田舎町から東京へ移った大学時代には「行き交う人たちの自由奔放さ」に驚き

――お父さんが警察官だったそうですが、どのような家庭環境で育ったのでしょう?

緑川 わりと厳格な家でした。親が公務員の家庭にはありがちだと思いますが「公務員になれ」とか「資格を取って、ちゃんとした仕事に」とよく言われていましたね。高校までは千葉県内の田舎町で暮らして、大学時代に上京してからは、東京で行き交う人たちの自由奔放さに驚きました(笑)。大学時代のアルバイト先では、店長から「トイレットペーパー買ってきて」と言われたのに、そのままパチンコ屋へ寄ってから帰ってくる仲間もいて、価値観が広がりました。

――自由な生活を手にされて。その後、大学卒業後は会社員になったと。

緑川 商社の営業事務として、2年ほど働いていました。得意先との納期を調整したり、受発注の入力をしたりと、毎日が同じことの繰り返しでしたね。元々、中学時代からの趣味だったコスプレもやりたかったので、土日祝日がしっかり休める会社員になりたいと思っていたんですけど、物足りなさから辞めてしまって。フリーター生活をしていたときに芸能界へスカウトされました。

――どのような状況で、スカウトされたのでしょう?

緑川 当時はアルバイトを掛け持ちしていて、1件目から2件目へ向かう途中に空き時間があったので、どこか忘れてしまったんですけど、ホテルのロビーでうたた寝していたんです。そこでふと起こされて、名刺を渡されて。最初は「ナンパかな」と思うほど怪しかったんですけど、日常で刺激を求めていたし、後日に興味本位で連絡して、今の事務所(カロスエンターテイメント)に入りました。

――芸能界入りを果たして、レースクイーンからグラビアアイドルに転身されたそうですね。

緑川 事務所に入って2年半ほどは、レースクイーンでした。グラビアアイドルの活動は2019年6月にDVD『ヒメゴト』(グラヴィス)をリリースしたのがスタートで、翌年に「ミス東スポ2020」でグランプリをいただきました。かれこれ5年以上になりましたが、刺激に富んでいて面白い仕事だと思っています。