ヴィンテージの洋服は昔ながらの良さがあって唯一無二

――高校時代、学校と仕事の両立はいかがでしたか。

藤原 もちろん大変なことも多かったですし、人生で一番忙しい時期でした。そんな中で、いろんな方に支えてもらいましたし、友達も俳優活動を応援してくれて、仕事で休んだ授業のカバーもしてくれたので、学校生活がすごく平和に感じました(笑)。みんなで放課後に遊ぶとか、何気ない日常が何より楽しかったですし、僕からしたら貴重な時間でした。

――いつぐらいから俳優でやっていこうと決心しましたか。

藤原 始めるからには諦めたくないので、最初から覚悟を持ってやっていましたけど、作品を重ねていくにつれて、より仕事として向き合っていくようになりました。いろんな先輩方の背中を見て、身を削ってやる仕事というのも感じました。

――俳優活動を始めて約4年が経ちますが、姿勢の変化はありますか。

藤原 まだ4年とは言え、いろんなことを知って、様々な経験を積むと、お芝居に限らず、型みたいなものができてしまうんです。でも安パイにいかないというか、型にとらわれずに、二つの道があったら楽をしないで、厳しいほうを選ぶようにしています。

――お忙しい日々の中、オフの日はどう過ごすことが多いですか。

藤原 家にいると、どうしても仕事をしちゃうので、スイッチが切りづらいんです。だからドライブで、たとえば往復4時間かけて千葉に行くとか、遠出をするようにしています。遠出する時間がないときは、散歩をします。人を見るのが好きなので、街の音を聞きながら歩いて、人間観察を楽しむみたいな。

――ドライブは目的を決めずに行くんですか。

藤原 それもありますし、1個だけ目的地を決めて、あとはラフに過ごすみたいな。

――最近ドライブで行ったところはどこですか。

藤原 千葉にあるヴィンテージを集めている洋服屋さんです。

――ヴィンテージが好きなんですか?

藤原 昔から好きですね。映画と一緒で、昔ながらの良さがあって唯一無二なので、人と被らないんですよね。あとヴィンテージって出会いなので、そういうところも好きですね。

――最後に改めて『リゾートバイト』の見どころをお聞かせください。

藤原 今回の映画を通して思ったのは、キャストもスタッフさんも映画が大好きで、わくわくしながら撮影しているなと。そのエネルギーが伝わってきたことで、僕自身、良い作品にしたいという気持ちが強くなりましたし、それが作品にも反映されているはずです。従来のホラー映画ではなく、永江監督ならではの新しい作品に仕上がっていますし、永江監督が「お子様でも楽しんでいただけるように作った」と仰っていたので、幅広い世代の方に楽しんでほしいです。

Information

『リゾートバイト』
グランドシネマサンシャイン池袋、イオンシネマほか全国公開中

伊原六花
藤原大祐 秋田汐梨 / 松浦祐也 坪内守 / 佐伯日菜子
梶原 善

監督:永江二朗 脚本:宮本武史
企画/制作:キャンター 配給:イオンエンターテイメント
製作:映画「リゾートバイト」製作委員会
©2023「リゾートバイト」製作委員会

大学に通う内田桜(伊原六花)は引っ込み思案の性格でなかなか周りに溶けこめない生活を送っていた。幼馴染で同じ大学に通う真中聡(藤原大祐)がそんな桜を気分転換のために同じく幼馴染の華村希美(秋田汐梨)を誘い、旅行を兼ねてとある島にある旅館でアルバイトすることに。桜たちが働くことになった旅館は夫婦とフリーターの岩崎で営んでいた。ただ、旅館の主人・健介(坪内守)が足を怪我したことで桜たちをバイトとして雇うことなる。本格的なシーズン前でもあり、十分な休憩時間があった桜たちはリゾート地を楽しむことができ、その中で桜も自然と笑顔を取り戻してゆく。そんなある日、桜は女将の真樹子(佐伯日菜子)が毎晩、深夜にひっそりと廊下を歩き、食事を運んでいる姿を目撃し、言い知れぬ不安を抱く。それから数日後、夕食時にフリーターの岩崎から桜たちは肝試しを提案される。その内容は桜が目撃した深夜に食事を運ぶ女将が向かうこの旅館の隠し部屋へ行くことであった。不安を感じる桜であったが、岩崎の強引さに負け、女将の後をつけて隠し部屋に向かうことになる。いつものように深夜に食事を運ぶ真樹子は壁に見える隠された扉を開けて中へ入ってゆくが、ものの 5 分も立たないうちにすぐに出てくる。しかし、女将が運んでいた食事は全て空に。その様子に違和感を覚える桜であったが、岩崎はさらにおもしろがり、二人一組で女将が向かった隠し扉から中へ入ることになってしまう。最初に桜と聡がその扉を開けて中へ入る。そこにはいきなり不気味な階段があり、怖がりの桜はそれ以上進むことに恐怖を覚えていると聡はそんな桜に気づき、一人で階段を昇ってゆく。この出来事により桜たちへ後戻りできない恐怖体験が始まる。

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藤原大祐

2003年10月5日生まれ。東京都出身。2019年にデビュー後、ドラマ・映画にて活躍中。ドラマ「おじさんはカワイイものがお好き。」(読売テレビ・日本テレビ系)、「恋する母たち」(TBS 系)、「神様のえこひいき」(Hulu・初主演)、「純愛ディソナンス」(フジテレビ系)、「忍者に結婚は難しい」(フジテレビ系)、「転職の魔王様」(フジテレビ系)。映画『追想ジャーニー』(主演)、映画『モエカレはオレンジ色』など、立て続けに話題作に出演。

PHOTOGRAPHER:YU TOMONO,INTERVIEWER:TAKAHIRO IGUCHI