歌い手“ダズビー”誕生までのストーリー

――早速ですが、まずは、ダズビーさんのルーツから色々とお話を聞かせてください。小さい頃はどんなお子さんでしたか?

ダズビー とても静かで、1人でずっと絵を描いているような子どもでした。小さい頃から漫画が大好きだったので、好きな漫画の絵を真似して描いたりしていて、大学では油絵の勉強をしていたんですけど、まさか自分が歌を歌うことになるとは思ってもいませんでした。

――小さい頃に描いた絵は、ご家族やお友達に見せたりしていたんですか?

ダズビー 恥ずかしがり屋だったので、自分で描いて自分で見て満足するというタイプでした。でも、とにかくたくさんの絵を描いてきたので、小さい頃に絵を描いていたことが、ダズビーのキャラクターのデザインの原点にもなっていますし、今にも繋がっていると思います。

――そんな絵を描くことが大好きだったダズビーさんが、音楽に目覚めたきっかけは何だったのでしょうか?

ダズビー 家族みんなが洋楽好きだったので、小さい頃から音楽はたくさん聴いていました。J-POPやボカロを聴くようになったのは、中学生の頃だったと思います。韓国でも、日本のアニメが流れたりしていたので、その頃から少しずつ日本の文化に触れて興味を持つようになっていきました。

――ちなみに、最初に好きになったアニメ作品を覚えていますか?

ダズビー 『NARUTO-ナルト-』や『犬夜叉』がとても好きで、オープニングやエンディングで流れている曲もいいなと思って見ていました。

――例えば、ピアノの習い事だったり、学校の授業以外で音楽を勉強したりはしていたのですか?

ダズビー 友達とよくカラオケには行きましたけれど、音楽を勉強したりしたことはなかったです。

――カラオケではどんな曲を歌っていましたか?

ダズビー 韓国のアイドルグループの曲やバラード系の曲をよく選曲していました。その時に、友達から「歌上手いね」って言ってもらえたり、褒められたりしたので、学生時代から自然に歌うことは楽しいと思うようになっていました。

――特に影響を受けているJ-POPのアーティストを挙げるとしたら誰でしょうか?

ダズビー YUIさんとAimerさんからは特に影響を受けていると思います。お2人の曲を聴くまでは、上手く歌うということだけに集中していたんですけど、お2人の曲を聴いてからは、色々な声の使い方や声の表現の仕方があることに気付くことができました。今でも憧れのお2人です。

――歌うことが好きになって、そこからSNSに歌を投稿しようと思ったきっかけは何だったのでしょうか?また、最初から反響はありましたか?

ダズビー 最初は、韓国のサイトに投稿していたんですけど、ボカロの曲を知ってから、自然と「歌ってみた」動画についても知るようになったんです。当時、ニコニコ動画に投稿する韓国人はあまりいなかったので、私が投稿したら、日本の方達がどんな感想を寄せてくれるのかとても気になって投稿してみました。最初はあまり反応がなかったんですけど、友達はみんな応援してくれていて、ある時、“ダズビー”の名前で初めて投稿したのが、「paranoia」という曲だったんですけど、その曲をアップしてからはランクインしたり、反響が出てきた感じです。夜寝る前に投稿して、朝起きたら友達から「ランクインしているよ!」と言われて…。本当に嬉しかったんですけど、全然実感が沸かなかったですね。嬉し過ぎて、ランクインした画面を何度もスクショした記憶があります(笑)。

――ご自身では、ランクインした理由をどう分析していますか?選曲が良かったのか?それとも、“ダズビー”と名乗ることでインパクトを与えられたのか?など、いかがでしょう?

ダズビー 実はそれが自分でもよく分からなくて…。“ダズビー”という名前のおかげかな?と思ったりもしていたんですけど、でも、やっぱり定期的持続的に投稿してきた積み重ねの結果なのかなと思っています。

――その頃から、今のイラストのようなビジュアルイメージで活動していたんですか?

ダズビー 最初の頃はオリジナルの映像をお借りしていたんですけど、YouTubeで活動を始めてからは、今のようなイラストを制作してUPするようになりました。