セクシーからのコミカル。振り幅の大きさに圧巻

今年9月にリリースされ、セクシーなMVも話題となった「LessonⅡ」、歌劇カルメンのメロディを引用したスリリングなボーカルと妖艶なダンスで、ブラックの衣装も相まって、大人な表情を見せていく。ヒャダインこと前山田健一が提供した人気曲「バッタマン」では、待ってましたとばかりに8号車のコールが炸裂した。

カラフルな衣装にチェンジし、スタートした「M y Buddy」では、13号車アロハと14号車ハルを筆頭に、キュートな表情を見せてくれた9人。その後、3号車リョウガのソロパートでは照明が消えたり、マイクがオフになったり”電力不足”が発生。自転車発電に挑んで感電するというコミカルな小芝居を見せた。そこから「充電完了!」とスタートしたのは、「B elieveelieve×Believe 」。ピッタリ息が揃ったエキセントリックな動きで会場を沸かせた。

ライブの鉄板曲であり、盛り上がり必至の超人気楽曲「超えてアバンチュール」では火花がド派手に打ちあがって、会場の温度をさらに上げる中、リョウガを中心に変顔を炸裂させたり、全力でジャンプしたりとカオスな盛り上がりに。そこに8号車の“ヘドバン”も加わり、真冬とは思えないアツさを見せる。前半はクールな楽曲、大人な演出が多めであったが、このブロックではとことん8号車を踊らせる選曲となった。

モニターには2023 年を月ごとに振り返るオフショットや動画が映し出され、“Lazt Song Song”の文字が。割れんばかりのクラップ音と共に9人が現れ、床を叩いて這いつくばる特徴的な振り付けから「SURVIVOR」が披露。1stアルバム収録曲で、初期の楽曲を現在の9人でパフォーマンスすることに、多くの8号車の胸が熱くなった時間だった。

最後には時計の針が同じ位置に戻ると、9 人がライブ開演時と同じポジションに移動し本編は終了。LEDパネル上では時計が1時を指し、“Go to the 13 years”というメッセージが浮かび上がった。

アンコール1曲目は4公演それぞれが違う楽曲となり、横浜2日目は「Call My Name」に。8号車も一緒に出来る手振りが印象的な楽曲で、サビやコール部分で大いに盛り上げてくれる。続いて11 月29 日に発売されたライブBlu ray のファンクラブ会員購入特典CD に収録されていた最新曲「Rail to Dream Dream~唯一無二番線出発進行です~」をお披露目。「激おこスティックファイナリアリティぷんぷんドリームわ~るど」の“兄弟楽曲”として作られ、事前にコールレクチャー動画が公開されるなど、楽しい音作りがさらに会場を盛り上げていく。

続く「Synchronism」では、優しく語りかけるようなボーカルから初まり、気持ちをこめて9人がパフォーマンスする。センターステージでは全員で肩を組み、会場の8号車全員に「ありがとう!」の気持ちを伝えていく。クール、セクシー、楽しさ、切なさ、喜び、希望。人間を構成する全ての要素を見事なボーカル&ダンスで表現してくれた9人。超特急の真骨頂ともいえる8号車との一体感も見事であった。

2024年春のホールツアー『BULLET TRAIN Spring tour 2024 “Rail is Beautiful” 』も決定している超特急。9人のこれからに期待が高まるばかりだ。

超特急

2011年12月25日に結成、2012年6月10日にCDデビュー。2022年 結成10年を迎え、同年4月から、北は北海道から南は熊本まで全国の8号車に会いに行く、約3年ぶりとなる全国ホールツアー 『BULLET TRAIN 10th Anniversary Tour 2022 Progress 』を決行。 そのツアー初日の4月23日に、8号車と一緒に想像を超えた未来へ行くため、新メンバーオーディション「超特急募」を開催することをLiveのMCにて発表!! そこから108日。同年8月8日の「8号車の日」に、追加の新メンバー4名を発表し、新体制の9名に!!

REPORTER:KOZUE NAKAMURA,PHOTO:笹森健一