小説、マンガ、画集などで部屋は本だらけ
――W主演でタイムを演じた奥平大兼さんの印象はいかがでしたか。
中島 役に対して自分の答えを持っていて、演じることに、とても熱のある方だなと思いました。一緒に撮影をしていて、たくさん刺激を受けました。
――先ほど奥平さんにインタビューしたのですが、ナギの親友の男子高生・ソンを演じたエマニエル由人さん、奥平さん、中島さんの3人では、年下の中島さんが一番大人だと仰っていました。
中島 そんなことはないと思うんですけど(笑)。エマくんが現場を盛り上げてくださったので、3人でいるときも仲良く話すことができました。すごく楽しかったです。
――萩原健太郎監督の演出はいかがでしたか。
中島 先に実写パートの撮影があったので、アニメがどういう仕上がりになるのか分からなかったのですが、萩原監督の中でちゃんと世界観があるので、会話などを通じて絵が見えてきました。パソコンでも、こういう内容になると見せていただいたのもあって、想像も膨らみました。セットや衣装、小道具など、一つひとつに設定な意味があって、萩原監督のこだわりが詰まっています。一回見ただけでは気づかないと思うんですが、何度も見るたびに発見があると思いますし、私自身も見るのが楽しみです。
――改めてドラマの見どころをお聞かせください。
中島 高校生に限らず、具体的な夢や目標が見えなかったり、信じることに対して壁があったりする人は多いと思います。ナギとタイムの二人が成長する姿を見て、何か得ることがあったらうれしいです。ここまで大規模なドラマは日本で珍しいと思うので、純粋にファンタジー作品としても楽しんでいただけます。
――幼い頃に姿を消したナギの母親は漫画家で、劇中には『キャプテン翼』など実在するマンガも登場しますが、中島さんはマンガを読みますか?
中島 少年マンガは大好きです。本作のキャラクター原案とコンセプトアートを担当している出水ぽすか先生が作画の『約束のネバーランド』も読んでいますし、『呪術廻戦』や『ジョジョ』(ジョジョの奇妙な冒険)などアクションバトルが特に好きですね。マンガ以外にも画集や映画のパンフレットも買いますし、小説も読むので、部屋がどんどん本だらけになっています(笑)。
――最近、買った画集はありますか?
中島 エゴン・シーレが大好きで、半年以上前になっちゃうんですけど、東京都美術館で「エゴン・シーレ展」をやったときに限定版で売っていた分厚いカタログを買いました。
――絵画がお好きなんですね。
中島 めちゃめちゃ詳しいわけじゃないんですけど、自分でも絵を描くので、作品を見るのも好きです。
――小説で好きな作家や作品は?
中島 最近、純文学にハマっていて、安部公房さんの作品が好きです。教科書に『棒』という作品が掲載されていて、それをきっかけに読むようになりました。最近だと川上未映子さんの『ヘヴン』が衝撃的なストーリーで、すごく印象に残っています。
――日頃から文章も書かれるそうですね。
中島 日常で考えたこと、感じたことを、ちょっとずつ書き留めていて、いつか形になったらいいなと考えています。