お前は黒髪ボブだ」って思っていたよ(笑)。髪型が変わっても可愛いけど、私はずっと黒髪ボブがいいなって思っていた。

キャ・ノン でもさ、ちゃんと黒髪ボブに戻るじゃん。自分のデフォルトがこれだと思っているよ(笑)。

月ノウサギ すごい!素晴らしい!

キャ・ノン 髪を短くしてみようかなって言ったらごり押ししてくるし、月ノちゃんって基本的にショートヘアーの女の子が好きじゃん。だから、単純に髪が短い人が好きなんだって思っていた。

月ノウサギ 髪が短い女の子が好きではあるけど、ノンは黒髪ボブが素敵です。

キャ・ノン 最後まで黒髪ボブでいます。安心してください(笑)。

月ノウサギ どんな髪型も似合うんだけど、やっぱり一番ノンの良さを引き立てるのが黒髪ボブだなと思うんですよ。最後が黒髪ボブと聞いてオタクは一安心です(笑)。

月ノちゃんがいてくれたからわたしは合宿オーディションでへこたれずに最後まで立っていられました。一生の恩人です。まっすぐに自分を持っているところと頑固さがどちらも魅力だよなと話を聞いてて改めて思いました。この先まだまだ他のメンバーの登場もお楽しみに。

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過去の連載記事はこちら
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キャ・ノン

「みんなの遊び場」をコンセプトに活動する11人組アイドルグループGANG PARADEのメンバー。また、「KiSSをあなたにお届けchu!♡」をキャッチコピーに活動するWACK初の王道5人組アイドルグループ『KiSS KiSS』のメンバーの一人でもある。ライブ好きで、苦手なことや、できないことは出来るようになればいいというタフでロックな精神の持ち主。2024年5月31日より自分自身のライブレポートなどを綴った『アイドルリアル備忘録』をSTREAMにて連載中。