衣装合わせでメンバー全員が初顔合わせ

HIRO 僕は高校時代に友達に誘われたのが、アイドル活動を始めたきっかけでした。ただ僕自身の夢ではなかったので、他にもいろいろやりたいことがあって。アイドル活動の後に、お芝居やグループのお仕事も経験させていただいて、行き着いたのがSTEEZYでした。

――いろいろな経験をする中で、やっぱりアイドルが良かったと。

HIRO そうですね。というのも今後について迷っていた時期に、通っている美容クリニックの方に「HIROさんってアイドルにいそうですよね」と言われて。そのときに自分に合っているのはアイドルなのかなと思って、もう一回頑張ってみようと。

――そこの美容クリニックには今も通っているんですか?

HIRO 通っています。

――アイドル活動を始めたことは伝えたんですか。

HIRO アイドル活動のことは黙っています(笑)。

吉井智洋(以下、吉井) 高校生のときに、歌って踊ることを学ぶスクールに通っていた時期があったんですが、その後、ミュージカルの世界に入って。それから月日が経ち、大学を卒業して、舞台に力を入れていこうと考えました。ところが本格的にミュージカルを始めた矢先にコロナ禍になってしまい、全ての仕事がなくなりました。並行して声優のお仕事もやっていたんですが、そちらも全てなくなり、現状で何ができるかと考えたときに、高校時代に歌って踊っていたことを思い出したんです。ただ今後も歌って踊ることはできても、アイドルは今しかできないことだなと思って、アイドル活動を始めました。

佐々木勇太(以下、佐々木) 小さい頃から歌うのが好きで、中学生のときにバンド系にどっぷりハマったんですが、その一方でサッカーに打ち込んでいたんです。サッカーのモチベーションを上げるために音楽を聴くことも多かったんですが、高校卒業後の進路を考えたときに、サッカー部の監督と僕の行きたい大学が合わなくて、浪人することになって。そのときに歌の仕事をやってみたいという気持ちが強くなっていく中、この世界に入ろうと思いました。最初はグループとお芝居をやっていたんですが、グループが1年ぐらいで解散してしまって。僕もそんなにダンスが得意な訳じゃなかったので、いろいろ勉強しながらチャンスを探して、STEEZYのオーディションを見つけて入ることになりました。

――みなさんSTEEZYの前にグループ経験があるんですね。

ゆうと それぞれグループ経験があって解散などに直面しているからこそ、「あのとき、もっとこうしておけば良かった」みたいな後悔が浮かんでくるんですよね。だから当時の反省を活かして、STEEZYでブラッシュアップして、ライブで披露していくというプラスな面があります。過去の経験を基にした意見が飛び交うので、ゼロからのスタートよりも強いですね。

――どのタイミングで7人は顔合わせをしたんですか。

律 顔合わせが去年の11月で、衣装合わせのときでした。まさに今日着ている衣装の採寸でした。

ゆうと その衣装合わせまで誰一人として顔を知らなかったんですよ。オーディション自体がみんなで集まってとかじゃなくて、一人ずつ進めていきましたから。

佐々木 オーディションのタイミングもバラバラだったしね。

律 そんな初顔合わせだったから衣装合わせのときは、みんなよそよそしくてキョロキョロしていました(笑)。

HIRO 衣装合わせの後、親睦を深めるためにみんなでご飯に行くことになったんですよ。湊音は大阪から通いだったので参加できなかったんですが、ゆうとは「脱毛がある」って帰っちゃったんです(笑)。

ゆうと 予約を入れていたのでキャンセルできなくて……。

――すぐにレッスンは始まったんですか。

佐々木 レッスンより先にレコーディングでした。オリジナル曲を4曲いただいて、衣装合わせの1、2週間後ぐらいに二日に分けて2曲ずつレコーディングをしました。

――ものすごいスピード感ですね。2回目の顔合わせがレコーディングですか。

律 そうです。だからレコーディングの待ち時間に仲良くなるみたいな。

――最初から歌割りは決まっていたんですか。

佐々木 初日の2曲は決まっていなくて、残りの2曲は初日の様子を見て決めていただきました。

――ラップパートもあるから大変ですよね。

律 僕がラップを担当しているんですが、急に「ラップできる人いない?」と聞かれて、みんなは戸惑っていたんですが、僕はバンドで海外のアーティストをコピーしていて、ラップもやっていたので、消去法で自分なのかなと(笑)。それでいただいたラップをやってみたんですが、何か違うなと感じたんです。それで「作詞もしていいですか?」と聞いたら、いいよということだったので、ラップパートは僕なりにアレンジさせていただきました。

――レコーディング後にレッスンが始まったんですか?

佐々木 そうです。なかなか珍しいですよね(笑)。

――衣装合わせ、レコーディング、レッスンって順番が逆の気もしますが……。

ゆうと 仰る通りです(笑)。今年3月22日がデビューのステージで、レッスンが始まったのが昨年の12月半ばだったので、かなりタイトなスケジュールでした。

HIRO みんなが、どれくらい踊れるか、歌えるかも分からなかったですからね。

佐々木 キャリアや経験してきたグループのタイプも違うので、やっぱり最初は苦戦しましたし、そこを揃えるまでには時間がかかりました。