三浦大知は歌の重み厚みの次元が違う

――昨年は舞台『HELLO ROOMIES!!!』を上演しましたが、舞台をやろうと思ったきっかけは何だったのでしょうか。

kazuki  s**t kingz でBoAのバックダンサーと振り付けをやっていて、「s**t kingzの4人に振りを作ってほしい」と演出家の方が言ってくれたパートがあって。それを作っていたら演出家の方から、「そんなに4人でアイデアがバンバン出て、面白いことができるんだったら、単独公演をやったらいいんじゃないか」と言われて。ダンサーの単独公演という発想自体がなかったんですけど、4人で話し合ったときに、喋らずにストーリーを伝える舞台をやろうと。最初はいろんなダンサーを巻き込んでやろうと思ったんですけど、ある日、急にOguriに呼び出されて、4人でご飯を食べながら話し合ったときに、「やっぱり最初は4人だけで頑張ってみないか」とOguriが言って。最初に聞いたときは無理だろうと思ったんですけど、自分たちで勝手にやることだし、失敗したっていいだろうと4人でやることになりました。

――前例のないスタイルですよね。

kazuki スタイル自体、よく分かっていなかったので最初は探り探りやりました。逆に言うと、ないものを作ろうとしているから、何でもありなんですよ。一見馬鹿みたいに見えることでも、こうしたら面白いんじゃないかという発想の転換の繰り返しでした。

――振り付けのアイデアは何から得ることが多いですか。

kazuki 本当にまちまちで、たとえば2011 年に「BODY ROCK」で優勝したときは、ネタ作りが衣装からだったんですよ。前後真逆に見えるスーツを着て、トリックを使って面白いパフォーマンスをしようと。後ろを向いていても、体は前を向いている。人間の関節上、不思議な動きになるんじゃないかと、僕が提案したのを覚えています。確かファッションのページで襟が逆についているシャツを見て思いついたんですけど、それをメンバーに話したら、確かNOPPOが「後ろも前と同じにしたら、ずっと前を向いているから、もっと面白くなるんじゃない」かと提案してくれて、それが採用になって大会で優勝したんです。

――みなさん発想が柔軟なんですね。

kazuki 「大変そう=面白さ」なんですよね。『HELLO ROOMIES!!!』にしても、僕が「主役を人形にしよう」と提案したんですけど、言う前から絶対に面倒くさいなと思いました(笑)。でも縛りがある程度あったほうが見たことのないパフォーマンスになるなって思うから、まずはどういう制限を設けようかと考えるときもあります。

――7月26日から完全オリジナル楽曲の見るダンス映像アルバム『踊救急箱』の全曲先行配信がスタート(※9月8日(金) にパッケージリリース)しましたが、収録曲の「No End」では、先ほどお話に出た三浦大知がフィーチャリングです。

kazuki  s**t kingz史上、一番パワーのある楽曲です。激しいだけではなく、1音1音に熱がこもっているし、ダンスも熱のこもったパフォーマンスになると思います。日本のダンス界で。s**t kingzと三浦大知は絶対に名前が出てくる2組だと個人的に思うんです。コラボというか対決ですよね。2組がバチバチやり合っている1曲だと思うので、異次元のぶつかり合いみたいなものを感じてもらいたいですね。

――2020年にリリースした三浦さんのシングル「I’m Here」でも、2組が振付・MV制作を共作しましたが、改めて三浦さんとの共同作業はいかがでしたか。

kazuki 大知とゼロから作品を作るのは初めてだったんですけど、大知の歌に対するアイデアが素晴らしかったですし、軽くデモを録ってみようって歌ったときの歌の破壊力もすごかったです。子どもの頃からキャリアがあるから、説得力も違うし、歌の重み厚みも次元が違うんですよね。

――『踊救急箱』には多彩なアーティストが参加していますが、人選はどのように決めたんですか。

kazuki 「こんな曲を作りたい」とメンバーに伝えて、じゃあこの人が適任だろうと考えていくんですけど、「こんなパフォーマンスをしたいなら、この人だろう」ってポンッと自分の頭に浮かぶ場合もありますし、音楽を担当されているスタッフに幾つか候補を出してもらって選ぶこともあります。僕らが知っているアーティストだけでやっても、あまり面白くないと思うし、いろんな人を巻き込んで、新たな出会いをすることで、多くの人たちにs**t kingzの作品が届けばいいなと思っています。

Information

見るダンス映像アルバム
『踊救急箱』(オドキュウキュウバコ)
2023年9月8日(金)リリース

「踊救急箱」完全数量限定盤Blu-ray
販売価格:15,000円(税抜)/16,500円(税込)
品番:GTCG-0786
発売・販売元:アミューズ

【収録楽曲】
1.「えがお! feat.PES」
2.「TRASH TALK feat.Novel Core」
3.「衝動DO feat.在日ファンク」
4.「Get on the floor feat. MaL,ACHARU & DREAD MC」shojiプロデュース
5.「KID feat.LEO(ALI)」kazukiプロデュース
6.「Bright feat.渡辺大知」Oguriプロデュース
7.「Live like you’re dancing feat.ZIN」NOPPOプロデュース
8.「心躍らせて feat.上野大樹」
9.「No End feat.三浦大知」

■内容:豪華BOX仕様
1. Blu-ray(本編9曲+特典映像)※通常盤と同じ
2. 歌詞カード
3. フォトブック(36P)
4. オリジナルカセットプレイヤー
5. カセットテープ(A面:踊救急箱メガリミックス/B面:シッキンベストメガリミックス)
6. オリジナルアイマスク
7. ポストカード(5枚)
8. オリジナルカレンダー(2024年1月~2024年12月)
9. オリジナルBOX

■特典映像:120分を超える豪華内容を収録!
1. 1.5年分のシッキン密着映像
2. ディレクターズカット版ダンス映像

「踊救急箱」通常盤Blu-ray
販売価格:5,500円(税抜)/6,050円(税込)
品番:GTCG-0787
発売・販売元:アミューズ

【収録楽曲】
1.「えがお! feat.PES」
2.「TRASH TALK feat.Novel Core」
3.「衝動DO feat.在日ファンク」
4.「Get on the floor feat. MaL,ACHARU & DREAD MC」shojiプロデュース
5.「KID feat.LEO(ALI)」kazukiプロデュース
6.「Bright feat.渡辺大知」Oguriプロデュース
7.「Live like you’re dancing feat.ZIN」NOPPOプロデュース
8.「心躍らせて feat.上野大樹」
9.「No End feat.三浦大知」

■内容:
1. Blu-ray(本編9曲+特典映像)※完全数量限定盤と同じ
2. 歌詞カード

■特典映像:120分を超える豪華内容を収録!
1. 1.5年分のシッキン密着映像
2. ディレクターズカット版ダンス映像

特設サイト

●s**t kingz Dance Live Tour 2023
「踊ピポ」
9月8日(金),9日(土)@Zepp DiverCity
9月16日(土)Zepp Fukuoka
9月18日(月祝),19日(火)@Zepp Nagoya
9月22日(金)@Zepp Sapporo
9月29日(金)、30日(土)@Zepp Namba
10月7日(土)@仙台 GIGZ
10月15日(日)@広島 BLUELIVE

●s**t kingz Dance Live 2023 in 日本武道館
「THE s**t」
10月25日(水)開場17:30 開演18:30

日本全国をダンスで笑顔に!s**t kingz結成15周年となるダンスライブツアー!全国7か所を巡り、その後10月には日本武道館!

公式サイト

kazuki

1986年9月24日生まれ。神奈川県出身。ライブ演出に定評があり、木村拓哉やNissyなどのライブ演出を務めている。また、自身で立ち上げたYouTubeは18万人の登録者数となっており、急上昇ワードに浮上したり様々なアーティストとコラボレーションをして話題を呼んでいる。

EPHOTOGRAPHER:YASUKAZU NISHIMURA,INTERVIEWER:TAKAHIRO IGUCHI,HAIR&MAKE: Noritake,STYLIST:Akiyoshi Morita(MiNTSS)